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過去数社で人事戦略に従事し、現在は組織人事コンサルタント。 組織や人事に関する本の感想…

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過去数社で人事戦略に従事し、現在は組織人事コンサルタント。 組織や人事に関する本の感想や、諸々考えることを記録しています。

最近の記事

読書記録#5 「CX戦略」を読んでEX(従業員体験)について考える

最近、Employee experienceについて興味を持っている。Employee experienceは、従業員エクスペリエンスとか、従業員体験と訳されたり、EXと省略されたり、従業員経験価値と言われることもある。ここではEXを使うことにする。 このEXとは何かというと、組織や企業において従業員と企業の接点で発生するすべてのことを指している。従業員目線で言えば、仕事をするオフィスも、毎日使うPCも、上司との会話も、人事評価も、年末調整のプロセスも、すべてEXに関係する

    • 読書記録#4 「社長の条件」

      冨山和彦さんの本は難しめで読むのに時間がかかるという印象があるが、今回手に取ったこちらは、日立の改革を牽引し経団連会長も務める中西宏明さんとの対談式で口語のまま書かれており、とても読みやすい。社長人事や後継者育成、コーポレートガバナンスに興味がある人は読んでみて、特に興味を持った部分をさらに別の書籍で深掘りするのがよいかもしれない。またトピックは新卒採用や出戻りの歓迎などタレントマネジメント全般へも波及する。総じて専門性を深めたい人よりも人事部門以外の人や人事組織の入門者向け

      • 読書記録♯3「他者と働くー『わかりあえなさ』から始める組織論」

        職場には、自然と周りを味方にできる人、部門横断プロジェクトの推進が上手い人というのが存在する。そのセンスを先天的に持つ人もいれば、苦労を重ねて努力の結果身につけた人もいる。今回読んだ「他者と働く」は、そういった巻き込みが上手な人の思考と行動をわかりやすく説明かつ読みやすい本だった。組織マネージャーやプロジェクトマネージャーなど複数の人を巻き込み、動かすことをミッションとしている人は一読の価値があるかもしれない。総じて現場視点の強い本ではあるが、自己の成長だけでなくどのように組

        • 読書記録#2 「人事評価はもういらない」を読んでパフォーマンスマネジメントについて考える

          ここ数年、年次人事評価の廃止が話題だ。GE、マイクロソフト、アドビシステムズなど名だたる企業が年次人事評価を辞めている。これをノーレイティングと呼ぶことも多く、人事領域にいる人であれば間違いなく聞いたことがあるワードに違いない。 このノーレイティングについて、適切に理解したいと思い、(出来ればそこまで難しくない本でという条件付きで)手に取ったのがこの「人事評価はもういらない」だ。結論としては、ノーレイティングを理解し、これからのパフォーマンスマネジメントを考えるきっかけとして

        読書記録#5 「CX戦略」を読んでEX(従業員体験)について考える

        • 読書記録#4 「社長の条件」

        • 読書記録♯3「他者と働くー『わかりあえなさ』から始める組織論」

        • 読書記録#2 「人事評価はもういらない」を読んでパフォーマンスマネジメントについて考える

          雑記#1 白い人事と、黒い人事と、キャリア選択。

          読書記録中心に更新しようと思っていたが、取り上げたい本がなんとなく見つからなかったので、noteでは読書記録に加えて思うことを整理して、雑記として記録していこうと思う。 今日は「白い人事と黒い人事」について。書こうと思ったのは以前SNSでこの話題を見たことがきっかけ。白い人事(ホワイト人事)や黒い人事(ブラック人事)という分類は今に始まったことではなく、古今東西話題になることではある。この白黒人事について初めてちゃんと考えてみたが、突き詰めると人事部内の“業務”には白や黒の

          雑記#1 白い人事と、黒い人事と、キャリア選択。

          読書記録#1 ネットフリックスの人事戦略

          これまで本を読んでも読みっぱなしだったので、少しずつ読んだ本の感想を書いていこうと思う。特に組織や人事に関する本を中心に記録予定。 早速、一番最近読んだ「ネットフリックスの人事戦略」から。急成長・急拡大したネットフリックスを支えた人事戦略について当時の人事責任者が書いた本。ネットフリックスと言えば文化や行動規範を定めたculture deckが有名だが、実際にそれを作った中の人の本ということで気になっていた。個人的に今回学びになったのは、事業の特性に応じたチームの考え方、報

          読書記録#1 ネットフリックスの人事戦略