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はやく「大人」になりたいなって話

ねずピカです。
みなさんは漫画『三丁目の夕日』シリーズはご存知でしょうか。
昭和30年代を舞台にした漫画で、架空の町「夕日町三丁目」にすむ人々の日常を描いてるものです。
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』の原作と言った方がわかりやすいでしょうか。

そこで『大人になりたい』というエピソードがあります。
自動車修理工場の一人息子の鈴木一平くんは、お肉が食べたいのに、「お父ちゃんの好物だから」と晩ごはんは魚ばかり。テレビのチャンネルはお父ちゃんに取られてしまい、その挙げ句『子どもは早く寝なさい』と怒られてしまう始末。
大きくなったら憧れの理科の先生のお嫁さんになりたい美加ちゃん。
可愛い子犬を拾ったけど、「父ちゃんは犬が嫌いなんだ」と一喝され捨てに行ったサブちゃん。
幼い妹と自分を養うために夜遅くまで働く母に「楽にさせたい」から早く大人になりたい勝ちゃんetc…
みんな色んなことを思ってるけど、「早く大人になりたいなー」と思いを巡らす、といった内容です。

かく言う私も「早く大人になりたい」と思ってました。

難しい言葉の意味や歴史のことを沢山教えてくれた父、生き物の生態や化学など理科系に強かった母、機械系やプログラミングに強い叔父など私に色んなことを教えてくれた大人が沢山いました。

私は幼少期、愛媛県に住んでいたのですが、そこでは小学校6年生のお兄さん・お姉さんが小学校1年生の子と一緒に登校するという文化がありました。
私のお守りを担当したお兄さんは、野球少年だったせいか(夜遅くまで素振りをしていた)、当時小学校1年生だった私よりも遥かに背が高く大人で、とてもカッコ良く見えたのを今でも覚えています。

大人に対して人一倍憧れがありました。


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約20年の時が経ち、すっかり体は大人になってしまいました。
さて憧れだった大人の世界は想像とはかけ離れていました。

過去のハラスメントを自慢する人、飲み会で悪口しか言わない人、口を開いたらVTuberの話しかしない人etc…
「大人」になった私が見た「大人」たちです。

かつて憧れた「大人」に私は出会うことができません。
むしろ「ガキっぽさ」だけが目立ちます。

このモヤモヤとした「期待に裏切られた感」を少し言語化してくれた方がいます。

Twitterなどでも同じみのライター白饅頭(御田寺圭)さんのnoteです。
有料noteですので、あまり引用するも良くないと思いますので、掻い摘んで言うと、大人とは

「加齢とともに否応なく上がっていく権力に相応の『責任』を取る覚悟と度量を身に着けてる」

と説明しています。

確かになと私は感じます。歳をとれば、自身の権力と釣り合う威厳を保たなければなりません。しかし、「若いこと≒善」的な価値観も相まってか、威厳を持つことを避け若々しさ≒ガキっぽさを求めるようになりました。

では知識面ではどうでしょうか。
確かに勉強したり、本を読んでる大人は沢山います。
しかしその内容が、明日から仕事で使えるようなHow to系のようなものばかりです。

頭の中で熟成することができるような「教養」的なものを摂取してないようにも思えます。

ジャンクフード感溢れる「ファスト教養」的なものに、ついつい手が出てしまうのもわかります。(私もやってしまう)
それでも「あと少し」とストレッチ・背伸びすることが大事だなと感じる今日この頃です。

早く大人になりたいなー

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