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2020年を見つめて

2020年、紆余曲折ありながらも私は新人看護師として手術室に配属された。 夢と希望はほとんどなかったけど、ずっとなりたかったオペ看になれて本当にうれしかったのは覚えている。 春。得体の知れないウイルスに世界は翻弄され、医療は崩壊しかける事態になってしまった。新人研修も大幅にカットされた。歓迎会はかろうじて開いていただいた。慣れない器械と外回り業務を必死に覚えた。緊急オペで役に立てなさ過ぎて医者にしこたま怒られて泣いた日もあった。 飲み会は禁止。忘年会は中止。大好きなお笑いライ

看護が苦手な看護学生の話

世の20代前半が一番楽しむであろう時期を、看護実習に費やしてきた。そんな4月からコツコツとこなしてきた実習がようやく、ようやく終了した。 終わった~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 泣きながら行った基礎看護実習、常に何かにイラついていた領域実習、全てを終わらせることしか考えていなかった統合実習、眠気とナースコールとの戦いだった夜間実習。 全部最悪で最高だった。ちゃんと『

女としての生き方の選択

少しワガママかもしれない。許さなくていいから攻撃するのはやめてね10月から母性看護学実習が始まるため、結婚・妊娠・出産など女として生きる自分のライフステージについて本気出して考えてみようと思う。 対象がどんな状況におかれている人かが決まっている実習では、ある程度イメージをつけてから臨むと、頭の中の世界と現場とのギャップを感じて色々な価値観を吸収しやすくなると思う。これは完全に学生3年目の勘。 私はこどもがスキだ。大人には想像もつかないような発言や行動、発想を繰り出すのは

運動ができない私の、体育の授業での生き延び方

私は運動ができない。 デキる人間の謙遜などではなく、本当にできないのだ。どれくらいできないかと言うと、サッカーでは5m程の距離のシュートも決まらないし、ボール投げは小学生の頃から7mという大恥な記録を12年間キープし続け、もちろん水泳だって目も当てられない。ハードルはなぎ倒し、走り幅跳びでは捻挫、バスケでは突き指、8の字飛びは永遠に入れない、持久走では1周数え間違えて無駄に走った挙句に最下位、球技では敵チームにパスを回して大迷惑をかけるなどなど、何らかの罪で捕まってもおかしく

便器の子

このnoteを日記などと看板を掲げつつしばらく一文字も書いていなかったが、特に誰も見ていないと思うので咎められる謂れはない。提出期限のない日記なんて最高ではないか。私は小学生の頃、夏休みの日記などというものは8/31の夜にまとめてインチキを書き並べたものだ。そんな大嘘日記なんかより、こつこつと三日三晩寝かせた極上のネタを提供したいものである。 看護学校に入って3年目、散々苦しめられた忌々しき看護実習も後半戦へと突入した。普段は附属の病院で実習を行うのだが、科目によっては他の

××で文化的な最低限度の生活

歳をとってしまったなと実感するのは、不本意ながら風邪が重症化しつつある時だ。昔は風邪引いても寝ていれば治ったのに。今じゃ湯水のごとく薬代をつぎ込んだって悪化する一方だ。金は無いけど健康だった時代を経て、金を得て健康を失っていく。 こうして病気(風邪なんて大したことはないが便宜上病気とする)になってみるとわかるが、自分が世界一不幸になった気分になる。だけど誰かに甘えたいとかそういうことを思ったりはない。経験上老人だとかまって欲しくなったりするものだが。まぁ、甘えたって治るもの