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人生を変えたナイキのシュードッグ

前回、自分が転職することについて書いた記事でも書いたのだけど、ナイキのシュードッグという本に影響を受けすぎて人生すらも変わってしまった。この本が好きすぎるので、もっと多くの人に読んでもらいたくて紹介することにする。

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目次
・シュードッグとは
・人生もスポーツのようでありたい
・僕たちが作ったんだ
・ビジネスという言葉
・天職を追い求める
・自分を信じろ
・終わりに
・参考URL


シュードッグとは

シュードッグは、ナイキ創業者のフィル・ナイトがアシックスの代理店として会社を創業し、ナイキという世界一のスポーツブランドを築き上げるまでを書いた回顧録だ。

スポーツが好きな人、特に学生時代スポーツにのめりこんでいた人は絶対に楽しめるので、まだ読んでいない人は今すぐ買った方がいい。こんなにスポーツビジネスの良さを書いた本は滅多にない。

百田尚樹や池井戸潤といった小説家が好きな人も絶対に楽しめるので、今すぐ読んだ方がいい。こんなに仕事に対して熱い気持ちにさせてくれる本は滅多にない。

読んでハマった結果、思わず自分みたいにスポーツ業界に転職してしまっても良いし、日々の仕事に取り組むエネルギーをもらうのも良いと思う。読んで損をしたと思うことが無いことだけは保証する。

先に書いておくと、この本はビジネス書コーナーに置かれているが、ビジネス的な教訓はほとんどない。それどころか、フィル・ナイトのやることがムチャクチャ過ぎて、ナイキはよく潰れずにここまで大きくなれたなとすら思える。

フィル・ナイトが100回創業したら99回は失敗しそうな気すらする。それでも、フィル・ナイトほどの熱意があれば、99回失敗しても100回目の創業にも挑戦しそうだなと思わせられる。

そう思っていたら、フィル・ナイト自身がNHKのインタビューで同じようなことを言っていた。

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この本ではフィル・ナイトの熱い想いが臆面もなく書き殴られている。多少は美化されているのだろうけど、それでも良い。

ヘタに長々とレビューを書くよりも本文に触れてもらう方が良いと思うので、特に好きな文章をピックアップしていくつか紹介する。

人生もスポーツのようでありたい

私は自分の人生もスポーツのようでありたいと思った。そう、それだ。まさにピッタリの言葉だ。幸せのカギは、美や真実の本質は、あるいは私たちが知るべきあらゆることは、ボールが宙に舞う瞬間にあるのではないかと以前から思っていた。2人のボクサーがゴングの鳴るのを感じる瞬間、ランナーがゴールに迫り観客が一体となって盛り上がる瞬間だ。その胸踊る0.5秒の中に何もかもがくっきりと浮かび上がり、勝敗が決まる。それが何であれ、こうした人生を送ることを、日々そうなることを望んでいた。
1962年のあの日の朝、私は自分にこう言い聞かせた。馬鹿げたアイディアだと言いたい連中には、そう言わせておけ……走り続けろ。立ち止まるな。目標に到達するまで、止まることなど考えるな。”そこ”がどこにあるのかも考えるな。何が起ころうと立ち止まるな。いきなり天から降りてきたこの大人びたアドバイスは、後々重要な意味を持つことになる。私はそれを胸に秘めた。50年後の今思い返しても、私にとってそれは最良のアドバイスであり、かけるべき言葉はそれしかなかっただろう。

僕たちが作ったんだ

他人のためになんて働きたくない。自分だけのもの、「これを作ったのはぼくだ」と指さして言えるものを作りたい。自分の人生を有意義にする方法はそれしかないんだ。
オフィスビルを出て街の人混みの中にまぎれた頃には暗くなっていた。これまで経験したことのないような気分が湧いてきた。疲れていたが意気揚々として、消耗していたが心が弾む。仕事が終わった後に感じたいと思う、あらゆる気分を満喫した。アーティストやクリエイターになった気分だ。振り返って日商のオフィスに目をやり、小声で「僕たちが作ったんだ」とつぶやいた。
土曜の午後、ヘイワード・フィールドのバウワーマンがいる場所へ向かっていると、後ろで誰かが「すげえ、ナイキがアディダスを食ってるぜ」と言うのが聞こえた。この瞬間こそがその週末、その年のハイライトだったかもしれない。

ビジネスという言葉

“ビジネス”という言葉には違和感がある。当時の大変な日々と眠れぬ夜を、当時の大勝利と決死の戦いを、ビジネスという無味乾燥で退屈なスローガンに押し込めるには無理がある。当時の私たちはそれ以上のことをしていた。(中略)私たちが“賭けていた”のは“金”ではない。その信念が揺らぐことはなかった。一部の人間にとって、ビジネスとは利益の追求、それだけだ。私たちにとってビジネスとは、金を稼ぐことではない。(中略)勝つことは、私や私の会社を支えるという意味を超えるものになっていた。私たちは偉大なビジネスと同様に、創造し、貢献したいと考え、あえてそれを声高に宣言した。何かを作り改善し、何かを伝え、新しいものやサービスを、人々の生活に届けたい。人々により良い幸福、健康、安全、改善をもたらしたい。そのすべてを断固とした態度で効率よく、スマートに行いたい。滅多に達成し得ない理想ではあるが、これを成し遂げる方法は、人間という壮大なドラマの中に身を投じることだ。単に生きるだけでなく、他人がより充実した人生を送る手助けをするのだ。もしそうすることをビジネスと呼ぶならば、私をビジネスマンと読んでくれて結構だ。ビジネスという言葉にも愛着が湧いてくるかもしれない。

天職を追い求める

若い人たちが失意に陥らないよう、手伝いができたらと思う。彼らには立ち止まって、時間をどう使いたいのか、これからの40年を誰と過ごしたいのか、じっくりしっかりと考えてもらいたい。20代半ばの若者たちに言いたいのは、仕事や志す道を決めつけるなということだ。天職を追い求めてほしい。天職とはどういうものかわからずとも、探すのだ。転職を追い求めることによって、疲労にも耐えられ、失意をも燃料とし、これまで感じられなかった高揚感を得られる。

自分を信じろ

こう言おう。懸命に働けば働くほど、道は開ける。道とは何であるかを明確に示した人はいないから、私は定期的にミサに参列して学ぼうと思う。みんなに言いたい。自分を信じろ。そして信念を貫けと。他人が決める信念ではない。自分で決める信念だ。心の中でこうと決めたことに対して信念を貫くのだ。

終わりに

少しでも琴線に触れたら、Amazonでも本屋でもいいので今すぐに買って読んでみてほしい。そして読み終えたらぜひ教えてほしい。

酒を飲みながら感想を語り合いましょう。

※参考URL


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