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どうすれば写真はうまくなるのか

「どうすれば写真が上手になりますか?」


近ごろ人からこんなことを尋ねられるようになった。

私が同じことをドキドキしながら尋ねていたのはいつごろだったけ?そんな、懐かしいような、ちょっとドキドキするような、不思議な気持ちになることば。

今回は、写真撮影が上達するまでの過程を振り返ってみましょうか。


カメラの操作を覚える

私が一眼レフカメラを買って2年くらいの間、失敗写真ばかり撮っていました。

撮る写真すべて、私が撮りたかった写真ではない。見たままの風景ではない。

あ、この瞬間を撮りたい!と思うと、緊張で胸がドキドキして頭が真っ白になって、シャッターを切るだけで精いっぱいでした。

F値ってなんだったけ?ISO感度ってどの値が正解なんだろう?どうしてシャッターボタンを押しても撮れていないの?

撮影に出かけるたび、思い通りにいかない悔しさでカメラに触るのも嫌になる日が続きました。


今になって振り返ると、この段階でいい写真を撮ることにこだわる必要はなかったなと思います。なぜなら、まずは操作に慣れることが大切だから。

どこにどのボタンがあって、カメラのオートフォーカス機能がピントを合わせるタイミングはいつなのか。体で覚える必要があります。

これからカメラを触る方は、まず基本的な操作に慣れることが最優先事項です。自分が撮りたいタイミングでシャッターを切れたら合格。写真の良し悪しは、この段階で気にしていたら恐らく続きません。


カメラ用語を理解する

F値、ISO感度、露出、ホワイトバランス、シャッタースピード、構図、水平垂直、フレア、ゴースト、収差、などなど。カメラに関する専門用語は日常生活で耳にする機会はそう多くありません。

わからないことばはネットですぐに調べられる時代です。しかし、意味を知っていることと理解していることは違います。

カメラ用語を理解しているということは、それぞれの専門用語が自分が撮る写真にどんな影響を及ぼすのか、体感的に理解していることです。


これくらいのF値だと、これだけ背景がボケてここまで写るんだな。

シャッタースピードがこの値だと、こんな写真になるのか。


写真を構成する要素のひとつひとつが専門用語で表現されているのです。

それぞれの要素をひとつずつ試していくしかありません。

試してみたらチェックして、どこがどう違うのか、どの値がどんな影響をおよぼすか、じっくり観察してください。そうして地道にカメラと向き合って、理解を深める時間も大切です。


いい写真に触れる

普段から写真展に通う習慣がある方はどれくらいいるんでしょう?

商業写真は毎日のように目にしますが、芸術写真を目にする機会は少ないのではないでしょうか。もしかしたらお気に入りの写真集を持っているという方もいらっしゃるかもしれません。

ぜひおすすめしたいのが、プロの芸術写真家が撮った写真を生で見ることです。


いい写真ってなんだろう?

なんとなく好きなこの写真の、どの部分が好きなんだろう?


そんな風に考えながら、いい写真をたくさん見て、感性を磨きましょう。

できれば感想を言い合ったりする仲間がいると、写真がもっと好きになります。

写真を好きになれたら一生続くことでしょう。それくらい素敵な写真と出会ってください。素敵な人とも出会いましょう。


外にでかけて素敵な瞬間と出会う

ここまで来たらあとはたくさん撮るだけです。

たくさん写真を撮るには、たくさんのシャッターチャンスと出会う必要があります。

シャッターチャンスは外の世界に溢れています。どんどん出かけて何枚も撮りましょう。

撮った分だけ写真は上達していきます。

シャッターチャンスと出会った分だけ写真が撮れるんです。その場に居合わせないと写真を撮ることはできません。

たくさん撮ったら持って帰って、じっくり家で選ぶことも大切です。自分の撮った写真とじっくり向き合う時間をつくってください。


誰かに見てもらう

外の世界から持って帰ったとっておきの一枚。眠らせておけば、ただのデータです。

誰かに見てもらう機会をもつことをおすすめします。できればダメ出ししてくれる人に見てもらうと、ぐっと成長できます。

ダメ出しされると腹も立つし、正直悔しいです。しかし、どこがダメなのか自分ではわからないことを教えてもらえます。

改善点が見つかれば、淡々と改善すればいいだけです。そうやって少しずつステップアップしていきましょう。


最後に

写真に限らず、ものごとが上達していく過程はだいたいこんなもんじゃないかと考えています。

自分では写真の腕はまだまだだと思っているし、文章を書くことは始めたばかりです。

他人から、上手ですね!と言われるようになるまでは、長い時間がかかるものだと思います。

上手になるまで続ければ、上手になるものではないでしょうか。

とりあえず、精進いたします。お互いに頑張りましょう。

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