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中国体験【1日目】

はじめに

2018年4月に経済産業省よりキャッシュレス・ビジョンが発表されました。

キャッシュレス・ビジョンとは?
国内産業の生産性向上(店舗の無人/省力化・データの利活用・現金資産の見える化)を目的に、大阪・関西万博(2025年)までにキャッシュレス決済比率を倍増し、4割程度(現状2割程度)とすることを目指す方針。
▶詳細はこちら(PDF)

また、中国ではアリババが2016年末にO2O戦略の新しいコンセプトとしてニューリテール戦略を発表し、スマホやQRコード決済の普及と共にオンラインとオフラインが“融合”したOMO(Online merger Offline)という考え方の元に小売業界も急激な進化を遂げております。

ということで、

①急激な電子決済の普及に伴う現地状況の把握とユーザとしての実体験
②食に代表される小売の新たなビジネスモデルと現地企業調査

を目的として中国(上海・杭州)に2泊3日で行ってきましたので、その模様を複数回に分けてまとめてみました。
※動画をいくつか入れており、長いものはあえて1.5倍や2倍速としておりますので、ご了承ください。


羽田空港から3時間ほどで上海の虹橋空港へ到着。

すぐにアテンドの方と合流して新幹線の駅へ移動。
早速タクシー代をWeChatPayで支払いました。(アテンドの方とは別の車に乗ったので言葉も通じず緊張する中、いくら入力していいかわからなかったのですが運転手の方に入力してもらい無事完了。)

WeChatPay(微信支付)について
渡航前に事前にアテンドの方とWeChatで友達になり、Payのアクティベーションや渡航中に使う分のまとまった元を送金してもらってあります。
認証としてクレカの登録をするのですが(厳密には銀行カードの登録時にクレカでも登録ができる)、そこからPayへの入金ができないため、現時点では中国の銀行口座と紐づけるか、知り合いからの送金以外入金することはできません。


自動販売機

新幹線を待つ間、駅構内にある自動販売機(現金NG)でもWeChatPayを試してみました。とにかく読み込みも早く遷移も最低限で、ストレス無く生活に溶け込みます。


新幹線

杭州に向かう新幹線車内にて。
日本で一般的なカートを押しての車内販売では無く、座席の手すりにある各席個別のQRを読み取ってオンライン上で注文&決済が完了するスタイル。

WeChatで読み取り後、専用ページに移動→商品選定&決済まで完了すると、座席まで届けてくれます。
あくまでも人に届けるというよりも座席に届けるイメージなので、トイレ等で席を外していると、席に置かれているということもあるとのこと。
とはいえ、ユーザは好きなタイミングで注文できるし、乗務員もその都度届ければよいだけなので、非常に合理的なシステムです。

↓アプリ内ページ遷移イメージ


シェアサイクル

杭州到着後、目的地に向かうためDiDiの配車を待っている間に若いお兄ちゃんが本当にポイッとMobikeを乗り捨てていきました。(タイヤはパンクしないように空気が不要な設計になってます。)

乗り捨てMobikeの解錠体験。シェアサイクルはここ最近都内でも見慣れた光景となってきてますが、別途専用のアプリを入れることなくWeChat内のミニプログラムという機能(アプリ内の小さなアプリ)で利用できるあたりは非常に利便性が高いです。

都内ではドコモのバイクシェアが一般的で、他にもPiPPAというサービスもありますが、中国におけるシェアサイクルの2強であるMobikeofoは日本にも進出してきてます。
とはいえ、上海や杭州は全くと言っていいほど坂が無いので電動アシスト付で無くとも問題ありませんが、日本ではドコモのバイクシェアのように電動アシスト付か、せめてギア変更できるものでないと正直ツライです。(PiPPAがまさに中国仕様で何度か乗っておりますが、坂が本当にツライです…)
また、日本では決まった場所に駐輪する必要がありますが、中国ではどこにでも乗り捨てられるので、(社会問題にもなっておりますが)とてもに利便性は高いです。
(どこでもOKであっても人の動線は習慣化しているので、置かれる自転車も偏りがでてきます。それをあえて違った場所に置きなおす、という仕事もできているとのこと。)


亲橙里

杭州駅からDiDiに乗って亲橙里へ。
50分かけてようやく到着!ついに来た!

亲橙里とは?
ニューリテール戦略を体現するため作られた、アリババ本社の近くにある直営のショッピングモール。ニューリテールの先端技術を体験をするにはうってつけの場所。


盒馬鮮生

何はともあれまずは盒馬鮮生へ。
エスカレーター下付近にあるのはセルフレジ。(ちなみに盒馬はどの店舗でも地下にあるらしいです。理由は不明。)

店内はとにかく明るくキレイで人が多い!

専用アプリでも注文でき、その場で料理して食べるか[イートイン]、自宅に届けてもらうか[デリバリー]、自宅に持ち帰るか[テイクアウト]、どれでも選べるます。(ちなみに注文は60%がオンラインとのこと。)

ピックアップスタッフを追跡!ピックした商品は専用のベルトコンベアをつたって裏の配送スペースへ。
また、店内にはいくつものレストランがあるので、好きなレストランを同時に注文→デリバリーという体験も実は結構貴重です。


その他、自動オレンジジュース絞り機があったり、ピザの自販機(生地をこねるところから)あったり…。

(自販機なのに実は専任スタッフが横ずっといます…。)


亲橙里で時間を使い過ぎ予定を2つ飛ばして次の場所へ。
(亲橙里はまだまだ見たいところもありましたし、テンセント系列のOMO店舗「超級物種」も無人レストラン版「五芳斎」も行きたかったですが断念…。)
DiDiの高級クラスに乗ってみましたが、革張りシートの高級車ですし、専用のミネラルウォーターまで完備されてます。


Kpro

来ましたKpro!
こちらはケンタッキーが試験運営する店舗で、デジタル化のみならず、店内や商品も清潔さ・健康志向がテーマとしてあり高級感があります。

(KPROオリジナルというわけではありませんが)店に入る→席につく→テーブルのQRを読み取る→メニューを選んでそのまま決済→席に商品が運ばれてくる、というとても合理的な方法で、レジ待ちや席取りという概念がそもそもありません。

スマホ決済以外にも店頭端末による顔認証決済を体験。
ネットの記事では笑顔認証やスマイルペイなんて書かれてますが、特に笑う必要はありませんが、Alipayの顔認証登録が事前に必要とのこと。
顔認証にしろQRコードにしろ、ストレスを感じさせない認識の速さです。
(顔認証は検索しているわけではなくあくまでも登録されたものと一致しているかを判定しているだけなので、認識率が高く、速いとのこと。)


参考までにこちらは公式動画ですが、変装をしてもキチンと認識することがわかります。


結局、帰りの新幹線の時間を遅らせるくらい杭州では予想以上に時間をつかいました。
それでも物足りなさはあるものの、1日目最後は上海に戻って海底撈という火鍋のお店へ。
夜中の0時頃から店に入りましたが、それでもほぼ満席状態で活気がスゴい!

ちなみに東京にも池袋新宿に店舗があり、池袋店に行ってみましたが味は中国のお店と全く同じで、辛さに手加減はありませんでした。
(しかも店員はおろかお客さんもほぼ中国系で完全にアウェイ感が味わえます)


おまけ:
入店しようとしていた入り口は店の裏口だったらしく、表へ回ろうとするも「いいから入ってけ!」とばかりに案内された通路を通っていくと…みんなまかないを食べていて、スゴい目で見られながら入り口へむかいました。

2日目へ続きます。



以上。

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