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【無料】ポーカー OOP(アウポジ)からのCB戦略 BTN SB 3BP編

ポーカーフロップCB戦略

このNoteはポーカーのGTO戦略におけるフロップのCBサイズをある程度大きなミスなく選べるようになるよう自分なりにまとめたものです。シチュエーション、ボードの種類ごとにcheck頻度からBet頻度、サイズ別まで細かく集合分析の画像とともに掲載しています。フロップごとの特徴と簡単なCB戦略説明、そして簡易的なディフェンス戦略まで書いてあります。

途中まで無料で公開していますので、少しでも皆様のポーカーの支えになれば幸いです。有益だと思っていただけた場合は、SNS上での拡散や議論、支援してくださると大変ありがたいです。また、UTG BB SRP編とBTN BB SRP編のNoteを投稿していますので、よければそちらもご覧ください。

【このNoteを読んでほしい対象】
・A highやK highのフロップが落ちると、とりあえずCBを打っている人
・ローボードが落ちると、なんとなくcheckしてしまう人
・とりあえず33%の小さいCBを打っている人
・SRPと3BPのCB戦略の特徴や違いがいまいちわかっていない人
・3BPでのCBサイズがわからない人

ただし、このNote自体は自身の座学のためにまとめたものであり、外部に公開する予定はありませんでした。そのため、少々説明が雑な部分や、ポーカーの専門用語が多い部分があります。

*集合分析に対する所見は全て自分の見解です。自分の見解が必ずしも正しいわけではありません。ご了承ください。

4-1:BTN SB 3BP A highボード

・BTN SB 3BP A high check頻度

BTN SB 3BP A high check頻度

BTN SB 3BPにおいてはコネクト系モノトーンボードを除き、A highの大半のボードで半分以上Betしている。全体的にSRPよりもBet頻度が上昇していることがわかる。

・BTN SB 3BP A high Bet頻度

BTN SB 3BP A high Bet頻度

画像全体が薄い赤に染まっていて、AA Xの形のペアボードからAKハイ、ATハイまで多くのボードにおいて幅広く小さなBetをレンジで行っているのがわかる。

・BTN SB 3BP A high 20%Bet

BTN SB 3BP A high 20%Bet

BTN SBの3BPにおいて一般的にオリジナルに有利と言われるようなペアボードもしくはブロードウェイカードが2種以上存在しているボードでは広範囲に20%という小さなBetが多用される。ボードの色もレインボー、ツートーンに関係なくA highボードでは20%Betを多用できる。

最も20%Bet頻度が高いAA9のツートーンボードの戦略を見ると、SB側のcheck頻度は0%である。全レンジおよび全ハンドで100%の頻度で20%Betを行う。

幅広いCBに対してBTNは、まずスーコネとJTsやKJsなどの色なしのハイカードを降りる。ハイカード界最強のKQsに関してはバックドアフラッシュがあればコールして問題ない。ポケットおよびヒット系は全てピュアにコールする。チェックレイズはポケットとAのTripsを用いて頻度で行う

AA9 BTN defense vs20%CB

・BTN SB 3BP A high 33%Bet

BTN SB 3BP A high 33%Bet

33%が用いられるボードはレインボーボードが多い。

20%Betのボードではブロードウェイカードが多いボードが多かったが、33%BetではA72レインボーのようなドライボードのような構成が目立つ。加えて、SRPではcheck頻度が高かったA-L-Lのボードも3BPでは高頻度で33%betを打つことができる。

AA5レインボーボードではSB側は、全ハンドで20%と33%の混合戦略となる。

特段BTN側の対応も特段変わるわけではない。ヒットしていないスーコネとJ high・Q high系を基本降りる。ポケットとヒット系は全てコールする。

AA5 BTN defense vs33%CB

・BTN SB 3BP A high 50%Bet

BTN SB 3BP A high 50%Bet

BTN SBの3BPにおいて50%Betが多用されるボードの特徴はATハイもしくはAQハイかつツートーンボードであることだ。レインボーボードでは基本50%Betは採用されない。AT XでもAQ XでもXの数字はあまり高いものではない方が好まれるようだ。

AT7ツートーンボードでは、基本的に20%〜50%のまでのサイズで全ハンド混合戦略となる。だがメインサイズは50%である。checkレンジもレンジの3割で設けており、checkレンジのメインはTT+のポケットペアである。AAもトラップとしてcheck優勢である。
その他のA Hit系もハイカードも全て合わせて、50%Betを広く打てる。

BTN側は50%サイズを打たれるとポケットは基本フォールドになる。67sやT9sなどの弱いヒット系はコールできる。KJsやQJsなどのガット系もピュアにコールできる。レイズレンジはATsの2ペアや77のセットをバリューとして、22の色ありやKQsのナッツフラドロをブラフとして設ける。

AT7 BTN defense vs50%CB

・BTN SB 3BP A high 75%Bet

BTN SB 3BP A high 75%Bet

BTN SB 3BPにおけるAKハイとATハイボードは20%と75%の混合戦略となる。

AKJツートーンボードにおいて、SB側は全レンジでBet可能であり、とりあえず全ハンドで20%Betを行っても問題ない。ただ一部のAKやAJなどの2ペアやQQ、KTsなどのペアドロー系のハンドで75%Betが可能である。

BTN側は75%ではポケットは全て色ありだろうとフォールドになる。ただ、ブロードウェイハンドは何かしらのヒットもしくはドローになっているため、そういったハンドは全てコールして問題ない。プリフロでコール止めしたAAもここではピュアコールだ。チェックレイズは設けない。

AKJ BTN defense vs75%CB

・BTN SB 3BP A high 125%Bet

BTN SB 3BP A high 125%Bet

非常に意外なのが125%のポットオーバーを最も使用するボードがモノトーンボードであることだ。BTN SB 3BPにおいてブロードウェイ3種のモノトーンボードは125%サイズが多く用いられる。その他はA以外の数字がコネクトしているようなA43やA76のツートーンといったドローの濃いボードが中心となる。

AKQモノトーンボードでは、AQsやAKsに加えて、QJsやQTsなどのQ Hit系も125%サイズをメインに用いる。他にもJJとTTの色ありはロイヤルドローとして125%に組み入れられる。その他のキッカーの弱いAやK hit系はcheckもしくは20%サイズを使用する。

125%に対してBTNはポケットは基本フォールドとなり、ATsまでもindifferentに追い込まれる。ただ、KQsの2ペアはコールに止める一方で、AJsやAQsをレイズオールインとしている。

AKQ BTN defense vs125%CB

4-2:BTN SB 3BP K highボード

・BTN SB 3BP K high check頻度

BTN SB 3BP K high check頻度

基本的にコネクトしているモノトーンボード以外の全てのボードに50%以上のBet頻度が設けられている。そのため、高頻度で幅広くCBを打てるシチュエーションである。

・BTN SB 3BP K high Bet頻度

BTN SB 3BP K high Bet頻度

見てわかる通り、さまざまなK highのボードで超高頻度で幅広くCBを打てることがわかる。A highと時と異なるのは、A highの時は20%サイズが中心で薄い赤が大多数だったが、K highでは50%や75%などの他のサイズも多く使用されている。

・BTN SB 3BP K high 20%Bet

BTN SB 3BP K high 20%Bet

20%Betが使用されるのはブロードウェイボードである。KJTやKQJなどのブロードウェイ3種のボードだと基本的に20%サイズ一択となる。加えて、BTN SB 3BPにおけるK highでは、モノトーンボードも高頻度で20%Betを打てる。ただし、K87などコネクトしている場合はその限りではない。

KJTのツートーンボードではSB側は全レンジ20%Betが正解となる。

BTN側はスーコネとポケットを降ろされ、ブロードウェイハンドで対抗する。基本的に全てのブロードウェイハンドでコール以上の選択肢となる。ストレートとなるAやQを抑えているA5sやAA、QTsやT9sでチェックレイズを行う。

KJT BTN defense vs20%CB

・BTN SB 3BP K high 33%Bet

BTN SB 3BP K high 33%Bet

33%サイズが使用されるのは数字自体が離れているもしくはどちらもローの数字であるツートーンボードが多い。K72ツートーンやK32ツートーンなどがその典型である。加えて、KK Xのペアボードも33%の使用頻度が高い。

K72ツートーンでは、SB側のハンドは全レンジで20%〜50%の混合戦略となる。だが33%サイズが全体の6割以上を占める。

33%のCBに対してBTNは、幅広くコール可能だ。ポケットの全て、56sなどのスーコネ系のダブルバックドアまでコールしている。

K72 BTN defense vs33%CB

・BTN SB 3BP K high 50%Bet

BTN SB 3BP K high 50%Bet

50%サイズが使用されるボードはKK Xのレインボーペアボードか、単なるレインボーボードが多い傾向にある。

50%サイズの上位層に並んでいるのはKK Xの形のペアボードかつレインボーのことが多い。その次に、K52やK73レインボーといったボードが並んでいる。

特に、KK6レインボーのペアボードに関してはレンジで50%サイズを打てる。50%サイズの使用頻度は86%にもなり、単純化した戦略としてレンジ50%で問題ない。

BTN側の対応としては、基本ポケットは全てコールできる。Q highやA high系のハンドもバックドアフラッシュがあればコール優勢。チェックレイズレンジはKのTripsだろうと66のセットフルだろうと行わない。レンジ全体でレイズ率は0%。

KK6 BTN defense vs50%CB

・BTN SB 3BP K high 75%Bet

BTN SB 3BP K high 75%Bet

75%サイズが好まれるボードの特徴はブロードウェイ2種+7以下のカードである。KQTやKJ9のような高位のカードが並ぶと20%サイズが好まれる一方で、KJ2やKQ5といったブロードウェイ2種+7以下のカードの構成だと75%サイズが多くなってくる。そして75%サイズを使用できるボードのほとんどが75%サイズ一択ではなく、20%サイズとの混合戦略となっている。

KJ2ツートーンボードの戦略を見ると、SB側はポケットやJ Hit系を20%に回すことが多く、K Hit系やA high系のハンドを75%に組み入れている。

75%サイズを打たれると、BTN側のポケットは全て降ろされる。JTsやQJsのようなキッカーの弱いJ Hitは頻度でフォールドの選択肢が生まれてくる。Kのトップヒットは全てピュアコールであり、AQsやQTsなどのストレートドローも一旦はコールできる。

KJ2 BTN defense vs75%CB

・BTN SB 3BP K high 125%サイズ

BTN SB 3BP K high 125%サイズ

基本的にBTN SB 3BPのK highフロップにおいて125%のポットオーバーが用いられることは実践的にはない。

4-3:BTN SB 3BP T highボード

・BTN SB 3BP T high check頻度

BTN SB 3BP T high check頻度

一般的にT highのようなミドルフロップが開かれると、オリジナルに不利だと感じる人も多いがBTN SB 3BPにおいてはその限りではない。

T98のようなコネクトしているフロップを除き、T highのフロップのほとんどで50%以上の頻度でCBを打てる。また濃い赤色が多いことから高めのサイズを使用する。

・BTN SB 3BP T high Bet頻度

BTN SB 3BP T high Bet頻度

レンジBetが可能なほど有利なフロップはないものの、やはりフロップのほとんどでCBを打っている。T99のようなペアボードがBet頻度上位に一位しているのはいつものことだが、今回はT52モノトーンのようにモノトーンボードもCB頻度上位に位置していることも特徴的である。

・BTN SB 3BP T high 20%Bet

BTN SB 3BP T high 20%Bet

BTN SB 3BPでT highのフロップの場合、小さなCBサイズが好まれるのはモノトーンボードである。モノトーンボードの数字によっては33%や50%との混合戦略となることも多いが、基本的に20%サイズが使用されている。

特にT8ハイのモノトーンボードで積極的に20%サイズが使用される。

T87モノトーンボードの戦略を見ると、SB側は色に関係なく全ハンドでcheckと20%の混合戦略となっている。レンジ全体の20%Bet頻度も45%なので、半々の頻度でcheckかBetを選択する。

20%サイズを打たれ場合のBTN側の対応を見ると、基本降りない。一部色なしのオフスート系ハンドをフォールドするが、ポケットはもちろん色なしのAQsもコール頻度があるので基本降りなくていい。チェックレイズは45sや56s、T9sなどのストレートドローや77、88のセットで行う。A highのナッツフラッシュでは基本チェックレイズは行わない。

T87 BTN defense vs20%CB

・BTN SB 3BP T high 33%Bet

BTN SB 3BP T high 33%Bet

33%サイズもモノトーンボードが上位層を独占している。特にT9ハイのモノトーンボードでは33%が好まれる傾向にある。

T93モノトーンボードでは、SB側の全てのハンドでcheckと33%の混合戦略となる。ただ、Bet頻度自体は70%近く存在するため、単純戦略としてレンジ33%でも構わない。

20%と比べて33%とサイズが上がると、66〜88の色なしミドルポケットにフォールド頻度が生まれてくる。色なしのA highであるAJsやAQsもフォールドする。それ以外の、T9などの弱いHit系やKJsなどのガットも33%に対してはコールできる。チェックレイズはAハート持ちのAAで一部行うものの、基本行わない。

T93 BTN defense vs33%CB

・BTN SB 3BP T high 50%Bet

BTN SB 3BP T high 50%Bet

50%サイズが好まれやすいボードの特徴としてはペアボードもしくはT-ミドル-ロー構成のフロップである。

最も50%の使用頻度が高いのがT99やT88のペアボードであり、その次にT82やT92といったT-ミドル-ロー構成のフロップが並んでいる。

T99ツートーンの戦略を見ると、 check頻度はほとんど存在せずにレンジ全体で50%Betを打ち、BTNレンジに対してプレッシャーをかけている。

50%CBに対してBTN側は88以下の色なしポケットはフォールドする。KJsやKQsの色なしも頻度でフォールドの選択肢を取る。チェックレイズは刻むのではなく、行う場合はチェックレイズオールインとなる。チェックレイズオールインを選択できるハンドはTPTKのATs、色なしのAAと2オーバーストフラドローが存在するQJs、KQs、KJsがメインである。

T99 BTN defense vs50%CB

・BTN SB 3BP T high 75%Bet

BTN SB 3BP T high 75%Bet

画像を見てわかる通り、BTN SB 3BPのT highフロップにおいては75%サイズが非常によく好まれる。75%サイズを打ち込むことで、相手のBTNレンジのメインであるポケットにプレッシャーをかけている。

上位層にはドライなレインボーボードが多く並んでおり、大半を占める。

最も75%サイズが使用されるT62レインボーの戦略を見ると、基本的に全てのハンドでcheckと75%の混合戦略となる。プロテクションの緊急度が高い、JJやQQ、ATsなどに関しては超高頻度で75%サイズを打っている。

BTN側はポケットの全てにフォールド頻度が生まれ、indifferentに追い込まれる。ツーオーバー系のハイカードであるQJsやKQsは基本降ろされるが、A highのAJsとAQsに関してはコールしていい。チェックレイズはATsやT9s、99などで2.2倍ほどのレイズを行なっている。

T62 BTN defense vs75%CB

・BTN SB 3BP T high 125%Bet


基本的に上記のシチュエーションにおいて125%サイズのCBを行うことはないため、画像も省略とする。

ただし「T97レインボーボード」でのみ、フロップのCBオールインがある程度存在する。JJ、QQ、JTs、ATsをバリューとして、A2s、KQs、KJs、K9s、Q9sをブラフとしてCBオールインの選択肢がある。

T97 flop CB

CBオールインに対してはトップペア以上もしくは89sや88のペアドローでコールする。9Hit 7Hitのみではコールできない。

4-4:BTN SB 3BP 7 high

BTN SB 3BP 7 high

7 highのフロップもT highの時と同じく75%サイズを使用してポラーなレンジ構成が求められる。しかし、T highの時ほどBet頻度自体が高くなく、ほとんどのフロップで70%以上のcheck頻度が存在する。そのため、777や722といった特別なボードではない限りレンジcheckで問題ない。

772レインボーの時は、88〜JJのようなプロテクションの必要性が大きいハンドを高頻度で75%Betに回す。AQsやKQsなどの強めのハイカードにはEQ実現のためのcheck頻度が存在するが、K9sやQ9s、QJsなどの最下層のハイカードはポラーの下側として75%に回ることが多い。

75%CBに対してBTNは、ポケットはフルハウスに昇格した際の価値が大きいため全てコールできる。また、88と99はかろうじてオーバーペアの地位を保っており、SB側のハイカードを下ろす価値も大きいため、チェックレイズに回る
頻度も存在する。ハイカード群は、A high以外は基本フォールドとなる。

772 BTN defense vs75%CB


以上がBTN SB 3BPにおけるCB戦略とそれに対するディフェンスの概観でした。
SRPの時とは異なり、結構イメージよりもOOPから高頻度でCBを打っていることがわかると思います。

ここまで読んでいただいた読者の皆様、本当にありがとうございます。
みなさまのポーカーに少しでもお役立てたら幸いです。

ぜひ、いいねやSNSでの拡散、そして支援いただけると大変励みになるとともに助かります。ありがとうございました。

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