2023/6/18 UEFAネーションズリーグ3位決定戦 オランダ対イタリア 雑感

※LIVEで見てましたが見返してませんので、記憶違いがあったらごめんなさい。
素人のオランダ視点での感想ですので、流し読み推奨。

残念ながらクロアチアに力負けしたオランダの次の対戦相手は、2018年に共にW杯を逃したイタリアとなった。
彼らは2020年にEUROを制したが、2022年にはまたしてもW杯予選敗退と、再興に向けた最中。
オランダも同様と言ってよい状況で、2014年W杯で結果を残して以降採用され続けていた5バックからの脱却を目指し、試行錯誤している最中。
未来に向け光を見つけたい両者の戦いだったが、オランダには少しの光と、厳しい現実が突き付けられた。

開始早々にクロスの対応で後手に回り先制されると、今日のウィーファーの噛み合いのなさから作られたピンチに、サイド深くまで対応を強いられたヘールトルイダがさすがにラインを上げられず2失点。
後半に入り数多くチャンスを作りながらも決め切れず、やっと1点返しここからだと思ったら、ダンフリースの雑なプレイからカウンターを食らい、ファンダイクの信じられないくらい甘い寄せでキエーザに決め切られ勢いを削がれると、オフサイドによるゴール取り消しなどもあったが、反撃は1点に終わり2-3で敗戦。
オランダのネイションズリーグは4位で終了となった。


各選手評
GK
バイロウ
3失点目の原因の多くはダンフリースとファンダイクにあると言ってよいが、シュートコースは狭められていたので彼の責任も決して少なくない。
他の2失点は仕方ない。
クロアチア戦に比べてパスの精度は今回いくらか良かった。

DF
ダンフリース
3失点目に繋がるロストは彼から。絶対にやってはいけないプレイだった。
直前に良いパスカットをしたのに、その後のドリブルが荒れ、ファウルを装うものの当然取ってもらえず、カウンターを食らって失点。
フリンポンでは守備面に不安があるとクーマンは言っていましたが、攻撃でこんなプレイされるのはある意味守備不安でもあるのでは?

ヘールトルイダ
前半で数少ない良かった選手。
CBとしての仕事をこなしながら、攻撃時は中盤に加わりフレンキーをサポート。
0-2で折り返したため、攻撃にシフトするために前半で交代となった。

ファンダイク
高さや、エリアから離れた位置での対応は良かった。
だが、エリア内での寄せの甘さは前から見られたが、3失点の対応はかつての彼からは考えられないくらい酷いものだった。
キャプテンではあるが、ボトマンやデリフトなど代役はいるので、一度試しに外してみるのも良いと思う。

アケ
時に中に絞り過ぎるのはもはや彼の癖とも言えるか。
そうなるとウイングが連動しないと外が大きく空いてしまう訳だが、今日もそのシーンは何度か見られた。
ここはチームとして一度修正すべき点だと思う。

MF
フレンキー
クロアチア戦ほどハードマークには合わず、彼の持ち味を所々に出していた。
後半からはヘールトルイダの位置に入り後ろで仕事をしていたが、
彼はもっとゴールに近いところにいた方が怖さはあると個人的には思うのだが。

ウィーファー
2失点目、彼が周りと噛み合わず失ったところから、怠慢と言える戻り方でイタリアにレイオフクロスを許し、慌てて寄せるも時既に遅し。
それ以外も全体的にパスの強弱が合わず彼の所で失ってばかり。クロアチア戦の前半の彼は何処へ。

シモンズ
酷い前半の被害者。一人気を吐き努力していたが、彼だけではどうにも・・・。
良く走っていたので理解できなくもないが、後半、チームが良くなってきたところで交代してしまったので、その状態でもう少し見たかった。


FW
マレン
クロアチア戦と比べ残念ながらあまりいいところはなく、前半で交代。

ガクポ
彼がCFである理由が本当に理解できない。前半の停滞は前線で味方の邪魔をし続けた彼のせいと言っても過言ではないだろう。
後半、ヴェウホルストがCFに入ってからは左サイドに移り、そこからは良いプレイを見せていた。
ロングパスから抜け出したシーンで決めるか、ヴェウホルストにパスを出していれば試合結果は変わったかもしれない。
絶対サイドで使った方が良い。

ラング
クロアチア戦で良い動きを見せていたのでスタメンで使われたが、左サイドで孤立してしまい良いところを見せられず終わった。
あれだけサポートがなければ仕方ない。
前半で交代。

交代出場
ヴェウホルスト
良く走り、体を張り、チームのために何かをもたらそうと努力していた。
被カウンター時にサボらず必死に帰ったシーンは彼の良さ。
残念ながらゴールは幻に終わってしまったが、報われる時が来ると信じたい。

ワイナルドゥム
細かいところでのボールの持ち方はさすが。
彼のゴールのおかげで最後の時間が非常に面白くなった。

ベルフワイン
追撃の1点を決めたが、それ以外では決して良くはなかった。
珍しく左足で決めたが、モーションにぎこちなさがあったので、やっぱりあんまり上手くは使えないんだなぁと思った。

コープマイネルス
シモンズに代わって入りハードなチェイシングを繰り返し頑張っていたが、どうにも荒いと言うか、上手さがないと言うか。
当たりの行き方をもう少し考えないと、これからもファールを取られ続けると思う。

フェールマン
入った直後はぎこちなさが目立ちどうなるか心配だったが、時間が進むにつれ落ち着いた。
チームが押せ押せの状況で入ったので正確な評価はできない。


勝つのが当然と言えるジブラルタル戦を除けば、フランス、クロアチア、イタリア相手に3試合で通算11失点と、自慢と言われる守備陣は見事に崩壊。
攻撃陣は4得点と悲しい数字なうえ、うち半分の2点は終了間際にファイヤーフォーメーションで必死に取ったものと、機能しているとは言い難い状況。
会見でクーマンは532は守備の解決にはならないと言っていましたが、まあ確かにその通り。
フレンキーとウィーファーで強豪国を止めよう、なんて考えてる時点で甘えすぎですからね。
中盤でフィルターをかけられる選手がいないからバイタル付近の危険なエリアで相手に自由を与え、4バックが晒され続ける状況をどうにかしないといけません。
でもじゃあ誰がやる?と言われたら解決策がないから、5バックにして守備に人数をかけていた訳で。
奪うこともできず、前に進めることもできず、結果ロングボールが増え、相手の時間が増える。
中盤のクオリティのなさはもはや死活問題と言える状態となっています。
正三角形の形にするとどうしても後ろ2枚の内1枚はフレンキーになりますから、もう1枚が彼を支えるか、あるいはフレンキーを1列上げることも考えた方が良いかと思うんですけどね。
次回9月のEURO予選までに光が差すといいのですが。

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