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【新しい流通のあり方に挑戦する】ひろさきマーケット・高橋信勝氏

\NCL弘前インタビュー記事第2弾/ 
2018年4月に立ち上がった「Next Commons Lab 弘前」は、地域の課題を解決したり新しい産業を創出したりするため、複数のプロジェクトを立ち上げました。今回は「八百屋2.0 野菜のスペシャリスト」プロジェクトのパートナーであるひろさきマーケットの高橋信勝氏にお話を聞いてみました。

●八百屋2.0 野菜のスペシャリスト
http://project.nextcommonslab.jp/project/greengrocer/

----弘前での関わりを教えてください

弘前で高校を卒業し、介護事業所や食品の運送事業所で勤務。その中でお年寄りや一人暮らしの家庭に食料や生活用品を配達する仕事がありました。仕事を通じて買い物困難者が多いことを改めて知りました。さらに青森は全国でも有数の豪雪地帯。冬になれば買い物がさらに不便になります。こういった現状に少しでも役に立てればと、自分の店を立ち上げました。2011年のことです。

実店舗を構えたのは、無店舗より信用が得られるから。当初は中心市街にある市場のスペースを借りて惣菜や野菜を扱っていましたが、飲食店を始め、百貨店やデパートからお声がけいただき、店舗数を増やし、現在では弘前市だけでなく青森市にも店舗を構えるようになりました。

(青森市の駅ビル内の店舗 Marché Asamubon。野菜以外にも色とりどりの
 お惣菜や加工品も並ぶ)

----これまで関わられた中でどのような可能性を感じていますか?

青森県は食料自給率が100%を超える全国でも指折りのエリアです。日本一を誇るリンゴの他にも生産量が上位にある果物や野菜、まだ知られていないような在来作物や西洋野菜に挑戦している生産者がたくさんいらっしゃいます。豊かな自然と土地を生かした農作物が実はたくさん眠っている地域です。

たとえば初夏に収穫できるアスパラガスやミニトマト。中には、生産者たちが独自に編み出した栽培方法によって驚くほど甘みがあるものもあります。これらの生産者の思いが詰まった野菜を消費者に直接届けることができれば、必ずおいしいと感じてもらえる。そんな自信はあります。

(手作りのポップもとてもかわいい!)

----パートナーとして、本プロジェクトにどのような思いや狙いがありますか?

従来型の商店街や食品専門店といった地域密着店は閉店しつつあり、ネット通販やコンビニエンスストアでの買い物が主流になっています。利便性を考えれば仕方がなく、時代の流れなのかもしれません。

一方で、市場では値が付きづらいけれども売り場にあればお客さまが買い求める珍しい野菜や、味は同じでも規格外と呼ばれ値が付きづらい野菜など、自らの値付けで流通させることができる農作物がたくさんあります。トレーサビリティーを確保し生産者のこだわりまでも消費者に伝えられるような新しい流通形態を作ること。販売代理店としての機能を持ち合わせた地域にある新しい形の「八百屋」を目指し、顔が見えるような流通を形にしていきたいです。

----本プロジェクトのやりがいや苦労はどのあたりにあると思われますか?

私たちが挑戦しようとしていることは、採算性とのバランスを考えながら進める部分が大きくあります。思いや気持ちだけでは片付けられないことも多々あり、「作り手」「買い手」「売り手」の三者それぞれがwin-winの関係を作っていくことが理想ですが、時には難しいこともあるものです。

しかし、売り場に立ち、消費者の需要や直接話をする機会を持ち、珍しい野菜などの食べ方を教えたり逆に教わったりすることも。「おいしかったよ」といった声を現場で聞いたときの充実感は替えられないものがあります。

----本プロジェクトで伴走する起業家に期待することを教えてください

消費者と生産者をつなげる架け橋のような仕事です。消費者の声や需要を汲み取るマーケティング能力や商品開発に生かすアイデアも必要となります。規格外のため流通させることができない珍しい野菜を作っている生産者を見つけることも仕事。青森県内を探検するように回ることや、生産者とその場で交渉し、成約に結びつけるような行動力も必要になります。

私の場合、見たことがないビニールハウスを見つけると今度はどんな作物とどんな生産者の方に会えるのかと想像してしまい、宝物のように感じていまいます(笑)ビニールハウスに人がいなければ、付近にいる人まで探して「あれは誰のビニールハウスですか?」と迫ってしまいますね。こんな風になってもらいたいです。


高橋さんのお店情報などはコチラ!
・ひろさきマーケット:https://hirosaki-m.com/
・フレッシュファームforet(弘前市)   
 https://www.facebook.com/fresh.farm.foret/
・Marché Asamubon(青森市)
 https://www.facebook.com/March%C3%A9-Asamubon-400497530362493/


<コーディネーター石山のひとりごと…>
 B’zの稲葉に似ているとも巷で噂のノブさん(笑)。「ビニールハウスあったぞーー!」のくだり直接聞いてめっちゃ笑いました。淡々と、でもとっても熱く話してくれ、私も一緒にプロジェクトやりたくなります。絶対に面白い。
 ここのお野菜はどれも本当に美味しくて、珍しい野菜の調理方法なども
一緒に書いている&試食もあるので、いつもついつい買いすぎてしまいます。目で見ても楽しい、食べてもおいしい!ので弘前&青森にお越しの際はぜひお立ち寄りください♪

<NCL弘前起業家募集!&説明会開催中>
高橋さんとの「八百屋2.0 野菜のスペシャリスト」プロジェクト以外にも、Next Commons Lab弘前では、8テーマ10名の起業家を募集しています。http://project.nextcommonslab.jp/

6月22-23日(土日)には、東京で、7月8-9日(日月)には仙台で説明会を実施!お申込み&詳細はこちらをご覧ください。https://nextcommonslab.snar.jp/jobboard/detail.aspx?id=qv8vHgFnZYA

また、遠方の人は本エントリーを検討する方のみ個別説明会を実施します。ご希望の方は以下までお問い合わせください。ncl.hirosaki@gmail.com


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