見出し画像

日常に恐怖の彩りを添えるホラー映画3選

オカルトから殺人鬼、ゾンビやコメディまで、いろんなタイプのホラー映画が好きですが、見てて特に怖いなって思うのは、より日常に近いシチュエーションのもの。毎日の生活で、そのときの恐怖を思い出してしまうタイプです。
今回はそんな、ふと思い出して怖くなれるホラー映画を3つ紹介します。

1.呪怨(劇場版)

2003年/監督・脚本:清水崇/出演:奥菜恵/103分

みなさんご存じ伽椰子with俊雄くんの劇場版1作目です。一番最初のオリジナルはビデオシリーズなのですが、ビデオ版よりもまとまりがよいので劇場版で取り上げてみました。

呪怨シリーズはストーリーがあってないようなものの、何が怖いかってシチュエーションが日本の一般家庭やオフィス、学校なんかで起こるところ。普段生活してるようなお家の中で、ベッドや布団のそばで、お風呂場で、階段で、押し入れで、なんかいるのです。

たとえばアメリカの家庭と日本の家庭だと、住居から家庭環境まで結構違うので、ハリウッドのホラー映画では怖くないと思えた表現でも、そこが日本の一般的なおうちの中というだけで、何もない「いつもの場所」で怖さを思い出してゾクッとできると思うんですよね。

2.チャイルド・プレイ

88分/1988年/監督:トム・ホランド/脚本:ドン・マンシーニ、ジョン・ラフィア、トム・ホランド/出演:アレックス・ヴィンセント/88分

おなじみチャッキー人形くんが大暴れする第1作です。人形が邪悪なのではなく、おもちゃとして売られている普通の商品に、連続殺人犯の魂が宿ってしまった、というお話。

もともと人間タイプの人形が怖い、苦手という方も多いでしょうが、そんな人を増やしてしまいそうな、トラウマメーカーな作品でもあると思います。人形が動いて襲ってくるのも怖いところながら、私がこえーな!と思ったのはチャッキーの微妙なサイズ感です。

チャッキー、主人公となる6歳の少年アンディと、まあまあ同じくらいの大きさなんですよね。6歳児サイズの人形が顔を歪めて襲ってきたら、そりゃ怖いですわ。人形で撮影しているところと、中の人が入って撮影してるところがあって、絶妙にリアルな動きが混じるもなかなか怖いです。

でも私が一番怖いなと思ったのは、チャッキーの魂が宿る「グッドガイ人形」の元になったアニメとグッドガイ人形、そしてそのCMに出てくるグッドガイ着ぐるみが、アニメのかわいいグッドガイに似ても似つかないところでした。少なくとも日本のちびっこがアニメから入って人形と着ぐるみを見たら、それだけで泣き出しそう。シカゴの子どもは懐が深い。

3.ライト/オフ

2016年/監督:デヴィッド・F・サンドバーグ/脚本:エリック・ハイセラー/出演:テリーサ・パーマー/81分

最後に紹介するのは、私が「日常の恐怖」としてイチオシしたいこちら。照明を消した暗がりにのみ現れる「なにか」と戦うホラー映画。これは、恐怖がやって来るトリガーが「電気を消す」なのです。

たいていの人は暗い場所や夜になったら電気をつけて過ごします。部屋から出るときや寝るときには電気を消します。電気を消すという動作は、ごく日常的で、普段まったく電気を消さない人はほとんどいないでしょう。

だからこの映画を見たあと、電気を消した部屋や、ほんのり部屋の中が見える薄暗がりで、映画のことを思い出すんです。実際、私も映画を見たあと、カーテンを引いたままの朝のリビングにいた家族が目の端に入って、一瞬ドキッとしたことがあります(笑)。

ちなみにこの映画、2013年に公開されたネットの短編動画が原案となってます。3分弱の超短編ながら、なかなか怖い作りになってるので、興味がある方は自己責任でこちらもどうぞ。

安全な恐怖はお手軽な娯楽

ホラー映画は、見てるだけならケガの心配もない、テレビ放送や配信なら遠出も高い出費も必要ない、めちゃくちゃお手軽なエンターテイメントです。安全な場所から恐怖を感じると、意外とスッキリ気分転換できることも。お手軽なストレス発散に、ぜひ「身近な恐怖」をお試しあれ。

Title Photo by twinsfisch on Unsplash

好きなことを好きなようにほめています