ささやかな抵抗と大いなる憧れ

我ながら一体何に抵抗しているんだろう、と思うけど、図書館で借りてきた伊藤まさこさんの「する、しない。」にポストイットの栞をつけて少しずつ読んでいる。7歳と4歳、2人の男児を育ててる私には、そんな余裕ないですよ!と言ってやりたくなりつつ、いつかはそんな暮らしをという憧れは捨てられず。自分が手に入らないものをとっくに手にいれて日々を楽しんでいる大人の女性への嫉妬たるや自分でも驚くほどのものであった。

ささやかな抵抗として、こんなに素敵な暮らしを紹介している本に私はポストイットの栞を使っている。本来ならば海外の蚤の市でみつけたナンチャラとかがお似合いなところにポストイットじゃほれー!と毎回思いながら貼り付けている。なんという意地の悪さというか、もはや意地汚さだろう。

そんな私を癒してくれるのは、最近聞き始めたポッドキャストの「OVER THE SUN」。ジェーン・スーと堀井美香さんが更年期だの閉経だのをあけっぴろげに何の脚色もつけずに語ってくれる。お二人はいつもふざけているようで、肝心なところで決して誤魔化さない。

こっちにいると安心する。

でも、たまには澄まし顔をして伊藤まさこさんのような仮面をかぶって舞踏会に行ってみたいと思う。

今、
1.舞踏会に行きたいです。
2.私なんかが行っていいですか?
3.でも行きたいです。
4.やっぱり無理なので行きません。
というやりとりをしている。

はたして
5.やっぱり行きます。ドレスは用意できてないんですが。
を加えていいものか悩み中。

こうやっていろんな葛藤を抱えている私はまだまだOVER THE SUN=おばさんになりきれないでいる。

いつか本物のOVER THE SUNになり、さらには夕陽の向こうで丁寧な暮らしとやらをしてみたい、と思いながらポストイットを剥がしたり貼ったりしながら、私の日々は少しずつ進んでいっている。


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