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その7「天使の羽のイメージ」

3年ぶりに出走権を得た大阪マラソンまで1ヶ月をきり、1年以上放置していたこちらも久しぶりに更新してみる気になりました。

これまではおもに足から骨盤あたりまでの下半身の動きついて、ぼくなりのイメージを書いてきましたが、今回は腕の動きについて書いてみたいと思います。

腕の動きといえば、マラソンのハウツー本などでは「体の前に振り出すのではなく、後ろに引くように振るのがよい」といった趣旨のことを目にすることが多いのですが、実際にそのように振ってみても走りがスピードアップするといった効果はあまり感じられません。

トップ選手のフォームを観察してみても、腕の振り方は人それぞれで、手首を回したり、左右別々の動きをしていたり、なんでそーなるのか不思議なぐらいヘンテコな人もちらほら見受けられます。

そもそも走るために絶対的に重要な部位というのはやはり下半身であって、腕の動きというのは走ることにはたいして影響を与えるものではないのかもしれません。

ぼくは昨年の神戸マラソンの5週間前に左の鎖骨を骨折して、骨がついた直後にレースに参加したのですが、さすがに走ると患部が痛んで、レース後半は左腕を右手で体に押しつけるように支えて、まったく腕を振らずに走ったのですが、それでも腕を振るときとほとんど変わらないペースで走ることができました。

そんなこともあってぼくは、腕の振り方は走りにはほとんど関係ないので、体のバランスを崩さない範囲で好き勝手に振ることで、ストレスなく気分よく走れるのではないかと考えています。

もっと言えば、腕なんてないほうがいいのかもとさえ思ってもいます。というのも、ぼくはマラソンの後半になると首や肩、上腕部あたりにコリやハリを感じることが多いからです。

腕というのは見た目以上に重量があるので、これを42キロに渡ってブラブラさせながら走るといいうのは、それを支える肩や首に大きな負荷をかけます。この負荷がコリやハリとなって、ただでさえ疲れているレース後半のぼくをさらに悩ませるのです。

そんな肩・首のコリやハリを軽減するためのイメージが、今回ご紹介する「天使の羽のイメージ」です。

腕というのは肩から伸びているように見えますが、肩の関節は肩甲骨の上端と繋がっています。そして肩甲骨は肩から背中を大きく覆うように垂れ下がっています。ということは、腕というのは肩からではなく肩甲骨から伸びている、つまり腕は背中から生えていると言えるわけです。

実際、腕を大きく動かすと肩甲骨もいっしょに動きます。腕を大きく動かすときには、肩と肩甲骨は2:1の割合で動くと言われています。肩甲骨が腕の一部であることは紛れもない事実です。

腕が背中から生えているのであれば、それはもう羽と言っていいでしょう。そこでぼくは、腕を振るのではなく、天使の背中に生えている小さな羽をパタパタさせているというイメージで走るようにしています。

そうすると、不思議と首や肩には負荷がかからず、軽やかに走ることができます。羽をパタパタさせているので、それが推進力になっているような気さえします。


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