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街中に立つグーテンベルグ [3. Rossmarktのグーテンベルグ像]

ドイツのタイポグラフィ・デザインレポート第3回。Rossmarkt(ロスマルクト広場)のグーテンベルグ像です。

前回の記事「2. Klingspor(クリングシュポール)ミュージアム」はこちら

3. Rossmarkt(ロスマルクト広場)のグーテンベルグ像

Rossmarkt(ロスマルクト広場)はフランクフルトの中心街にあります。フランクフルト中央駅からも2駅で、まわりは高級ブティックなどが並ぶ街なので東京でいうと銀座くらいのイメージでしょうか。その広場の真中に大きなモニュメントが建っています。

活版印刷の発明者とされているグーテンベルグと、後を引き継いだ(という表現がいいのかわかりませんが…)フスト、シェーファーの像を中心としたモニュメントです。活版印刷発明400年を記念して建てられました。後ろに写っている高層ビルからもオフィス街のなかに建てられていることがわかります。

グーテンベルグが活動していたマインツもフランクフルトから近く、グーテンベルク自身もフランクフルトで何年か住んでいたようで、またフスト、シェーファーがおもに活動していたのがフランクフルトのようです


まわりは4体の女性の座像が囲んでいます。それぞれ科学、産業、詩、神学を象徴しているそうです。

盾を持った像も4体あり、それぞれマインツ、フランクフルト、ストラスブール、ヴェネツィアの紋章が刻まれています。

これはフランクフルトの紋章。街のいろんなところで、見かけました。

で、一番上の3人の台座の下に顔が並んでいますが、

後世のタイポグラファたちの像。アルダス・マヌティウス、エティエンヌ、キャクストン、ボドニ、ディドなどそうそうたる面々が並んでいます(正直どの人が誰だかよくわかりません)。

ドイツではない他のヨーロッパの国々の人たちも含まれていますが、これらの人たちをグーテンベルグ・フスト・シェーファー3人の足元にレイアウトしているあたり、ちょっと嫌味な感じもします。

タイポグラファの顔はかなり見上げる位置にあるので、顔もよくわからない。

裏面に刻まれた碑文。数字が小文字の高さになっているけれど、いわゆるオールドスタイルフィギュアではなく、アップライトの形で大きさを調整している。石に刻む場合はこちらの方がいいのかなぁ。

側面にある彫刻。これも何か意味があるんだろうけれど、よくわからない。くわしい人に教えてもらいたい。

動物の頭も4つあり、それぞれヨーロッパ、アフリカ、アジア、アメリカの4大陸を象徴しているみたいです。活版印刷が世界中に広がったというイメージでしょうか。

グーテンベルグの像の北側にはゲーテの像も。近くにゲーテハウスもあり、一般的にはこちらのほうが有名みたいです。

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Rossmarkt(ロスマルクト広場)はこちら

フランクフルト中央駅から2駅。フランクフルトの中心街にあるので、観光ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

次はマインツの「4. グーテンベルグミュージアム」です。

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