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【感想】第7回 べあー杯 振り返り(タッグバトル編)

 こんにちは、配信のメインカメラを担当していたT2-Kです。2日目で気が抜けてしまったのか、受付の際に#PACHI選手を呼び間違えてしまいました…申し訳ないです。
 早速ですが関東におけるBPLの登竜門的大会としてすっかり定着した第7回 べあー杯の試合の感想について語っていきます。こちらの記事ではタッグ戦の振り返りをしていきたいと思います。長文になってしまいますが、お付き合いいただければと思います。

第7回べあー杯 出場者紹介

第7回 べあー杯 について(べあーさんのnote)

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【感想】第7回 べあー杯 振り返り(チーム戦編)|T2-K (note.com)

Day2:タッグバトル

beatmania IIDX 大会 第7回 べあー杯 タッグバトル戦 in 神奈川レジャーランド厚木店

 タッグバトルは第6回に引き続きの開催となったので、各チームとも組み合わせ・戦略ともに整えてきたことが伺えました。ただいくつか明らかにおかしいタッグがいるのが見えますが...どうなっちゃうの?

予選

Aグループ

第1試合
サークル仲間 vs SOUND VOLTEX始めました

選曲
PICO:fun
NORI:Midnight Drive
#MIYA:INORI
NE63..:V
試合結果:サークル仲間 WIN!! (サークル仲間 11-1 SOUND VOLTEX始めました)

 初戦を飾るのは、単発&トリッキー選曲を得意とするサークル仲間と、物量から癖系まで守備範囲が広いSOUND VOLTEX始めましたの対決となりました。全員SDVXにも明るいチームであり、チームの合計VFもほぼ同じ。果たしてどんな選曲をしてくるのでしょうか。
 サークル仲間のPICO選手が開幕戦に選んだのは、ハネリズムにソフラン・トリルと事故要素てんこ盛りのfun初戦から大荒れの選曲にサークル仲間の本気度が感じられました。前半はほぼ横並びでしたが、1回目の加速でサークル仲間が大幅リードに成功。そして次の原則ですが、なんとPICO選手はギアチェンなしでそのまま突っ込むパワープレーを披露。見事に技を見せたのですが、1位はギアチェンを全て華麗に決めたNORI選手となりました。しかしPICO選手も着実に2位につけ、いきなりワンツーを決めてくることになりました。しかし#MIYA選手、初見でこんなトンデモ譜面をぶん投げられていたんですね…
 続いて選んできたのはゆったりとしたヒップホップのリズムに合わせたスクラッチの処理能力が問われるMidnight Drive。PICO選手・NORI選手ともに叩き皿系の譜面をかなり得意としていますが、前半からしっかり点数を伸ばしてリードを確保、BPMが下がってからも一切揺るがぬプレーで再びワンツーフィニッシュとなりました。こちらも#MIYA選手がNO PLAYだったため、サークル仲間の研究力が光る選曲だったと思いました。
 いきなりトリッキー譜面を連続でぶつけられて悔しい思いをしたSOUND VOLTEX始めました、お返しとばかりに#MIYA選手が選んだ曲は、BPM146で螺旋階段がずーっと降ってくるINORI。全員S-RAN…と思いきやPICO選手はRANDOMNE63..選手に至っては正規という思い切った選択をしてきました。しかしPICO選手が苦しい配置でも全く崩れず、そして#MIYA選手が2位につける中ジワジワとNORI選手が迫るといった大混戦に。最後はフルコンボを叩き出したNORI選手が、6点差で#MIYA選手を抑えて1位を奪取してきました。ガチ押しスキルに自信を持つNORI選手のパワーが光っていましたね。
 続いてNE63..選手が選んできたのは、得意の中速階段にトリル・デニムが難しいV全員が固定オプションを選択するという現代ビートマニアらしい光景となりましたが、やはり二重トリル地帯で順位が激しく入れ替わる展開となりました。それでも最後の最後で一気に1位に躍り出たNORI選手、安定感を発揮して2位をキープしたPICO選手が着実にポイントを攫って行き、第1試合は11-1でサークル仲間の勝利となりました。大会での経験を積んだサークル仲間の本番力の高さが改めて分かる一戦でした。

第2試合
SOUND VOLTEX始めました vs #ろんこる牧場

選曲
NE63..:Fascination MAXX
#MIYA:魔法のかくれんぼ
STRNGI:VOLCANIC BIGBEAT
JN.1CC:EXODUS SIGN
試合結果:#ろんこる牧場 WIN!! (SOUND VOLTEX始めました 5-7 #ろんこる牧場)

 SOUND VOLTEX始めましたは連戦となりますが、相手はべあー杯 Day1で熱き戦いを繰り広げた選手同士のコンビである#ろんこる牧場。弱点が少ないうえに勝負強さをしっかりと出している#ろんこる牧場相手に、SOUND VOLTEX始めましたはどう戦っていくのでしょうか。
 NE63..選手は同色階段・軸・縦連にソフラン・停止とやりたい放題のFascination MAXXを選択。#MIYA選手のみRANDOM、他は正規となりましたが、開幕の加速は全員しっかりギアチェンを決め、軸地帯では#MIYA選手とJN.1CC選手が先行することとなりました。しかしこの曲は何が起こるか全くわからないのが恐ろしいところ、低速地帯でNE63..選手が一気に追い上げを見せてほぼ横並びに。そして縦連地帯で一気に点差をつけてワンツーフィニッシュを決めてきました。SOUND VOLTEX始めましたの戦略が見事にハマった結果だと思います。
 #MIYA選手もソフラン曲で変則リズムのトリルに細かいズレが難しい魔法のかくれんぼを選んできました。Fascination MAXX同様事故が起きやすい譜面で、こちらも順位変動が激しい戦いとなりました。しかし終始首位をキープし続けた#MIYA選手が最後までリードを守り切ってゴール、2位はズレ、トリルを着実に取り切ったJN.1CC選手となりました。この1ptを取ったことで、#ろんこる牧場は気持ちがかなり楽になったのではないかと思います。
 ソフラン曲2連発を受けた#ろんこる牧場、お返しに選んだ1曲目はしつこい変則スクラッチが厄介なVOLCANIC BIGBEAT両者ともスクラッチを得意とする#ろんこる牧場らしい選曲で、試合も序盤から大幅リードに成功、圧巻のプレーで余裕のワンツーフィニッシュを決めてきました。結果を見てお互い親指を立てているのがまたタッグ戦らしい光景だなと思います。
 続いて選択したのは、変則リズムのズレ鍵盤にスクラッチが何度も飛んでくるEXODUS SIGN相手がソフランならこちらはスクラッチと言わんばかりの選曲、こちらも序盤から#ろんこる牧場の2人がどんどん伸ばしていき、一度も迫られることないまま再びワンツーフィニッシュを決めてきました。しれっとJN.1CC選手が自己ベスト+5点なのが驚異的です。結果、5-7自選をしっかりと取り切った#ろんこる牧場の勝利となりました。SOUND VOLTEX始めましたの2人も強さを見せただけに、かなり熱い試合だったと思います。

第3試合
#ろんこる牧場 vs サークル仲間

選曲
STRNGI:New Decade IIDX Edition
JN.1CC:3V0
NORI:カジノファイヤーことみちゃん
PICO:楽園追放
試合結果:サークル仲間 WIN!! (#ろんこる牧場 4-8 サークル仲間)

 勝ち点を取ったタッグ同士の対決となりました。器用さMAXの#ろんこる牧場は安定の強さを見せますが、大きくポイントを稼いで勝ったサークル仲間は勢いに乗っている状態。ここで勝って決勝トーナメント進出をきめるのはどちらでしょうか。
 先攻の#ろんこる牧場は鍵盤で攻めてきました。1曲目は忙しい高速鍵盤にスクラッチ複合・デニムが飛んでくるNew Decade IIDX Edition。全員正規系で正面からの対決、前半はほぼ横並びの接戦となりましたが、次第にNORI選手が抜けていく展開となりました。しかし後半でJN.1CC選手が逆転し、自己ベストタイを叩き出し1位を奪取。それでもNORI選手は2位を死守することに成功し、1ptを持ち帰っていきました。
 続いては密度の高い鍵盤にしつこいスクラッチ複合がついてくる3V0。NORI選手はR-RAN、他3選手はMIRRORとなりましたが、やはり全員ほぼ横一線の戦いとなりました。しかし最後は終始崩れることなく安定感を見せたNORI選手が1位となり、2位のJN.1CC選手はわずか6点に泣かされることとなりました。ちなみに下位のSTRNGI選手とPICO選手、点差は1点とすごくいい試合になっていました。
 ここからはサークル仲間のターン
、NORI選手は十八番のハネリズムに訳の分からないリズムのスクラッチがしつこいカジノファイヤーことみちゃんを選択。全員得意そうな選曲で、オプションも正規系揃い。開幕のスクラッチでほとんど点差がつかないハイレベルな戦いが大きく動いたのはやはり中盤のリズム難スクラッチ+猛烈リズム難ズレ鍵盤地帯となりました。ここでNORI選手、PICO選手が大きく点数を稼ぎ、そのまま揃ってワンツーとなりました。NORI選手は得意曲とあって、一発でMAX-を出しています。スゲェ
 サークル仲間2つめのリーサルウェポンは、終始ハネ続けてリズムが掴みにくい#牧場追放楽園追放となりました。PICO選手のみMIRROR、他3選手はR-RAN選択となりましたが、ズレハネ譜面はサークル仲間が一番得意としている譜面傾向とあり、特にNORI選手が序盤から大きく抜ける展開となりました。しかしJN.1CC選手の食らいつきっぷりが凄まじく、後半でPICO選手に一度は抜かれたものの終盤で捲り上げて2位に滑り込みました。JN.1CC選手とPICO選手は1点差、STRNGI選手はそこからわずか4点差と非常に混戦となりましたが、そんな中1人自己ベストを11点伸ばして2400点をぶち抜いたトンデモスコアを出している人がいますね…そんなNORI選手の活躍もあり、4-8でサークル仲間が2勝目をあげて準決勝進出を決めてきました。

Bグループ

第1試合
デカピーゲーミング代表 vs Beat of Fighters

選曲
SOMORI:嘆きの樹
DJSTN:Quakes
DIV.:Scandal
YU11:罪過の聖堂
試合結果:デカピーゲーミング代表 WIN!! (デカピーゲーミング代表 9-3 Beat of Fighters)

 超火力の選手が揃うBブロック。ついに登場したKACファイナリストコンビのデカピーゲーミング代表に対し、SDVX界隈から来た最強の刺客であるBeat of Fightersがどう立ち向かうのか楽しみでした。
 デカピーゲーミング代表は当然の如くLv12の中でも高難易度の譜面を2連投となりました。まずは派手な連続デニムに高速階段が強烈な嘆きの樹。RANDOMは白鍵が1457、バスが4と微妙な配置に。それでもデカピーゲーミング代表はお構いなしにどんどん点を伸ばし、当たり前のようにDJSTN選手は3883点、SOMORI選手に至っては3903点とムチャクチャな点数を出してきました。これ当たってないはずなんだけどな…
 続いてはBPM190でのトリル混じりの高密度フレーズが難しいQuakesを選択。Beat of FightersがR-RANを選んだ一方、デカピーゲーミング代表は正規を選択。そしてここでもデカピーゲーミング代表の破壊力が発揮され、大きく差をつけてワンツーフィニッシュを決めてきました。この曲、軽々と3200点超えちゃいけないと思うんですが、SOMORI選手は自己ベスト-6点なのもまたおかしいです。
 いきなり厳しい選曲を当てられたBeat of Fightersですが、仕返しに選んだ曲はいずれも尖ったものでした。まずはリズムの掴みにくいフレーズにBPM228のトリルが何度も襲いかかるScandalを選択。SOUND VOLTEXで鍛えたトリル力が存分に活かせるBeat of Fightersらしい選曲、全員正規での戦いとなりましたが、開幕のトリルをYU11選手が全ピカというとんでもない実力を発揮。その後のトリルもほとんど完璧に仕上げ、そのまま1位となりました。そして激しかったのは2位争い。鍵盤の密度が上がるタイミングでDIV.選手、SOMORI選手、DJSTN選手の順位が目まぐるしく変化してきましたが、最後は3点差でDIV.選手を制したSOMORI選手が2位に滑り込みを決めてきました。グラフがあったらかなり面白いことになっていると思います。
 続いて選んだのは、RESIDENTを代表する超凶悪ソフラン譜面の罪過の聖堂。全員正規でのプレーとなりましたが、やはりBeat of Fightersの研究量が凄まじく上位を独走…するかと思いきやなんとサビでSOMORI選手が追い抜いて逆転を決めました。選曲発表時のリアクションは完全なるブラフだったのか、あまりにも見事すぎる逆転でしたDJSTN選手は最後のCNまでちゃんとやってください。この結果、9-3でデカピーゲーミング代表がBeat of Fightersを打ち破って勝ち点を獲得となりました。

第2試合
Beat of Fighters vs しんしろーふぁんぼーいず

選曲
DIV.:アクマフカ
YU11:Temple of Anubis
46FAN:逆月
NO46TK:Everlasting Message
試合結果:しんしろーふぁんぼーいず WIN!! (Beat of Fighters 3-9 しんしろーふぁんぼーいず)

 初戦でとんでもない目に遭ったBeat of Fightersですが、続いて当たるのも、掴みどころのない難敵しんしろーふぁんぼーいずと難しい相手です。キワモノ譜面で強さを見せたBeat of Fightersがポイントを勝ち取れるのか、それともしんしろーふぁんぼーいずが強さを見せるのか...
 Beat of Fightersの1曲目は、終始ハネ続けてスコアが非常に取りづらいアクマフカとなりました。DIV.選手がR-RAN、他3名は正規系を選択しましたが、楽曲への理解度で差が出やすい曲ながらほぼ全員横並びに。徐々に自選側のYU11選手が前に出てトップとなったのですが、なんとNO46TK選手も確実に光らせて2位を取ってきました。本当にNO PLAYですか…?
 続いてはDIV.選手の切り札でもあるBPM155の中速乱打に中盤のスクラッチ地帯の集中力が問われるTemple of Anubisを選択。前回同様同期ズレが発生してしまいましたがDIV.選手がRANDOM、他3名が正規系を選択。こちらも前半はやはり僅差の戦いになりましたが、スクラッチ地帯で少しずつYU11選手が前に出ると、そこからは再び混戦模様に。しかし最後にNO46TK選手が捲り上げに成功して逆転1位をとり、しっかりとポイントを奪っていきました。
 後攻のしんしろーふぁんぼーいずは前回同様何かしらのテーマを持った選曲を仕掛けてきました。今回は「SOUND VOLTEX」より2曲持ってきましたが...46FAN選手はBPM280の休みない同時押しラッシュに爆速階段が難しい逆月を選択。譜面はかなり苦しい配置になりましたが、ガチ押し力に自信を持つしんしろーふぁんぼーいずが大きく点数を稼ぐ展開となりました。しかしSDVXの意地でYU11選手が46FAN選手にギリギリまで競る形となりましたが、なんとかしんしろーふぁんぼーいずがワンツーを決めてきました。NO46TK選手はさらっと3700超えているのが驚異的です。
 ここまで好調のNO46TK選手はSDVXのボス曲であるBPM230で容赦ない高密度の階段とチャージ絡みが休みなく飛んでくるEverlasting Messageを出してきました。RANDOMはかなり悲惨な配置ながら、高密度に強みを持つしんしろーふぁんぼーいずがとにかく強かった。NO46TK選手がリードしている中、サビの高密度で46FAN選手が一気に抜き去り圧巻のワンツーフィニッシュを決めてきました。この激ヤバ配置で3700over出されたらもう笑うしかないと思いますそしてYU11選手にEverlasting Messageで勝ったことに喜ぶNO46TK選手。第2試合は破格のパワーで勝負を制したしんしろーふぁんぼーいずが3-9で勝利となりました。

第3試合
しんしろーふぁんぼーいず vs デカピーゲーミング代表

選曲
46FAN:op.31 叙情
NO46TK:罪過の聖堂
SOMORI:Almagest
DJSTN:Chrono Diver -PENDULUMs-
試合結果:DRAW (しんしろーふぁんぼーいず 6-6 デカピーゲーミング代表)

 ここまでお互い1勝ずつ勝ち取ったタッグの対決です。七色の武器を持つしんしろーふぁんぼーいずと、圧倒的なパワーを見せるデカピーゲーミング代表。ここはどんな戦いになるでしょうか。
 選曲に悩みに悩んだ(?)しんしろーふぁんぼーいず、繰り出したのはソフラン曲の代名詞でもあるop.31 叙情NORIさんノリノリ。過去の大会でも幾度となく投げてきた必殺の選曲、しんしろーふぁんぼーいずの安定感が凄まじく、二人揃って余裕のAAAとなり、いろいろありましたがしんしろーふぁんぼーいずはいきなり上位独占を決めました。それにしてもデカピーゲーミング代表はSOMORI選手は速い、DJSTN選手は遅いという見事な叙情あるあるが見られたのがよかったです。
 2曲目はデカピーゲーミング代表二度目の被弾となる罪過の聖堂。先ほどSOMORI選手が凄まじいテクニックを見せつけた中での選曲ですが、しんしろーふぁんぼーいずもまたかなりの安定感を出してリードをキープ両者2000overで華麗なワンツーとなりました。その裏でDJSTN選手がAAAを出しているのを見て感動した人も多かったのではないかと思います。
 ソフラン曲連発に怒りの頂点に達したデカピーゲーミング代表、まず繰り出したのはDJSTN選手がKACでも繰り出した高密度の鍵盤フレーズにチャージ絡みの処理能力が問われるAlmagest。しんしろーふぁんぼーいずは決して苦手な曲ではないと思うのですが、デカピーゲーミング代表の火力があまりにも高すぎました。しかもSOMORI選手とDJSTN選手は偶然1点差となっており、圧巻の実力を見せつける形となりました。というか3100乗せてポイント貰えないの…?
 続いて出したのは、高密度の鍵盤が最初から最後まで休みなく降り注ぐChrono Diver -PENDULUMs-。今回はRANDOMが比較的当たっていたためか、ほとんど点差がない戦いとなりました。しかしサビの二重乱打ラッシュでデカピーゲーミング代表が一気に前に出る形となり、DJSTN選手が4361点、SOMORI選手が4343点ととんでもないスコアになりました。しかし3位の46FAN選手でさえ4303点となっており、大会のレベルの高さを感じる結果となりました。そしてこの結果によりしんしろーふぁんぼーいずとデカピーゲーミング代表は6-6で引き分け、勝ち点も4点同士となったため、べあー杯名物 サドンデスで決着を決めることになりました。

サドンデス
46FAN vs SOMORI

選曲:Devil's Gear
試合結果:SOMORI WIN!!

 べあー杯といえばやはりサドンデス。直近のランセレ課題曲が比較的おとなしめなこともあり、今回もそこまで大変な曲は選ばれないと思っていました、が...
 選ばれたのは紫陽花-AZISAI-高速のズレ配置にラストの派手な配置が目を惹くDevil's GearSOMORI選手がちょっと得意歴代記録を出したことがある曲であり、しんしろーふぁんぼーいずに絶望感を与えるとんでもないランセレとなりました。46FAN選手はR-RAN、SOMORI選手はRANDOMとオプションは分かれましたが、なんと46FAN選手が先行する展開となりました。しかしSOMORI選手は強かった。次第に点数を大きく伸ばして圧巻の3507点を叩き出し、デカピーゲーミング代表が準決勝進出を決めてきました。この勝ち方はあまりにも美しすぎました。

Cグループ

第1試合
うどんルフコンボ vs VR BREAKERS

選曲
LUGH:avant-guerre
U*PAFE:fun
RIOO:UMMU
KKM*:1st Samurai
試合結果:VR BREAKERS WIN!! (うどんルフコンボ 5-7 VR BREAKERS)

 鍵盤力トップクラスのタッグであるうどんルフコンボですが、相手はなんとTradz最強コンビのVR BREAKERS。どこからどう攻めても絶望しかない状況をどう打開するのでしょうか。
 LUGH選手の選曲は意外にも変拍子・縦連・ソフランと精度難のavant-guerreを選択。LUGH選手はMIRROR、U*PAFE選手は正規と対策万全で挑みましたが、KKM*選手のガードが固くリードを奪う展開となりました。しかしBPMが変化したタイミングでU*PAFE選手が逆転に成功すると、KKM*選手を4点差で制して1位となりました。この刺し方は見事だったと思います。
 U*PAFE選手が選択したのは本日二度目のfunとなりました。RIOO選手以外は緑数字を最高速に合わせていますが、ギアチェンは全員全く事故を起こさずほぼ横一線の争いに。高速地帯はRIOO選手がトップでしたが、抜けでU*PAFE選手が逆転、さらに2回目の加速でLUGH選手が追い抜きそのままうどんルフコンボでワンツーを決めてきました。U*PAFE選手、なんと自己ベスト-3点と非常に安定感の高いスコアを出しています。
 テクニカルな武器で追い込まれたVR BREAKERSですが、ここからは反撃のターン。RIOO選手はBPM180でスクラッチがしつこく絡むUMMUを選択。全員正規系を選択しましたが、開幕のスクラッチで早くもVR BREAKERSがリードを作るとその点差はどんどん広がる一方に。最後はKKM*選手がRIOO選手を抜きましたが、見事なワンツーで仕返しに成功しました。しかし曲が終わって負けたかのようなリアクションを取るRIOO選手にホッとするKKM*、あなたたち勝ちましたよね?
 ついに動き出し好調を見せるKKM*、選んだのはなんと変則リズムのスクラッチ絡みに偏った癖のある配置が厄介な1st Samuraiでした。KKM*選手は正規、RIOO選手とLUGH選手はRANDOMを選ぶ中、U*PAFE選手がMIRRORを選んだのが少し意外でした。しかし癖の強い譜面はVR BREAKERSの十八番RIOO選手でさえ3位に大きく差をつけている中、KKM*選手はさらに大きく前に出てGREAT28個のパーフェクトで勝利とありえないオーバーキルっぷりを発揮しました。この結果により5-7でVR BREAKERSが勝ち点獲得となりましたが、そんな有り得ない強さを見せた中でもギリギリまで追い詰めたうどんルフコンボは本当に凄いと思いました。

第2試合
VR BREAKERS vs スピードよりコントロール

選曲
RIOO:VALLIS-NERIA
KKM*:セロトニン
AI7MA:& Intelligence
45NYAN:Ruler or Loser
試合結果:VR BREAKERS WIN!! (VR BREAKERS 11-1 スピードよりコントロール)

 1戦目でギリギリまで迫られつつも圧巻のパワーを見せたVR BREAKERS、次なるターゲットは技巧派譜面に猛烈な強みを持つスピードよりコントロールとなりました。スピードよりコントロールの技が光るのか、それともVR BREAKERSが全てを破壊し尽くしてしまうのでしょうか。
 RIOO選手はCNに微縦連と譜面の理解度が問われるVALLIS-NERIAを選択。VR BREAKERSはMIRROR、スピードよりコントロールは正規とチームでオプションが分かれましたが、やはりVR BREAKERSの圧倒的なパワーがここでも炸裂。難所を悉く綺麗に捌いてワンツーを奪取となりました。RIOO選手はMAX-60、KKM*選手に至っては自己ベスト+5点のMAX-35でパーフェクトとよくわからないことになっています。
 KKM*選手は細かいズレ配置が何度も降ってくるセロトニンを選んできました。先ほど同様VR BREAKERSはMIRROR、スピードよりコントロールはR-RANとチームでオプションが分かれましたが、RIOO選手、KKM*選手のズレ技術が凄まじく、全く崩れない圧巻のプレー再びとなりました。しかもRIOO選手はNO PLAY、KKM*選手はMAX-30とこれまた何が何だかよくわからないことになっています。どうすれば勝てるんだ…?
 まさかの技巧派譜面で攻められたスピードよりコントロール、反撃に選んだ1曲目は鍵盤・スクラッチの総合的な実力が要求される& Intelligence。譜面がかなり綺麗に押しやすい形になりましたが、序盤のnaughty girl地帯でVR BREAKERSがリードを作るとそのまま突き放してカウンターとなりました。勝てるラインのスコア基準がいくらなんでも高すぎます。
 2曲目は要所要所で来るトリル絡みの乱打が難しいRuler or Loser。全員オプションが分かれましたが、AI7MA選手がRANDOM、45NYAN選手がMIRROR、RIOO選手が正規に対し、ただ一人異彩を放つKKM*選手のS-RANが非常に気になりました。BPM174のこの曲におけるS-RANはオプション設定ミスを疑う衝撃の選択で、譜面も当然の如く縦連まみれのトンデモ配置となっています。45NYAN選手がRIOO選手を1点差で制しポイント獲得となりましたが、1位はS-RANでMAX-9を出したKKM*選手となりました。解説陣が叫び、言葉を失う衝撃の結果。良い子はマネをしてはいけません。結果1-11でVR BREAKERSの勝利となり準決勝進出を決めましたが、試合終了後のAI7MA選手と45NYAN選手、全身から「勝てるわけがない」オーラが出ていました。

第3試合
スピードよりコントロール vs うどんルフコンボ

選曲
AI7MA:NO LIMIT -オレ達に限界は無い-
45NYAN:とろぴかる俱楽部
U*PAFE:Chrono Diver -PENDULUMs-
LUGH:Mare Nectaris
試合結果:アツアツの
🍢🍲 WIN!! (スピードよりコントロール 2-10 うどんルフコンボ)

 ここまで強さを見せながらもVR BREAKERSに悔しい敗戦を喫した2チーム、なんとか1勝だけでも持ち帰りたいという気迫が感じ取れました。
 技巧派のスピードよりコントロールの自選曲は叩き皿系のスクラッチ譜面となりました。1曲目は裏拍スクラッチに交互推し・縦連と油断できない要素が多いNO LIMIT -オレ達に限界は無い-を選択。45NYAN選手はR-RANで他3選手が正規となりましたが、ここで強さを見せたのはU*PAFE選手。自選のAI7MA選手と45NYAN選手が安定のプレーを見せる中最後の最後まで競り続け、AI7MA選手を10点抜き去りU*PAFE選手が1位となりました。ここにきての他選トップ、非常に大きなものになったと思います。
 2曲目は裏拍主体のスクラッチが延々と絡んでくるとろぴかる俱楽部となりました。こちらもAI7MA選手とU*PAFE選手の激しいトップ争いが続きましたが、再びU*PAFE選手が差し切って1位となりました。自己ベスト+72点は何があったか非常に気になりますが…
 決して得意ではないスクラッチ譜面2連続を攻略したうどんルフコンボ、仕返しに持ってきたのは超ヘビーな鍵盤譜面2連発です。まずはBブロックでも選ばれたChrono Diver -PENDULUMs-をぶん投げてきました。RANDOMは再び当たり寄りとなりましたが、それはすなわちうどんルフコンボのパワーが大きく発揮されるということ。曲が進むにつれてスコアを伸ばしに伸ばしていきワンツーフィニッシュに成功LUGH選手は自己ベスト-22点となる4321点を出しているのがぶっ飛んでいます。現代ビートマニアはクロペン4300overは普通なのでしょうか…
 2曲目はLUGH選手の伝家の宝刀である超高速・高密度鍵盤譜面のMare Nectarisを投げつけました。譜面は右に偏った厳しい配置となりましたが、それでもうどんルフコンボがドンドン差を広げていき、悲惨極まりない配置の中U*PAFE選手は3666点、LUGH選手はしっかり3703点と好スコアを出してフィニッシュを決めてきました。この圧巻のパワープレーにより、2-10でうどんルフコンボがスピードよりコントロールに勝利となりました。

Dグループ

第1試合
ずんだパンダ vs 音即是空

選曲
KEEL:Elisha
STYU--:BLO§OM
EXIT:rommmo
ANSA:明鏡止水
試合結果:音即是空 WIN!! (ずんだパンダ 5-8 音即是空)

 治安の悪いド派手な選曲が飛び交ったここまでの試合ですが、Dグループは全方位に隙のない技巧派オールラウンダーが揃っています。第1試合はスクラッチ譜面を中心に高い精度を誇るずんだパンダと、元SILK HAT所属の安定感抜群コンビの音即是空の対決となりました。4人とも大会経験豊富で強さは広く知られているところ、どんな戦いとなるのでしょうか。
 ずんだパンダは精度勝負を仕掛けてきました。1曲目は連続CN地帯の集中力が問われるElishaを選択。全員正規系での勝負、難所は全員崩れずのハイレベルな戦いとなりましたが序盤にリードを作ったEXIT選手が逃げ切り1位になりました。そして2位はANSA選手とSTYU--選手が激しく争った結果まさかの同点フィニッシュ。なんと音即是空が大きくポイントを稼ぐ結果となりました。
 2曲目は3回来る高速トリルが勝負の分かれ目となるBLO§OMを選択。こちらも全員正規譜面を選択しましたが、やはりこのレベルの選手になるとトリルでは全く崩れず。点差が動かない超接戦となりましたが最後の最後でSTYU--選手を3点捲って逆転トップになりました。凄まじい逆転劇にANSA選手が全力で拍手をしているのが面白かったです。
 そんな好調を見せたEXIT選手の選曲は、イメージと異なる細かい高速トリル主体のrommmoとなりました。全員R-RANでのプレー、開幕から頭一つ抜けたのが勢いに乗るEXIT選手となりました。全員ハイレベルな戦いとなったのですが、EXIT選手は勢いそのまま2位のANSA選手にさえ42点差をつけ、自己ベスト+4点のMAX-55ととんでもないスコアを出してきました。この人どこまで強いんだか…
 ANSA選手が選択したのは、SILK HAT因縁の曲である激しいズレが何度も降り注ぐ明鏡止水となりました。意外にも(?)全員RANDOMを選択しましたが、配置は微妙な感じに。そしてスコア難譜面ゆえに順位が細かく入れ替わる団子の展開となりましたが、中盤から着実にスコアを伸ばしたSTYU--選手が2818点の好スコアを記録、そして2位にKEEL選手が付けたことでカウンターワンツーを決めてきました明鏡止水の呪いには勝てなかったよ…。結果は5-8で音即是空の勝利となりましたが、ずんだパンダも安定の強さを見せる結果となりました。

第2試合
音即是空 vs #masapachi

選曲
EXIT:Feedback
ANSA:口カラ凸ゲキ
#PACHI:Sense 2007,  TRIUMPH
試合結果:音即是空 WIN!! (音即是空 10-3 #masapachi)

 初戦を勝ちで飾った音即是空、挑むのはこれまた大会経験・総合力に優れた#masapachiですが...#MA3#選手が無念の欠場に。#PACHI選手は単身で強敵2人に挑むことになりました。
 音即是空の選曲は先ほどとは打って変わってLv10のテクニカル譜面2連発となりました。1曲目はスクラッチと妙にズレた鍵盤の精度が取りにくいFeedbackを選択。音即是空は正規系、#PACHI選手はRANDOMを選択しましたが、楽曲への理解度が問われる譜面ゆえに自選の音即是空の安定感がとにかく高く、ワンツーをガッチリキープとなりました。しかし#PACHI選手は5点差まで迫ってきており、かなり肝が冷える勝負だったのではないでしょうか。
 続いては細かいズレに縦連・スクラッチ・豆粒CNとテクニカル要素満載の口カラ凸ゲキを選択。こちらも理解度で差が出やすい譜面であり、自選の音即是空はともにR-RANを選ぶ一方#PACHI選手はRANDOMとなりました。しかし勝負は順位が細かく入れ替わる大混戦になりました。しかし終盤でEXIT選手が抜け出し、ANSA選手も確実に点差を守り切って再びワンツーに成功。EXIT選手はここでも自己ベストを出しており、まだまだ勢いが止まりそうにないと感じさせました。
 #PACHI選手は2曲選曲となりましたが、1曲目はSun Fieldガチ押し力を活かせるBPM140で微縦連とスクラッチ絡み主体のSense 2007を選びました。EXIT選手はMIRROR、ANSA選手はS-RAN、#PACHI選手はRANDOMと三者三様のオプションになりましたが、ここでも音即是空の強さが発揮されることになり、前半はリードする展開となりました。しかし中盤で一時差が詰まって順位が入れ替わったことでわからなくなりましたが#PACHI選手が2位をキープすることに成功。しかし1位はS-RANで押し切って2900overを出したANSA選手が奪っていくこととなりました。
 2曲目は傾向を大きく変えて、BSS絡みのスクラッチ複合に終盤の二重階段ラッシュとテクニカルなTRIUMPHを選んできました。自選の#PACHI選手とスクラッチを得意とするEXIT選手が正規、ANSA選手がRANDOMとなりましたが、正規を選んだ2名が激しい争いを続ける展開となりました。最後の最後までどちらが前に出るかわからない展開が続きましたが、結果はともに3361点でフィニッシュ。EXIT選手の執念を感じさせるプレーにより、10-3で音即是空が勝利、準決勝進出となりました。

第3試合
#masapachi vs ずんだパンダ

選曲
#PACHI:ハイテックトキオ, BITTER CHOCOLATE STRIKER
KEEL:Red. by Jack Trance
STYU--:BLACK.by X-Cross Fade
試合結果:ずんだパンダ WIN!! (#masapachi 4-8 ずんだパンダ)

 孤軍奮闘を見せた#masapachiの#PACHI選手、そして今回も安定感をみせるずんだパンダによる対決です。どの選手もジャンル問わず強みを持っているため、何が飛んでくるか予想が全くつかない一戦だったと思います。
 #PACHI選手の1曲目は、MSS地帯の処理能力がキーとなるハイテックトキオになりました。Lv11の綺麗な譜面は全員が得意とするところで、当然3人横並びの戦いとなりました。しかしMSS地帯でわずかに稼いだリードを最後まで守り切った#PACHI選手が、KEEL選手を5点差で制して1位となりました。これで勝ち切る心臓の強さよ…
 2曲目は得意のガチ押しストライカー譜面であるBITTER CHOCOLATE STRIKERを選択。RANDOMは少々嬉しくない配置となりましたが、ここは序盤から#PACHI選手が着実にリードをする展開となりました。しかしずんだパンダもしっかりとついており、いつひっくり返るかわからない展開に。終盤でSTYU--選手が追いつく瞬間もありましたが、最後は3点差で逃げ切った#PACHI選手が1位死守となりました。実はKEEL選手も16点差まで迫っており、この難易度帯とは思えない熱い戦いとなっていました。
 ずんだパンダの2人は得意のスクラッチで勝負を仕掛けてきました。1曲目は24分混じりの変則スクラッチ絡みが難しいRed. by Jack Tranceを選択。STYU--選手はR-RAN、KEEL選手と#PACHI選手はRANDOMを選びましたが、自選のずんだパンダの安定感がとにかく高かった。安定感が出しにくい譜面ながら一切崩れる場面なく、ともに3500寸前の好スコアでワンツーを決めることとなりました。何気にKEEL選手とSTYU--選手が4点差というのもまた恐ろしいです。
 2曲目はSTYU--選手の代名詞でもある長い16分スクラッチに鍵盤がガンガン絡むBLACK.by X-Cross Fadeを選んできました。2曲連続ヘビーなスクラッチで腕がやられそうですが、こちらもずんだパンダの2人が強すぎました。幾度となく大会で投げてきた経験に裏付けられた圧倒的な安定感で3300を余裕でover無情なワンツーフィニッシュ2連発により、4-8でずんだパンダの勝利となりました。大きな見せ場を作ったずんだパンダはもちろんですが、急なトラブルでも最後まで折れずにやり切った#PACHI選手も素晴らしかったです。

準決勝

第1試合
VR BREAKERS vs サークル仲間

選曲
RIOO:デッドボヲルdeホームラン
KKM*:Mare Nectaris
NORI:CHECKING YOU OUT
PICO:RISLIM-Remix-
試合結果:VR BREAKERS WIN!! (VR BREAKERS 12-0サークル仲間)

 準決勝第1試合は全員がBPL出場経験者の対決となりました。予選で破壊的なパワーを見せたVR BREAKERS相手に、サークル仲間はどういった戦略で挑むのでしょうか。
 VR BREAKERSの1曲目は、RIOO選手必殺の武器である激しいズレと局所難が曲者のデッドボヲルdeホームランを選択。テクニカル譜面に強い選手が揃っていますが、VR BREAKERSがあまりにもぶっ飛んだスコアを出してきましたRIOO選手のMAX-68でさえあり得ない水準のスコアですが、KKM*選手はさらに上回るMAX-46を出しており、なんだかよくわからないことになっていました。プロコワイ。
 2曲目に選んできたのは、なんと本日2回目となるMare Nectarisとなりました。サークル仲間を跡形もなく消し去る気満々の本気の選曲、選曲発表時点でNORI選手、PICO選手ともに崩れ落ちるほどでしたが、始まってみるとやはりKKM*選手の独壇場となりました。2位のRIOO選手は3634点となったのですが、KKM*選手はAAAを軽々とぶち抜いて3894点となりました。そんなスコアが出るほど押しやすい譜面とは到底思えないのですが…
 VR BREAKERSの情け容赦ない選曲に満身創痍のサークル仲間、仕返しに選んだ1曲目は変則リズムのスクラッチにソフラン付きのCHECKING YOU OUT。NORI選手がRANDOMを選ぶ中、他3人は正規系を選択。当然全員対策はバッチリなのですが、高速地帯のスクラッチで崩れなかったVR BREAKERSが勝利する結果となりました。KKM*選手、何気に初フルコンを達成しています。持っているなぁ…
 2曲目に選んだのは、ハネリズムに縦連とリズムがよくわからないスクラッチが何度も飛んでくるRISLIM-Remix-Ruler or Loserとオプション逆でKKM*選手以外はS-RANを選択となりましたが、ここでもVR BREAKERSがズレスキルが大きく光り、圧巻のワンツーを炸裂させました。サークル仲間、二人とも自己ベストなのに全く寄せ付けないって何が起きているのでしょうか。そしてここにきてVR BREAKERSがサークル仲間に完封勝利を飾り、決勝進出を決めてきました。

第2試合
音即是空 vs デカピーゲーミング代表

選曲
EXIT:FUTURE is Dead
ANSA:Sarutobi Champion is 拙者
SOMORI:EMERALDAS
DJSTN:共鳴遊戯の華
試合結果:デカピーゲーミング代表 WIN!! (音即是空 3-9 デカピーゲーミング代表)

 第2試合はパワーとテクニックを巧みに使い分けて勝ち抜いた音即是空と、持ち前のパワーで他を圧倒したデカピーゲーミング代表の対決となりました。デカピーゲーミング代表は予選でソフラン曲ばかり投げつけられる憂き目に遭いましたが、今回は...?
 音即是空が選択したのは当然ソフラン曲。1曲目は微妙にハネたリズムとギアチェンテクニックが問われるFUTURE is Dead。EXIT選手は正規、他3名はRANDOMとなりましたが、当然前半は横一線。しかし何が起きるかわからないのがこの曲の怖さ、EXIT選手が痛恨のギアチェンミスにより、デカピーゲーミング代表が大幅リード。しかしANSA選手が追い上げを見せてDJSTN選手を1点捲って2位につけたものの、さらに6点差をつけたSOMORI選手が1位を奪っていきました。デカピーゲーミング代表、そろって自己ベストを大きく伸ばしているのもズルいです。
 2曲目はトリルに24分鍵盤、スクラッチにソフランといやらしい要素満載のSarutobi Champion is 拙者を出してきました。DJSTN選手とEXIT選手が正規、ANSA選手がR-RAN、SOMORI選手がRANDOMと大きく分かれましたが、こちらも当然前半は横一線となりました。そして速度変化のタイミングでSOMORI選手が手痛いミスをしたものの、DJSTN選手が意地を見せて2位を死守することとなりました。しかし1位のANSA選手は自己ベスト+14点を出しており、非常にすさまじい本番力を見せることとなりました。
 ソフラン曲しかやらせてもらえず怒りMAXのデカピーゲーミング代表、1曲目に飛ばしてきたのは皆伝1曲目でお馴染みIIDX全要素が詰まった総合譜面のEMERALDAS。SOMORI選手とEXIT選手が正規、ANSA選手とDJSTN選手がRANDOMですが、配置は少し厳しめ模様。しかしそんなことはお構いなしでデカピーゲーミング代表の強烈な火力が炸裂することになり、二人そろって3550を超える激ヤバスコアでワンツーとなりました。しかもSOMORI選手は自己ベスト-9点と安定感を出しています。この密度で安定感を出されてしまってはどうしようもない気がしますね…
 2曲目は休憩のない微縦連混じりの高密度乱打を叩かせる共鳴遊戯の華を選択。こちらも先ほどと同様デカピーゲーミング代表のパワーが大きく光り、一度も崩れることないまま3900overを出して快勝となりました。DJSTN選手の3922点はぶっ飛び過ぎているし、SOMORI選手は自己ベストだし…音即是空は揃って3800overと高いスコアのはずなのですが…あまりにも圧倒的な破壊力を見せ、3-9でデカピーゲーミング代表が決勝進出となりました。

3位決定戦
サークル仲間 vs 音即是空

選曲
PICO:雪上断火
NORI:POSSESSION
EXIT:ALTERNATOR
ANSA:栄冠のカンパネラ
試合結果:音即是空 WIN!! (サークル仲間 1-11 音即是空)

 高い本番力を見せながらも準決勝で敗退してしまった2チームによる3位決定戦。どの選手も低難易度帯を得意としてるのですが、選曲はLv12のみ。どのような選曲で入賞を狙っていくのでしょうか。
 PICO選手は微妙にズレた鍵盤・不規則なスクラッチにソフランが付いてくる雪上断火を選択。機種は違えどBPLで同じチームレジャーランドに所属するU76NER選手を意識した選曲に会場はヒートアップ。NORI選手のみRANDOM選択となりましたが、やはりスクラッチを得意とするEXIT選手が開幕からズバ抜けた精度を発揮あわや3000の超スコアで堂々の1位となりました。そして2位争いも低速地帯で一気に点差が詰まって大混戦に。最後はリードを守り切ったANSA選手が自己ベストタイを出して2位を死守したことで音即是空のカウンターとなりました。サークル仲間の2人が同点なのは仲良しな感じがあっていいんですけどね…
 NORI選手は得意のソフラン曲から、リズム合わせの低速地帯やサビの同時押しラッシュの精度力が問われるPOSSESSIONを選んできました。全員1P正規、2PMIRRORの選択、1回目の低速でANSA選手が痛恨のギアチェンミスをしてしまったもののEXIT選手が圧巻の精度を再び発揮自己ベスト-3点の2994点を叩き出してカウンターとなりました。2位はNORI選手が取っていきましたが、まさかのEXIT選手大爆発には驚くしかなかったと思います。
 好調が止まらないEXIT選手はトリル混じりの乱打にド派手なBSS・MSS複合が難しいALTERNATORを選択。EXIT選手とPICO選手はMIRROR、ANSA選手とNORI選手はRANDOMですが配置がかなり微妙なことになりました。それでもEXIT選手とANSA選手のスコアがどんどん伸びていき、そのままワンツーを奪取。EXIT選手は3702点を叩き出しており、あまりにも勢いの乗り方がえげつなかったです。
 ANSA選手は3位決定権の締めくくりに相応しい、壮大なメロディに容赦のない高密度鍵盤が降り注ぐ栄冠のカンパネラを選んできました。オプションは全員分かれましたが、RANDOMを選んだNORI選手はかなり嫌な配置を喰らうことに。そうなると正規のEXIT選手とR-RANのANSA選手がどんどん伸びていき、そのままワンツーフィニッシュとなりました。EXIT選手はここでも3800overと大台スコアを叩き出し、全タテ達成の8pt獲得を決めました。そして着実にANSA選手が2位を取ったことで1-11で音即是空が3位入賞を決めることとなりました。
 この時点でも激しくも熱い戦いとなったのですが…まだ頂点を決める決勝戦が残っています。

決勝戦
VR BREAKERS vs デカピーゲーミング代表

RIOO:TROOPERS
KKM*:Dances with Snow Fairies
SOMORI:3y3s
DJSTN:Binary Black Hole
試合結果:VR BREAKERS WIN!! (VR BREAKERS 9-3 デカピーゲーミング代表)

 大熱戦となった3位決定戦の後は、いよいよ決勝戦です。予選から圧倒的な強さでここまで駆け上がってきた2組のタッグによる、べあー杯過去最高峰の戦い。果たして最後に笑うのはどちらのタッグでしょうか。
 RIOO選手が選択したのは不規則なスクラッチに偏った鍵盤が押しにくいTROOPERSRIOO選手らしいトリッキーな選曲ですが、ここはKKM*選手とともにぐんぐんスコアを稼いでいきました。かなり嫌な配置が何度も飛んでくる譜面でしたが、KKM*選手がMAX-29、RIOO選手がMAX-34と高水準のスコアを出して勝利となりました。これはVR BREAKERSの安定感が高すぎです。
 KKM*選手は32分乱打に2連スクラッチ、微縦連とスコア難要素が詰まったDances with Snow Fairiesを選んできました。この手の鍵盤譜面は全員が得意としているため、大きな点差こそつかないもののやはりKKM*選手が頭一つ抜けていました。気付けばKKM*選手はMAX-63の異次元スコアで1位を獲得。MAX-91を出したSOMORI選手が2位と理解不能な結果となりました。というか全員3100超えているし…
 SOMORI選手はスクラッチ絡みの超密度乱打に微縦連混じりのカプセル配置と無茶苦茶な配置だらけの3y3sを選択。RANDOMは序盤が激しく偏るトンデモ配置になったもののKKM*選手は余裕の接続。会場のざわめきさえも配信に乗るほどありえない光景でしたが何故かSOMORI選手は後ろをぴったりつけてきています。まるで夢みたいな異様な光景の結末はKKM*選手がMAX-63、SOMORI選手がMAX-88、DJSTNでさえMAX-114と何が何だかさっぱりなことになりました。RIOO選手が低く見えますが、こんな大ハズレ譜面喰らったらAAA乗るだけスゴイと思います…
 DJSTN選手が選択したのは、BPM190で休みのない乱打にラストの激しいラッシュが難しいBinary Black Hole。KKM*選手のみRANDOMを選んでいますが随分微妙な配置に…しかしKKM*選手はお構いなしに叩き潰します。SOMORI選手と激しい争いを繰り広げてきましたが、勝負は本当に最後の最後まで横一線に。最後は16点でKKM*選手が勝利となりましたが肝心のスコアはMAX-48SOMORI選手がMAX-64、DJSTN選手がMAX-67を出していますが、普通はRIOO選手のMAX-104でもひっくり返るほどの高スコアだと思いますよ…?
 結果、VR BREAKERS 9-3 デカピーゲーミング代表VR BREAKERSが第7回 べあー杯 タッグ戦のチャンピオンとなりました。デカピーゲーミング代表も他のタッグには真似できないほど圧巻のパワーを何度も見せつけ、今回の盛り上げに大きな役割を果たしたと思いますが、名が体を表す通りべあー杯を破壊しつくしたVR BREAKERSが強さを見せつける結果となりました。数々の名勝負があったべあー杯ですが、やはりこの試合は非常に見ごたえがあって面白かったです。優勝おめでとうございます!
 
そして各選手の熱い想いと爆笑が溢れた表彰式も終わり、べあー杯はエンディングを迎えるはずでした。

エキシビジョン
KR BREAKERS vs ふたりはプリキュア eternal love mix

SOMORI:The Limbo
KKM*:疾風迅雷
ENMT!!:Übertreffen
WELLOW:GRID KNIGHT
試合結果:KR BREAKERS WIN!! (KR BREAKERS 10-2 ふたりはプリキュア eternal love mix)

 表彰式が終わり感動のエンディング...かと思いきや映像に不具合が発生し、突如エキシビジョンの表示が。それは第6回べあー杯 優勝タッグによる乱入を告げるメッセージであり、前回王者のWELLOW選手、ENMT!!選手のタッグであるふたりはプリキュア eternal love mixが登場しました。が、ここでなんと決勝を戦ったKKM*選手、SOMORI選手が共闘しKR BREAKERSを結成(KR BREAKER担当のKKM*選手とS担当のSOMORI選手)。想定をはるかに超える強力タッグの登場に困惑するWELLOW選手とENMT!!選手を余所にべあー杯最強のプリキュアタッグを決める戦いが始まりました。
 ここにきてなんと選曲はLv12 LEGGENDARIAのみという究極の戦いに。そしてSOMORI選手が選んだのはBPM200の超絶高密度乱打譜面のThe Limboでした。デカピーゲーミング代表の相方であるDJSTN選手に捧げる選曲であり、発表された瞬間会場のボルテージが大きく上がることになりました。全員RANDOMでの真っ向勝負ですが、やはりKKM*選手の火力が飛びぬけていました。圧倒的な破壊力でぶっちぎりのMAX-59となる4321点を記録。2位争いも非常に激しいものとなりましたが、SOMORI選手が4261点を出してWELLOW選手を上回る結果となりました。KR BREAKERS、腕が温まっているとかそういうレベルじゃないんですが…
 LEGGENDARIAの解放によりリミッターが完全に外れたKKM*選手、繰り出したのは不規則スクラッチに24分二重乱打とやりたい放題譜面の疾風迅雷。ここでENMT!!選手がMIRRORを選ぶ作戦に出ましたが、RANDOMは無情にも当たることになりました。ただこうなってくるとSOMORI選手、KKM*選手、WELLOW選手がほぼ横一線の戦いとなりましたが、上位3人はその勢いで全員3500over。しかし結果は無情にもKR BREAKERSのワンツーとなってしまいました。WELLOW選手とSOMORI選手の差はわずか3点だったのですが…3500でポイントが取れない世界、嫌すぎる…
 いきなり本気の選曲にボロボロのふたりはプリキュア、逆転の足掛かりにENMT!!選手が選んだのはBPM174の乱打がノンストップで降ってくるÜbertreffen。WELLOW選手は正規を選択となりましたが、RANDOMが外れてかなり押しにくい配置に。しかしそんなこともつゆ知らずのKKM*選手はMAX-16を出して1位。そしてここでもSOMORI選手がWELLOW選手を5点上回って2位となりました。あまりにもむごすぎる…
 有り得ないスコアが乱発する最高峰の戦いの締めくくりとなるWELLOW選手の選曲は、理論値達成曲である縦連混じりの12分ガチ押し曲のGRID KNIGHT。WELLOW選手とKKM*選手はS-RAN、SOMORI選手とENMT!!選手はRANDOMを選択。息ができないほど高水準の精度勝負に会場は釘付けとなりましたが、曲が進むにつれてSOMORI選手とWELLOW選手が激しい1位争いとなりました。勝負は最後の最後まで本当にわからなかったのですが、最後の最後の同時押しで1GREATの差を制したWELLOW選手がMAX-5で勝利となりました。最後の最後で見せ場を作ったWELLOW選手、最高でした。
 エキシビジョンの結果は10-2でKR BREAKERSの勝利となりましたが、KR BREAKERSとふたりはプリキュアの4人だからこそできた熱い試合だったと思います。最後の最後まで会場を盛り上げる猛烈な試合、本当に楽しかったです!

最後に

 7回目の開催となるべあー杯、今回は選手のレベルが過去最高クラスに高くなっており、他の非公式大会...どころか公式大会でもなかなか見られない組み合わせの戦いが見れられたのが面白かったと思います。Day2はなんでもありの大会と言いながら、ここまで何でもありすぎる戦いになるとは思っていなかったと思います。本当にべあー杯はどこに向かっているのでしょうか。
 そして最高の戦いを魅せていただいた選手の皆様、観客としてお越しいただいた皆様、支援いただいた皆様、スタッフの皆様、本当にありがとうございます。これからもIIDXを盛り上げ、プレーヤーのアピールの場として長く愛される大会であってほしいと思います。

 長くなりましたが、以上で第7回 べあー杯DAY2 タッグバトルの感想を終わります。ここまで読んでいただきありがとうございました。


がんばります