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(27)久しぶりに本当にただ思ったことを書くだけ。それを日記という。

そういえば、27歳になった。

本当に「そういえば」くらいの感覚で、ぬるっと歳を重ねてしまった。

1年の重みが年々希釈されていく。
27歳の自分は、26歳の自分が容易に想像できたくらいの範囲の暮らしをしている。
もとより、突然一大イベントが起こって、自他ともに認める成功者になれるような幸運を期待していた訳では無いが、相変わらずそこそこな1年を過ごしてしまったなぁ、という感情の動きはある。

まあ、それはそれでいい。
そこそこでも、日本人男性26歳全員の暮らしぶりを採点したとして、その中央値よりは頑張った自信はある。採点基準も僕だけど。
僕は一生優等生を自認して生きていくしかないので、こうして「自分は良くやっている方だ」と言葉にして、メンタルを保っていこう。

それにしても、毎日ご機嫌でいることの、なんと難しいことよ。
最近は仕事が絶賛繁忙期中で、月250時間くらい会社で労働している。毎日終バス帰り、休みも週1日しかないのもつらいが、常に複数件の締切を抱え続けていることの方がキツい。通勤中も食事中もトイレで用を足している時も、就寝前でさえ、脳内でPC画面を操作してしまう。繁忙期は3ヶ月弱で終わるため、毎年ギリギリ耐えられているが、こんなのがもし3ヶ月以上続いたら、確実に発狂すると思う。
会社の人たちも見るからにピリピリしているし、自分の心の中にも余裕がないのがわかる。口を開けば文句や愚痴を言いそうになる。知らず知らずのうちに迷惑を掛けてしまいそうなので、繁忙期中は仕事以外の人と関わらない方が良いのかもしれない。口内炎が痛い。

こういう時、仕事とは関係ない「嫌さ」にも敏感になってしまう。
ペットのうさぎが僕の留守中にカーペットに粗相をしてしまうのが許せない。普段なら、まったくもう、しょうがないな〜と流せるところを、本気でこの野郎、よくもと思ってしまう。
YouTubeやXで流れてくる不快な広告が許せない。そういう広告に限ってスキップできず、最後まで見せられたり誤タップで開いたりしてしまうので、繰り返し出てくるようになる。ただただ、うるせぇと思いながら、スルーできない自分の心の状態にも嫌になる。

しかし幸い、今週はカレンダーにオアシス(祝日)があったお陰で、だいぶ気力も体力ももっている。毎年繁忙期どうやって乗り越えていたか思い出せなくなるので、余裕がある時に、こうして心の内を記録しておこうと思った次第だ。
少し冷静になって、自分をひとつ外側の階層から眺めてみると、この余裕の無さも愛せるようになる気がする。もがいている今の自分の生き様も、数年後に思い出したら、まあまあ良いものと思えるかもしれない。そんな期待ができるくらいには大人になった。だから、若気の至りがぎりぎり許される20代のうちに、将来なくなるかもしれない今の感情を言葉にしておきたい。

日記らしく、今日(2024/2/25)まさに思ったことについても書いておく。
今週の僕はかなり偉かった。貴重な金曜の祝日1日を潰して、溜まっていた家事と、年度末の会計処理を一気に片付けた。
迎えた日曜日。いつもは家の掃除と洗濯と買い物と料理と寝溜めで大抵休日が終わるが、金曜に全てを片付けたため、朝からフリー。大変嬉しい。
だらだらと朝食を済ませ、ようやく片付けるかと立ち上がり、時計を見てもまだ11時。大変嬉しい。
珍しくHPにもMPにも余裕があったので、絵でも描くかという気になった。描く気にはなっても、疲れてはいるし、とくに描きたいものは思いつかない。いつも意気込みすぎて結局何も描けずに終わるので、テキトーでもいいから描こうと思い、夫婦で創作のアイディアを描き貯めているネタ帳(スケッチブック)を開いてみた。

妻が描いた、マンガとも絵本ともいえない、意味不明なイラスト群が目に留まった。ワオキツネザルがピエロの衣装?を拾い上げて、急に変顔してケタケタ笑って、アオアシカツオドリと出会って、一緒にシュールな踊りを踊るというストーリーだった。「チャンチャカ♬ チャンチャカ♬ 」と添えられている。
え、おもしろ、っと思った。物語とも言えないくらい荒唐無稽で支離滅裂、お話の展開も複雑な心情描写も無い。それでも「ふざけいてなんか楽しいな」という気持ちだけが先に来て、理解が追いつかないうちにウケてしまった。
最近の僕は、これを読んだ読者にどんな気持ちになってほしいとか、ターゲットは誰とか、演出意図がどうとか、メッセージが、教訓が…と戦略を立ててから作るのが癖になっている。お金を貰って頼まれてモノを作る分にはそれで良いのかもしれないが、それだけではいい仕事はできてもいいエンタメはできない。

せっかく妻が良いアイディアをくれたので、このネタをそのまんま仕上げたいと思った。
なぜワオキツネザルが踊っているのか、舞台設定はどこなのか、そういう説明を一切省いて、ただ愉快な絵をかければ楽しそうだ。
iPad用アニメーション制作アプリ(Procreate Dreams)を買ったのに、一度も使えていないことを思い出して、ゆる〜いアニメを作ることにした。

Procreateあるあるなのだが、UIがシンプルすぎて、アイコンの意味とジェスチャー操作を覚えるまでは、どこになにがあるのかさっぱりわからない。
それでも苦労して作っているうちにだんだん楽しくなり、気づけば5時間くらい作業していた。
パラパラマンガ式の手描きアニメと、キーフレームを打つタイプのアニメーション作りが、1つのアプリで両方できるのが強い。

できたものがこちら、とやりたかったが、noteには動画を直接貼れないので、スクショを何枚か貼る。

こんなにラフな感じだが、5時間かかった。尺は25秒。アニメ作りは手間がかかるし難しい。
そんなこんなで、楽しく絵を描いた1日だった。何の役にも立たない絵を描くのは楽しい。インプット目的ではなかったので、お仕事感もお勉強感もない。この感じのまま、ずっと描き続けられたら良いのにと思った。とはいえ生活がかかっているので、常に遊び半分の絵を描く訳にはいかないが、時々デトックスだと思って、作る楽しさを思い出すくらいは良かろう。

日曜日が終わる。明日からまた忙しい1週間が始まる。明日のために今日は早く休もう。働くために休むとは何とも寂しい。大人とはそういうもの。まだ大人になりたくない。おやすみなさい。

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