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「古くて安い」と「新しくて高い」コスパの話

築2年の新しくもお値段高めのアパートから、築ウン十年の安アパートに移り住んで5ヵ月ほど経つが、結論から言うと、コスパが悪い。

前の家は家賃が高いわりに狭かったがとにかく綺麗だった。
当然だが設備も全て新しく快適で、掃除も綺麗を保つだけ。
近隣の住民も穏やかで、富裕層が集うテニスクラブからだって不快な音が聞こえてくることはなかった。
ただ、もちろん欠点もあった。
見た目は立派だが、やはりアパートである。
壁は薄く、隣家の咳や大きめの鼻歌くらいなら普通に聞こえる環境だった。
ただ、非常識に大きな音を出す人はおらず、それなりに快適だった。

更にその前に暮らしていた実家は古く狭い賃貸だったが、高級住宅街のど真ん中にあり治安が良かった。
結婚していた時も地元で暮らしていたし、離婚後は実家に戻った。初めての一人暮らしが前回のアパートだったが、そこも地元だったため、地元から出たことがなかったのである。

そして、訳あって遠くはないが少し離れた今の土地に来た。

ここでカルチャーショックを受けることになる。

このアパートは、とにかく家賃が安い。
そのためだろうか、私にとっては初めての外国人が暮らす共同住宅だった。
彼ら(全員アジア系の方々)の言語は、とにかく高音だ。
そのためか、声がでかい。夜中でも早朝でも、人の家の軒先でも、そのでかい声のまま平然と会話をする。
しかし、実はこれには慣れた。おそらく悪意のない彼らにとっては「普通の会話」だから、こちらに負の感情が移ってこないのだろう。と、推測している。

そして次の問題は、諸々の設備が古いためか、掃除をしてもくすみが取れない・汚れやすい・配管から妙な臭いが上がってくることだ。
そのために、掃除用品や消臭剤、アロマオイルやディフューザー、そして前の家では必要のなかった殺虫剤など、快適に暮らすためのコストがかなりかかるのである。

極めつけは、日本人だ。彼らは早朝から大声で叫び・興奮のまま足を踏み鳴らし・狂ったように笑い・罵りあう。
まあ、これは日本人というより上の階の住人に限った話なのだが、2軒となりの親父だって非常識極まりない大きな音でくしゃみを連発するし、外では深夜に爺さんが大声で熱唱しながら歩いている。

違う町とはいえ、実家からみれば隣の隣の隣の隣町であり、同じ区内である。
それがこんなにも違うものなのか・・
日々のストレス・QOLを加味すると、コスパが悪すぎである。

そう、お気づきだろう。これはコスパの話にみせかけた愚痴である。

ただ、住まいを決めるときに、環境は思いのほか重要なのだと、そして家賃には相応の理由があるのだと学んだ。
次の引越しは多少家賃が上がっても、多少狭くなっても、築浅で緑豊かではない・飲食店に隣接していない(虫が嫌なので)、環境を考えて物件を決めようと思う。

短期間で2度の引越しをして得た教訓である。

将来の参考になれば、この思いも成仏するだろう。

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