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長部田海床路|自然と不自然の交差点

熊本市の南部に隣接する宇土市(うとし)にある「長部田海床路(ながべたかいしょうろ)」は、有明海に面した自然豊かな景勝地だ。近くには第12代天皇、景行天皇が御輿を留め見入られたという夕日スポット、御輿来海岸(おこしきかいがん)や道の駅宇土マリーナがある。

有明海の干満の差は日本一といわれ、干潮時には広大な干潟がその姿を堂々と現す。


長部田海床路(ながべだかいしょうろ)は、広大な干潟に突き出すように造られた人工の建造物だ。

長々と海に突き出す道を歩いていると、アサリ漁に精を出す漁師の方たちとすれ違うこともある。彼らにとって、ここはれっきとした職場。ここを訪れる人は、くれぐれも彼らの邪魔をしないようマナーを守ってもらいたい。そこさえ気を付ければ、有明海の中道をゆっくりと散策できる最高の散歩道だ。

海の上から空を見上げると、広々とした青空が広がっている。都会では目にすることが難しい、切れ目なくどこまでも続く空。

時おり鳥たちが有明海の豊富な魚介類を目当てにやってくる。餌をたっぷりと食べ、腹を満たした後はまたどこかへと飛び去ってしまう。


満潮が近づくと、海の散歩道はたちまち海底へと沈んでしまう。ここは自然と不自然の交差点なのだ。自然の信号が赤に変わったら、無理に渡らず次の青信号を待とう。

そうやって、自然と人間がお互いに譲り合う場所がここには存在している。

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