目指せフリーランス!「ブログ飯」

「自分も副業をして、会社からの給与とは別に収入源が欲しい!」

「初期費用もほとんどかからず、在庫のリスクもないサラリーマンにできる副業はブログだ!」

そんな安易な考えから手に取ったのが本書「ブログ飯」ですが、読むとブログの収益化までの険しい道のりがわかり、現実を知ることができます。

著者の染谷氏は文系の4年生大学を卒業後、就職情報誌の会社に就職。その後も転職をしつつ12年間サラリーマン生活を送るというごくごく普通のサラリーマン。

会社の業績悪化に伴う早期退職者の募集を見てブログの収益で食べていくことを決意し、退職後から家族が食べていけるだけの収益をブログから得るまでの過程と、これまでのブログ運営から培った「ブログの運営方法」についてまとまっているのが本書「ブログ飯」です。

ちなみに「ブログ飯」というタイトル名ですが、お笑いコンビの笑い飯が「笑いで飯が食える様にという思いから「笑い飯」という名前をつけたエピソードから、「ブログで飯が食える様に」という思いのもと付けたそうです。

なかなか十分な収益をブログから得ることができず、想定以上のスピードで貯金が減っていく恐怖や苦悩などを見ていると、フリーランスでたった一人の事業といえどもなんとか会社を軌道に乗せようと頑張る起業家と変わらないんだなと感じます。

軽々しく「フリーランスになりた〜い」「会社行きたくな〜い」「ノマドワーカーとして自由に働きた〜い」とか、大した覚悟もなく言ってはいけないなと反省しました。

そんな厳しい環境の中で生き残ってきた著者だからこそ、その後に書いてあるブログ運営の方法や、ブログの書き方などは非常に参考になる内容ばかりです。

「テーマ」や「ブログを書く目的」などについて考えるのは、まぁ当然っちゃ当然なので「そりゃそうだ」という感じでしたが、さらに一歩踏み込んで「どんな人に向かって書くのか」という点まで考えるというのは新たな発見でした。

幻冬社の売れっ子編集者みのわマンこと箕輪厚介さんもその著書「死ぬこと以外かすり傷」でこんなことを書いていた。

マスにヒットするコンテンツというのは、突き詰めると特定の誰か一人に鮮烈に突き刺さるものだ。30代の営業マン向けのビジネス書みたいに、ザックリとした小手先のマーケティングから作った本は売れない。その営業マンはランチに何を食べるのか。唐揚げ定食なのか、コンビニ弁当なのか。特定の誰かを自分に憑依させるかのごとく、そこまで徹底的に想像し、その一人の人生が変わる様なものを作る。そういった超個人的に作ったものが、結果的にマスに広がっていく。

これなんてまさに本を「誰に読んでもらうのか」を徹底的に考える必要性について書かれた文章ですが、ブログも読者がいるという点では全く同じなんですね。

最初はもちろん気軽に始めても良いのだろうけれど、本気で収益化できるブログを作るならばここまで考える必要があり、ブログといえども一つの事業として捉え本気で、しかも辛抱強く取り組む必要があると改めて感じました。

ブログの面白さや厳しさがギュっと詰まった1冊でした。

ちなみに一番印象に残ったのは「特別コラム:鬼嫁は見た!」に書いてある著者が奥さんにフルボッコにされるところです。(笑)ここは特に面白いんですが、学びも多くある非常に示唆に富んだ内容になっています。

ここの文章こそ本書の一番の肝な気がします。

自分も少しづつブログとnoteの更新を頑張ろう。


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