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エロインフルエンサーとして”性”について発信するうえで心がけていたこと

みなさんこんばんは。ねこです。
あっという間に2020年も終わりですね。今年はコロナウイルスの影響で活動の軸だった下ネタ女子会の開催が思うようにできず、イベント業の厳しさを実感しました。本業なかったら死んでました。

今回はタイトルの通り、「性について発信すること」について書き留めたいと思います。エロインフルエンサーを名乗り始めたのが2018年の夏、それから約一年で男性向けファッション誌や週刊誌への寄稿、AbemaTVへの出演、企業案件など多数のお仕事をいただきました。実際に自分で発信したりイベントを通していろいろな人と出会う中で得たものや考えたことがあるので、これから性をテーマに発信していきたいと思っている人たちのお役に立てたらと思います。(最近よく性について発信しようとしているであろうアカウントにフォローされたりDMをいただいたりするので、少しでも力になれれば!)

先にお伝えしておきたいのが、私はエロインフルエンサーとして独立して生計を立てているわけでもないですし、一般的なインフルエンサーと呼ばれる人たちより影響力もないと思います。ただ、私が”性(アダルト)”という市場で発信を始めた当初はこのジャンルだからこそ悩んだことが多々あったので、参考程度にしていただけると嬉しいです。同じことで悩む人をなくしたい!※すべて私自身が試行錯誤しながらやってきたことなので、おかしな点もあるかもしれませんがお許しください。

1.自分が何者かを明確にする

私でいう”エロインフルエンサー”のような、その人物が何をしている人なのかなんとなくわかり、かつ興味を惹かれる肩書をもつことをオススメします。アカウントを見てくれた人に「なにこれ?」「それってどういうこと?」と思わせたら勝ちです。私がエロインフルエンサーを名乗り始めたときはTwitterのフォロワーは1万人以下、インフルエンサーと呼べるほどの影響力は全くありませんでした。でも、自分自身に肩書をつけることで興味を持ってくれる人が増え、発信自体にも不思議とインフルエンサーとしての自覚が生まれ、モチベーションも上がりました。発信したい、でも影響力がない、どうしよう!という人はとりあえず目指したい姿をイメージして肩書を考えてみるのがいいかもしれません。ちなみにその肩書は、唯一無二であることが重要です。肩書を思いついたらTwitterの検索欄で検索してみて、誰かと被らないかどうかを確認してみてください。

2.アカウントとしての信頼性を持たせる

これは1に通じることでもあるのですが、私は当初「アダルト業界のインフルエンサーになる!」ということを目標にし、この文言をそのままプロフィール欄に書いていました。元々今のTwitterアカウントはAV女優追っかけアカウントだったので、フォローしているアカウントの大半がAV業界の方々だったのですが、エロインフルエンサーを名乗り始め、上記の目標を掲げてからAV業界の方々が続々とフォローを返してくださるようになったのです。ただのAV好きの一般人の私が”業界人感”を出すことで雲の上の存在だった方々と繋がることができ、その連鎖でアカウントとしての信頼度が上がっていきました(あくまでも体感ですが…)。Twitterの場合は「●●さんがフォローしています」と、自分がフォローしている人がそのアカウントをフォローしているかどうかがわかるようになっているので、そこに知り合いの名前や有名人の名前が出てくるだけで少しだけ信頼度がアップする気がしています。

3.ブログはガチでやらないとお金にならない

性について発信する際に立ちはだかる壁、それが「広告収入を得にくい」ということです。グーグルアドセンス(?)の審査に通るハードルがめちゃくちゃに高いです。私は落ちました。普通のブログなら得られる収益が、性について発信しているということで得られないということが起こります。ブログが苦手すぎて詳しいことは忘れてしまったのですが、「検索順位上げてアフィリエイトでガンガン稼ぐぞ!」という人でない限り、noteが使い勝手一番いいなという結論です。私の場合だと、ブログにはTwitter経由での流入しかなく拡散性もなく、サーバーやドメイン代、ブログ制作にかかる労力と結果が全く見合っていなかったため結局noteに戻ってきました。ちなみにnoteではAmazonアソシエイト(アフィリエイト)のリンクも貼れるし、定期購読やサポート機能などうまくつかえば収益に繋げることができるので、一番コスパがいいですね。ブログがダメというわけでなく、自分のパワーバランスを考慮したうえで媒体を決めるのが良いと思います。

4.悪質な企業案件に注意

ある程度影響力のあるアカウントになると、企業案件が来るようになります。そのときに注意していただきたいのが、「会社名・名前を開示しているか」ということです。その会社が本当に実在しているかどうか確認することも重要です(住所まで見ましょう)。また、アダルトグッズを無料で提供しますという旨の連絡が来るケースが最近とても多いです。商品を送ってもらう=住所を教える、ということになりますので、送り主が本当に信用できる会社・人なのかを確認することは自分を守ることにもつながると思います。私がエロインフルエンサーを始めた当初、アダルトグッズをPRしてくださいとDMをいただき、商品についてツイートしたところ、国内のアダルトグッズ販売の関係者の方から「そこの業者は日本の商品を大量に買い取って格安で販売しているところだよ」と教えていただいたことがありました。アカウントとしての信用を保つためにも、少しでも不安に感じたら質問をし、納得のいく回答がなければその案件は引き受けないことをオススメします。広告代理店からの依頼の場合も同様です!(あとPR案件のときは#PRを忘れずに!)

5.案件の価格設定について

一般的にSNSでのPR報酬はフォロワー数×0.5円~1円くらいが相場だそうです。企業案件には、事前に企業側から報酬額を提示してくるもの、こちらから金額を提示するものの2パターンがあります。後者の場合は相場を参考に少し強気の価格を提示することをオススメします。
一方で、性にまつわるコンテンツはフォロワー以外からの流入も非常に多いです。フォローをせずにリストに追加している人も多数いるので、単純にフォロワー数=影響力とは言いにくいのです。私が運営していたYouTube「えろねこちゃんねる」では現在約2万3000人の登録者がいますが、この人数はチャンネルを見ている人のうちの5%ほどで、95%はチャンネル登録をせずに私の動画を見ています。これはYouTubeの特色かもしれませんが、性にまつわるコンテンツだとこの傾向が強いそうです。もうひとつ、性(アダルト)に関する広告は出稿しにくく、YouTubeやTwitterなどのSNSでの宣伝に頼らざるをえないため、その業界のインフルエンサーはとても貴重らしいです(その筋に詳しい方が言ってました)。これらをふまえて、単純にフォロワー数での報酬設定ではなく、PV数などでの報酬設定など工夫をしてもいいかもしれません。あと個人的には、「商品送ります!アフィリエイトサイトに登録してください!報酬はアフィリエイト方式です!」という案件は個人的にはあまり好きではないです。すごい売れないと全くお金になりません。もはや宣伝していること自体に価値があるはずなのに、売れて初めてお金が発生するなんて私のアカウントなんだと思ってるんだろう…?と思ってしまう派でした。

6.炎上しない発信の仕方

「ターゲットを明確にし、軸をぶらさないこと」これにつきます。昨今の企業アカウントを見ていても炎上している理由はほとんどがターゲットのブレです。自分の発信を誰に届けたいのか?見ている人に何を伝えたいのか?ここを明確にすると、炎上しにくいアカウントになると思います。言い方が悪いかもしれませんが性にまつわる発信は炎上しやすいです。人によって価値観がかなり違います。すべての価値観の人に配慮することは難しいので、「自分はこういうスタンスです!あくまでも個人の意見です!」ということを明確にすることが大切です。
私が発信を始めた当初は、性について発信している人はAV関係者か裏垢女子、医療関係者などが多く、等身大の発信があまりなかったため、「普通の女の子でも普通にエロが好きだしもっとみんなも楽しんでほしい」というコンセプトでアカウントの方向性を決めました。ということもあり、私はアダルトグッズやAVの発信だけでなくプライベートな話を交えながら親近感をもってもらえるような発信を心がけていました。セックスのテクニックやオススメのアダルトグッズを紹介する際は、私自身の感想を発信することを心がけ、見ている人たちにそれを強要することのないような表現を意識し、炎上することなく今に至っています。単純に”性”と言ってもエロコンテンツやジェンダー、性教育などかなり細分化されるので、そこも明確にした方がいいかもしれないですね。※これは個人アカウントについての話なので、団体や企業のアカウントはまた全然違うと思います。念のため…

7.イベントを企画するにあたって

下ネタ女子会という女の子だけで下ネタや性に関することをみんなで話すイベントを10回以上やっているのですが、ありがたいことに毎回大賑わいでリピーターも多く、感謝の気持ちでいっぱいです。そもそも私が上京してきたばかりで友だちが全然おらず、下ネタ話せる女の子の友達ほしいな~くらいのテンションで気軽に始めたことだったのですが、継続するとなるとそれなりに課題も出てきて結構大変なこともありました。まず価格設定は高すぎても安すぎてもいけないということを実感しました。イベントにかかる自分の労力分くらいの収益は出さないと長く続けられません。少し高めの値段設定をするのであればその対価に見合う体験や思い出をみんなに返さないといけないので、金額設定はすごく悩みました。その結果、飲食代やおみやげ込で5000円という金額を設定したのですが、みんな満足してくれたかなあと毎回不安になってしまうので、私はいつもイベントの最後にアンケートをとっていました。満足度や印象に残った話、もっとこうしてほしかったなどの感想などを項目として挙げているのですが、進行の仕方や会場の広さ、話の内容など様々な角度から率直な意見をいただけるので、とても助かっています。これは下ネタ女子会というイベントの形式だからできることなのかもしれませんが、主催者と参加者という関係というよりも、一緒に下ネタ女子会をつくりあげていっている感が、良いところなのかなと思います。
下ネタ女子会を通じて知り合ったみんなのコミュニティの輪が広がっていくのをTwitterで見ているとやって良かったなあとしみじみ感じます。みんなありがとう。コロナでオフラインの開催できなくて本当に悲しいです。


以上、だらだらと書いてしまい長くなりましたが、今思いつく限りのこれまで私が意識していたことをまとめました。

私が発信を始めたころはまだ「女がエロ好きとかやばい!ビッチじゃん!」みたいな価値観の人がたくさんいたし、性について関心があると言えば不思議な目で見られることも多々あったので、それに対する怒りが原動力になって発信していましたが、ここ数年で世の中が大きく変わったなあと実感しています。いろんな人の発信によって、性について関心があるのは普通のこと、むしろみんなも学ぼうねっていう雰囲気になってきているし、女性に寄り添ったアダルトグッズもどんどん増えて「してもいいし、しなくてもいい」という選択肢がある状況が当たり前になってきているなと感じます。

なんだか私がこれ以上発信をしなくても世の中変わりそうだな?私がやらなくてもいいな?と思い始めてからなんとなくモチベーションが下がってしまっていた部分もありました(どこから目線だよって感じですが)。
転職先も決まり、私の中でエロインフルエンサーとしての区切りがついた感覚があったので、これまで自分が考えてきたことが誰かの役に立てばいいなと思って久しぶりに投稿した経緯です。

ちょっと偉そうにいろいろ語ってすみません。最後に伝えたいのは、「やりたいと思ったらそのときにやったほうがいいよ!」ということです。やらないで後悔するよりやって後悔したほうがいいと思います。

引き続きTwitterではゆる~く発信していこうと思っているので、今後ともよろしくお願いします!

※参考になったよって方がいらっしゃればサポートいただけるとモチベーションがあがります!

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