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【感想】BPL Season3 -SDVX- Final Stage 振り返り

 こんにちは、T2-Kです。長かったはずのBPLS3もこれで終わってしまいました。SDVXは既存プロも新規参入選手もあり得ないスコアを当たり前のように出しまくる嘘みたいなシーズンでしたが、ファイナルでも最後まで熱すぎる戦いの連続となりました。

BPLS3 公式サイト

BPLS3 Final Stage


FINAL
SILK HAT VS TAITO STATION Tradz

 ファイナルの舞台に残ったのは、レギュラーシーズンから快勝に快勝を重ねるシルクハットと、下馬評を一切裏切らない破壊力で連覇を狙うTradzとなりました。多くのファンが待ち望んだ夢の対決、勝つのは一体どちらでしょうか。

先鋒 -MEGA MIX BATTLE-
082 VS 350B1

試合結果
350B1 WIN!!

 シルクハットからは器用な研究者082選手、Tradzからは若きフィジカルモンスター350B1選手が登場となりました。レベル指定が上がって18となったこの先鋒戦で流れを掴めるのはどちらのチームでしょうか。
 双方テクニカルな難曲を選択しており、Fl0ating:が重複しているのが気になりました。お互いにとって嫌だったのか開幕から3ターン連続でFl0ating:が飛ぶ展開となりましたが、両者区間PUC、350B1選手区間PUC、082選手区間PUCとまずは痛み分けに。その後5ターン目に082選手がEXCEED GEAR Lv3で放った* Erm, could it be a Spatiotemporal ShockWAVE Syndrome...?は350B1選手がカウンター、そして350B1選手がEXCEED GEAR Lv2で撃ったSociuSを082選手がカウンターと点差が開かない戦いが続きました。しかし10ターン目に350B1選手がGEMINI LA2ERをEXCEED GEAR Lv3で区間S-PUCを決めると、返しのターンに来たpetits foursでも区間S-PUCを決めて決着。最後のSociuSもきっちりとって6-17で350B1選手の勝利となり、高難易度におけるTradzの強さは恐ろしいと深く感じさせる一戦となりました。

次鋒 -NOTES-
DAIKI. & STR VS MURAKAMI & XD*LEVI.

選曲
SILK HAT:HAVOX
TAITO STATION Tradz:Dogeza Stairs

試合結果
SILK HAT WIN!!

 次鋒戦のジャンルはNOTESと両チームとも得意としているものになりました。単なる物量から精度勝負までこなせるシルクハット片手処理・高物量で右に出るものはいないTradz、どちらが上回ってくるでしょう。
 シルクハットの選択はあらゆる要素においてLv18屈指の実力が求められる難譜面のHAVOXとなりました。とはいえこのレベルのプレーヤーにとっては精度勝負のようなものであり、序盤はほとんど点差が開かずの戦いとなりましたが、中盤からすこしずつシルクハットが押し始めて勝利となりました。シンプルな譜面(?)だからこそ集中力を最後まで保ち切って勝利する、シルクハットらしい勝ち方だったと感じました。
 Tradzは知っていないと取りづらいツマミや片手処理が連発するDogeza Stairsを選んできました。予習必須の譜面ながら全員ほとんどこぼさないハイレベルな戦いとなりましたが、中盤でわずかにTradzが崩れたタイミングでシルクハットが猛スパートをかけ、両者1桁落ちを叩き出してカウンターとなりました。STR選手はMAX-8、DAIKI.選手に至ってはMAX-6を出しており、Tradzの両選手の自己ベストを合わせても上回る強烈なスコアを出しています…ってどういうこと?

中堅 -MEGA MIX BATTLE-
STR VS 350B1

試合結果
STR WIN!!

 次鋒戦の2タテで流れを一気に持って行ったシルクハット、ここでSTR選手を投入して一気に突き放しに行きます。対するTradzは先鋒戦同様350B1選手を投入。Lv19でメガミックスバトルという無茶苦茶なフィールド、高難易度譜面に強い二人はどんな戦いを見せるのでしょうか。
 元々鍵盤力に自信のある両者、選んできたのは高速の24分配置やトリルが容赦なく降ってくる曲ばかりとなりました。開幕の極圏で両者区間PUCから仕上がりは抜群でしたが、そこからFor UltraPlayersでSTR選手が僅差を制したり、Xéroaで350B1選手が998万を出すなど理解不能な戦いが連発。そして譜面の難易度が上がったことでSTR選手がVerse IVでERRORハマりを起こしたり、Dyscontrolled GalaxyでSTR選手が350B1選手をわずかに上回るなどの激闘を経て最終ターン勝負へ。最後は350B1選手が選んだGERBERA-For Finalists-となりましたが、縦連打でSTR選手が押し切ったことで、19-10で勝利となりました。文字通り壁を乗り越えての勝利に歓喜するシルクハットに対し、痛恨の敗北に重いムードとなってしまったTradzはかなり見るのが辛かったです。

副将 -HAND-TRIP-
STR & 082 VS MURAKAMI & 350B1

選曲
SILK HAT:Fαtα∠ Ent∠mEnt⇒ストラテジー⇒月光乱舞
TAITO STATION Tradz:Absurd Gaff (Metallize Remix)

試合結果
DRAW

 TradzのフィールドであるLv19でさえも食い荒らし猛攻が止まらないシルクハット、082選手に加えて3連戦となるSTR選手と盤石の態勢で逃げ切りを仕掛けます。対するTradzもMURAKAMI選手と350B1選手を投入し全力勝負。大将戦に控えるエースのため、正面からぶつかります。
 シルクハットはBPM254で爆速の鍵盤や交互押しが降り注ぐFαtα∠ Ent∠mEntを選びましたが、流れを変えたいTradzはストラテジーカードを選択。代わりに選ばれたのは暗記必須の出張を中心に全体の精度が問われる月光乱舞となりました。譜面傾向が大きく変わったことにシルクハットは動揺したように見えましたが、開幕でTradzが取りこぼしたことでシルクハットが大きくリード。中盤まで2人とも1桁落ちを維持する驚異の精度を発揮するもTradzもしつこく食らいつき、終盤には横並びに。最後はわずか8点差で前に出たTradzが逆転勝利となりました。ストラテジーカードを活かした勝利により、一気に流れがきた状態で自選に挑むTradzは非常にリラックスしたように見えました。
 Tradzは交互押し・ツマミ複合にとんでもなく押し辛い縦連のようなラス殺しが飛んでくるAbsurd Gaff (Metallize Remix)を選択。前半は非常に油断できない配置ですが、ここにきてシルクハットが序盤から15点ほどのリードを確保。特にSTR選手はブレイクまで1桁落ちをキープとムチャクチャな精度を発揮していましたが、後半の強烈な配置でTradzが逆転するとここからはデッドヒートに。最後はトリル・縦連をうまく乗り切ったシルクハットが逆転し、クロスカウンターとなりました。この状況で副将戦を引き分けたことはシルクハットに大きな追い風を吹かせる結果となりました。

大将 -ALL-
DAIKI. VS XD*LEVI.

選曲
DAIKI.:Xb10r
XD*LEVI.:HeaveИ's Rain⇒ストラテジー⇒BLACK or WHITE?
新曲:NEMSYS ARENA World Hexathlon
試合結果
DAIKI. WIN!!

 シルクハットは1曲でも取れば優勝、対するTradzは3タテ必須と天と地の条件がついた大将戦、当然両チームからはDAIKI.選手XD*LEVI.選手エース対決となりました。BPLS3の運命を決める最後の最後の大勝負、勝つのはいったいどちらでしょうか。
 DAIKI.選手はLv19屈指の取りにくい鍵盤にツマミスキルなどの総合力が問われるXb10rを選択。Tradzにとって宿命の一曲ですが、Daisycutterに合わせてツマミを回すXD*LEVI.選手はこの呪いを打ち破れる実力者でありきっと大丈夫…と思いきやじわじわとDAIKI.選手が抜群の精度でリードを確保して突き進むと、大きく崩れることなくMAX-37を叩き出して勝利となりました。XD*LEVI.選手を以てしても破れなかったXb10rの壁、Tradzにとって永遠の課題となりそうです。
 XD*LEVI.選手はHeaveИ's Rainを選択しましたが当然ストラテジーカードの餌食に。代わりに選ばれたのは広すぎる鍵盤と出張必須のツマミの精度が問われるBLACK or WHITE?となりました。超高難易度譜面から精度系(?)と落差のものすごい選曲となりましたが、精度勝負の名に恥じない接戦で勝負は進行。ブレイク時点で同点の超精度の戦いは、終盤の精度でわずか5点上回ったDAIKI.選手の勝利となりました。あまりにも強すぎるDAIKI.選手の本番力、あり得ないです…
 しかし試合はここで終わりません。いよいよBPLS3を締めくくる最優秀賞受賞楽曲の降臨です。レベルは20、大会の最後を飾るのに選ばれた楽曲は、隣の庭は青いによるNEMSYS ARENA World Hexathlonとなりました。何故今年のジャンル指定はFREEではなくALLだったのか、そしてヘキサスロンという聞きなれない単語が意味するものは何か…
 最終課題曲らしい烈風刀・雷刀・レイシスの背景に映るのはNOTES・ONE-HAND・TSUMAMI・HAND-TRIP・TRICKY・PEAKの6ジャンル、つまり文字通りSDVXの全てのジャンルの総合力が問われる譜面となっていました。そして肝心の譜面はLv20通り苛烈極まりないもの。初見でやらせるにはあんまりな配置の連続でしたが、終わってみればなんとXD*LEVI.選手が初見で993万を叩き出し、EX SCOREを300点近く引き離して勝利となりました。苦しい試合が続いたTradzでしたが、最後に大きな勝利を持ち帰ることに成功しました。

 壮絶な戦いの結果、10-5でシルクハットが勝利、BPLS3 SDVXの王者に輝きました。振り返ってみればメガミックスバトル・タッグバトル・シングルバトル全てにおいて凄まじいスコアの連続シーズン開幕前に予想されていた以上の強さを見せての優勝となりました。特にLv19が解放され、Tradzの本領発揮となる中堅戦以降の崩れなさは本当に信じられないものの連続だったと思います。

 改めましてシルクハット、優勝おめでとうございます!!!そしてTradzをはじめ今期数々の激闘を魅せてくれた選手の皆さん、最高の試合をありがとうございました!

がんばります