い:息ができない
長女の小学校では百人一首かるたが盛んだ。
今時珍しい、昭和の香りがする中、数年かけて百首覚えた長女5年。
低学年のころはよかった。「練習したいから一緒にやろ~」と誘われて一緒にすると私の大勝。
「丸覚えじゃなくて歌の意味を理解したら覚えられるよ」
「下の句を聞いて上の句を思い出せないと」なんて偉そうに言っていたのは今は昔。
3年で完全に勝てなくなった。けれど下の子が小さいので相手は私しかいない。
全く勝てる気がしない勝負ほどやる気がでないものはない。今思えば、低学年の時は真逆の状況だった。子どもはよく続けようと思ったものだ。
鬼ごっこだってずっと鬼になることが続くとやる気がなくなる。
そこから氷鬼やら増え鬼やら高鬼やら色々なメンバーで楽しめる工夫が出てきたのはすごい。子供ってすごい。
そんなすごい長女が今年はすごい条件を出してきた。
・自分の手札70枚。母が30枚。
・相手の陣地の札を取ったら自分の札1枚相手の陣地に送れる。
・お手付きは問わない。
・長女が取れるのは上の句を読んでいる間のみ。
・自分の陣地の札が0になった方の勝ち
ここまで圧倒的に母に有利な条件があるだろうか。
その差40枚。
何と言い訳して逃げようか考えていたのがウソのように俄然やる気になる私。
そう思ってチャレンジした昨日。
・・普通に負けた。もうどうやって勝てばいいのか分からない。
例えるならオセロで四隅自分の石を置かせてもらって負けるイメージ。
子どもが親を超えていくのは思ったより早い。
八坂神社の新春恒例「かるた始め式」などを見てると別次元で早く
まさに一瞬の戦いで、競技かるたの奥深さを知ることができる。
それにしても素人(私)相手の百人一首かるたは危険だ。
全く見当違いの札を取ろうとした母の手と正しい札を取ろうとした長女の手がぶつかり合い、母、右手負傷。
小指がありえない方向にまがり、痛みで一瞬息が止まった。
今も小指が動かない。
病院に行った方がいいだろうか。
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