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逆走人類

どうも、めちゃくちゃ臭うトイレの窓からこんにちはおじさんです。

そえは冗談でして肝数値高男です。
先週くらいにネットで話題になっていた自転車逆走女の話。ここ1週間、ネットでバチクソに盛り上がっておりましたね。知らない人に軽く説明をさせていただきますと、とある車に搭載されていたドライブカメラの映像が出回ったんですけれども、その車が一方通行の道路を走っている渡っていたわけだ。そこに急にママチャリに乗った女性が曲がり角からものすごい勢いで登場。ママチャリの女性は、車が来ていた方向、すなわち一方通行の道を逆走している状態でこちら側にきたわけでございます。

まさに B'z の「ギリギリ Chop」くらいギリギリに停車。自動車のブレーキがあと少し遅かったら接触事故を起こしていた可能性があります。こういう映像は見ていてめちゃくちゃコワイですよね。俺自身も、普段から車を運転するので、怖さがより伝わってきます。

相当急いでいたのかも知れませんが、本来であればこの場合は自転車側が「すみません!」って謝るべき状況なのではないのかなとも思ったんですけれども、なんとその女性、車に向かって爆ギレしているのです。まさにヤンキーのようにカッと目を見開いて、ガン飛ばし、指差しなかをして何か言っているのです。ちなみに映像は音声が切られているので何を言っているのかはわかりません。
ドライブレコーダーを撮影している、運転手の人と何か話しているんでしょうけれども、そのやりとりがよくわかりません。そんなやりとりの後に、女性は自転車のカゴの中から iPhone を取り出し、運転手のことを撮影しているのです。

そんな動画が、今回ネットで出回ってしまったわけだ。
最初の出どころが X なのか、その他の SNS なのか、もしくは YouTube などの動画サイトなのかは知りません。一番最初にこの動画が発信された瞬間を見ていないのでよくわかんないんですけれども、おそらくですが投稿したのはこのドライブレコーダーの映像を録画した運転手の方でしょう。
よっぽど頭に来たのだろうな。相手の顔、一切のモザイク加工なしにネットで大公開。それが瞬く間に拡散されて、ネットではたくさんの人に拡散されてお祭り状態になり、それがデッカイドウの片田舎に住んでいる俺にさえも伝わってきた、というわけでございます。

はじめて見た時、確かに「なんだこの女!?」って思った。これが1回目の視聴で思った正直な感想でございます。
2回、3回観ていくいちに、この映像、音声がないからわからないだけであって、運転手の人がこの女の人を爆ギレさせるようなことを何か言ったのではないか?と思ったりもしました。つまりは、運転手側にも何か問題発言みたいなのがあったんじゃないかという考え方です。「そんなはずはない!運転手の方は被害者だ!」って言うかもしれませんけれども、俺の中では、いくらムカついた相手だとしても、モザイク加工なしにその動画を公開するかな?って思ったのです。つまりは、まともな感覚であればそんなこと普通しないじゃないですか。なのでそう思ったのです。

なんだかすごい勢いで一般の人が炎上しているなぁ〜と、このニュースの存在を知ったのが4月15日の夕方。ちょうど札幌から自宅に帰ってきた時でございます。

それが、だんだんおかしな方向に行っていることに気づいたのが4月16日の13時過ぎ。この日俺は釧路にいたんですけれども、昼食を食べるのにとある飲食店に入り、テーブル席に座って SNS を観ていた時でありました。
なんと、昨日の自転車逆走女の氏名や、旦那さんの職場が特定されてお祭り状態になっているではないですか。女性の方の本名がハッシュタグになり、無数のアカウントに拡散され、旦那さんの職場には苦情の電話が殺到して、この日朝からパンク状態になっているそうな。

めちゃくちゃ寒気がしましたよ。それはさすがに限度を超えすぎじゃないですかねぇ・・・。確かに「なんだこの女!?」ってのは、俺も思った。でも、思ったのはその瞬間だけで、本人や家族の大事な個人情報、職場に電話という最大級の嫌がらせ、そこまでやる必要があるか?
適当にスクロールして、女性の本名のハッシュタグをつけて「この女を許すな!」的な、狂った正義を振りかざしているアカウントがありまして、試しにその人のプロフィールに飛んでみたわけです。同じような香ばしいポストをたくさんしているのかと思いきや、案外普通の投稿をしていたりするのです。「今日はこんな事があった。」という、自分の細かい個人情報は発信していないけれども、100パーセント匿名で、自分の私生活を出している、いたって普通のアカウントなのです。

つまりは先ほどの、女性の本名を拡散したポストについては、まるで正しいことをやったかのような、当然のことをやったかのようなノリで投稿されていたのです。
自分の本名なんかは絶対に掲載しない、そのアカウントで会ったこともないであろう女性の本名を晒しているのです。いや、別に自分の本名を公開した上であればそういう投稿をしてもいい、というわけではないんですけれども、自分の素顔を一切出さないで、仮面を被った大勢の人が真っ裸の苦しんでいる女性に石を投げまくっているような光景が頭に浮かびましたよ。
う〜ん・・・なんだろうなぁ・・・。俺の中では、本当にヤバイ人間ってのは、自転車逆走女ではなく、こういう人のことを言うのではないのかな、と言うことでございます。

いつも極端なことばかり書いて申し訳ないんですが、我々みんな同じ人間、いつどこでデカい失敗をするかわかんないじゃないですか。あとになってみれば「あの時の自分はどうかしていた。」という失敗とか、多かれ少なかれあったりするじゃないですか。

自転車逆走女が、普段どういう生活をしていたのかは分からない。もしかしたら、あの見た目の通り、私生活 もしくは性格に大きな問題がある人だったのかもしれない。
でも、その女性も事故が起きる前の日まで、もしくはその直前まで、まさか自分の顔や名前がネット上に大きく拡散される人になるとは思わないじゃないですか。
少し前にあった、スシローで悪ふざけしてるガキたちが、顔や名前がネット上に拡散されているのを見て「こいつヤベー」って思ったかも知れない。まさか、自分が将来的に、同じような分類の人になるとは思いもしないじゃないですか。

この時点で、誰もが同じだ。俺もおそらくこの文章を読んでる方も、そう思ってるはずだ。「自分はそっち側の人にならない」って思っているはずだ。
でも、それは本当に大丈夫なのだろうか。自分は絶対に大丈夫だと思っているかもしれないけれども、本当に大丈夫だと言い切れるのだろうか。何かの拍子で自分がそっち側に行くかもしれないって考えたりしないのだろうか。
自分じゃなくてもいい。自分の大切な友人や家族が、次の瞬間にそちら側に行っているかもしれない。自分の大切な人が、個人情報をネットに晒されまくり、苦しい思いをすることもあるかもしれない。そんな時に、今回の自転車逆走女の時と同じように、ネットでの拡散に自分も参加するのか?「大事な人だからしない。」なんてのはおかしい話だ。それならば、今回の自転車逆走女の時も同じようにしなきゃいいだけだ。

今回の件を見ていて、なんだか悲しくなってしまいしたよ。今は「X」という名前でだいぶ定着してきましたけれども、かつては「Twitter」だったその場所。もうかなりの歴史がありますが、ずーっと昔はこういう情報を拡散する場所ではなかったような気がします。いや、元からそういう場所だったのかも知れなくて自分が気づかなかっただけなのかもしれないけれども。
あと、今回の騒動に便乗して、自転車逆走女の顔でしょうもないコラを作っているのもたくさん見かけたけれども、あれもバカ寒かったな。しょうもなさ過ぎますよ。

逆走女もドラレコの映像でやっていたけれども、今何かあったら何でもかんでもスマホで写真を撮影するじゃないですか。楽しい瞬間もそうですけれども、何かトラブルがあった時に、証拠を押さえるみたいな感じに、スマホでなんでもかんでも撮影するあの感じ。便利な道具ではありますけれども、何でもかんでもスマホでカシャカシャする感じ、確かに便利かもしれないけれども、なんか嫌だなぁ・・・。こういう使い方をするために作り出されたものなのかな?と、思ったりしますよ。

最後になりますけれども、自転車を運転する方、今一度交通ルールには十分に気をつけて欲しいですよ。俺は基本的に車で移動している人間で、もう何年も自転車に乗っていないんですけれども、自転車の乗り方が危ない人は本当に怖いですよ。前に自転車をに乗りながらイヤホンをして、スマホをいじっている無敵の高校生を見かけたこともありましたが、あれも勘弁して欲しいですな。聴覚も視覚も捨てて自転車に乗るとか怖くないのかな・・・。


というところまで書いて文字数が3788文字になりましたので今日はこの辺でオヒラキにしたいと思います。ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。明日も元気いっぱいにテキストを更新しますのでその時また会いましょう。 ・・・俺が逮捕されていなければ。

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