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【サポーターに聞いてみた】川崎フロンターレはビッグクラブの夢を見れるか?【川崎サポ×札幌サポ対談②】

この記事は、川崎フロンターレ Advent Calendar 2018に寄稿しています。

コンサドーレサポである自分が寄稿することになった経緯は、こちらの『【対談】道産子フロンターレサポとコンサドーレの話をした【2018】』を読んでください。三好や奈良の話題等フロンターレサポでも楽しめる内容になっています。

さて今回は長年の友人である川崎フロンターレサポの『竹ひご』くんが主役です。『川崎フロンターレはビッグクラブになれるのか』というテーマの元、彼に根ほり葉ほり聞いてみました。

具体的なデータや事実を駆使して論じる・・・といったイメージで読まれる方には少しあてが外れるかもしれません。ただ読んで損はしない対談にはできました。

2人のプロフィールはこちら。

竹ひご:今回の主役。生まれも育ちも北海道だが縁あって川崎フロンターレサポになる。好きな選手は中村憲剛。来季のシーズンチケットの抽選に外れたことからギャグで来年は『等々力出禁キャラ』として生きていこうと決めたが周囲からは止められている。リヨンサポのフランスサッカー通。Twitter:@coco_slept

ふらいくる:このnoteの人。竹ひごとは6年来の友人で、彼のフロンターレに関する話相手によくなっている。北海道コンサドーレ札幌サポ。カルチョ信者のエンポリ好き。「いくらギャグでも抽選が外れた逆恨みでこの対談をやったと思われかねないからやめてくれ」と彼の『等々力出禁キャラ』反対の急先鋒である。Twitter:@nega9_clecle

対談の構成はこちら。

・観客動員数を増やすウルトラCを検討せよ
・富士通は共にビッグクラブへの階段を登ってくれるか
・変革の旗印レアンドロ・ダミアン
・対談を終えて
・対談の裏話と雑感(有料部分)

それでは対談スタート!
(対談日:2018/12/16)

観客動員数を増やすウルトラCを検討せよ

ふらいくる(以下、ふら):ありがたいことにこの前の記事が札幌サポからも川崎サポからも好評だったみたいだよ。

竹ひご:うれしいね。

ふら:正直、周囲の期待値が上がったようでちょっと不安だな(笑)まずは観客動員数とスタジアムの切り口から見てみようか。

竹ひご:2018シーズンの数値だと、これも浦和が平均観客動員数が3万5000人程度で断トツ1位だね。2位以下の数クラブは2万~2万6000人辺りを推移しているね。

ふら:川崎は平均観客動員数が2万3000人程度だけど、ホームスタジアムである等々力陸上競技場はどれくらい収容できるのかな?

竹ひご:公表と実体に少し差があると思っていて、実体ベースで考えると2万5000人ぐらいじゃないかな。

ふら:かなりパンパンだね。このままだとこれ以上観客動員数が増えることは期待しにくいね。

竹ひご:今季、チケットが完売しなかったのはおそらく平日開催のACLと天皇杯ぐらい。シーズンチケットの争奪戦が起きるクラブも他にないんじゃないかな。

ふら:現状、おそらくは需要(スタジアムで試合を見たい数)に供給(実際スタジアムに収容できる数)が追いついていないのではということだね。これに対してクラブ側は何か対策を講じようとしているのかな?

竹ひご:川崎市を動かしてまず2015年にメインスタンドを改修したね。そして東京オリンピック後(2023年ぐらい)にまた改修をして、収容人数は3万2~3000人にはなる予定だね。

ふら:スタジアムのキャパシティは増えるけども、それでも浦和の観客動員数には及んでいないね。現状かた今後の伸びを考えてくと2023年は遅すぎるかもしれないし、完成したところでまた供給不足になる可能性もあるよね。

竹ひご:そうなるとサッカー専用スタジアムを作ることにお金をかけたいとは思うよね。自前の資産としてスタジアムがあった方が、川崎の強みであるマーケティングやエンタメ的なスタジアム演出をもっと生かせるんじゃないかと。

ふら:陸上トラックで自動車を走らせたりと陸上競技場であることを逆手にとった企画も話題になったけど、それもあくまで『限られた資源の中での創意工夫』であって、エンタメ性を維持するために陸上競技場が必要という話でもないからね。

竹ひご:専スタは等々力の改修で行政の協力を得ていることと、そもそも川崎に土地があるのかという面もあって何も話が出ないんだろうけどね。需要を満たすウルトラCとして検討したいのは、年間数試合だけ新国立競技場を使うことだね。

ふら:大きく出たなそれは(笑)代々木公園に4万人規模のサッカースタジアムを作る計画もあったね。そっちを使うというウルトラCも考えられるね。仮に実現が可能になったとして等々力を離れて開催することに対して抵抗はないのかな?

竹ひご:『地域密着』という言葉には色々な視点があると思うんだよね。

ふら:というと?

竹ひご:『見に行きたいけどいつもチケットが取れなくて見に行けないホームスタジアムでの開催』と『ホームではないけど、ホームからの交通の便も悪くなくチケットが取れて見に行けるスタジアムでの開催』のどちらが本当に『地域密着』の考えに立脚しているんだろうってことは考えてもいいんじゃないだろうか。

ふら:あくまでも『地域密着』を基盤に置いた上での実務的配慮という訳だね。

富士通は共にビッグクラブへの階段を登ってくれるか

ふら:これだけスタジアムの話に突っ込んだのは観客動員数の面もあるけど、営業収入の面でも動員数の増加は必要だってことだよね?

竹ひご:そうだね。営業収入(※2017年度の数値)では浦和レッズが80億でJリーグでは断トツの1位。川崎を含む2位以下の数クラブは50億円前後で団子状態だね。

ふら:ちょっと気になったのはメインスポンサーである富士通はフロンターレがビッグクラブになるためにどこまで協力できるのかな?

竹ひご:え?

ふら:例えば神戸や長崎は親会社であり胸スポンサーでもある楽天やジャパネットが一緒になって今猛烈な勢いで将来的にビッグクラブを目指そうとしているよね。

竹ひご:うん。

ふら:ビッグクラブを目指すにはそれを隣で一緒に階段を上ってくれるパートナーとなるスポンサーが必要だと思うんだよね。

竹ひご:それに富士通がなれないのではと?

ふら:仮に富士通がフロンターレにお金を出せる限界までスポンサー料を出していたとする。じゃあその金額以上のお金を出す企業が出てきた。フロンターレがさらに上を目指すにはその企業の支援が必要。そこではいそうですかと富士通が胸スポンサーをその企業に譲れるのかなと。

竹ひご:あー、なるほど。そこは考えてなかったな。

ふら:ヨーロッパのビッグクラブは胸スポンサーが何年かおきに変わるよね。それはあくまでクラブが主体として今のクラブの状況や目標に合ったパートナーをチョイスしてると思うんだよね。

竹ひご:うん、そうだね。

ふら:草創期からフロンターレを支え続けてきたのは富士通だし、今でも大きな力になっていて友好な関係を築いていると思う。そこの貢献は間違いないし敬意を表すべきことだよね。

竹ひご:それはその通りだね。社長もずっと輩出し、一番支援をしているからといって会社自体はクラブ経営にはほとんど口を出さないみたいだし。

ふら:今後富士通のキャパを超えるくらいの支援が必要になったとき、フロンターレと富士通と共に次の階段を登れる支援者を探すことが今後の課題になるかもしれないね。

変革の旗印レアンドロ・ダミアン

ふら:成績の面からも考えてみようか。

竹ひご:2018年現在では、鹿島がタイトル数20個で断トツ1位だね。(※下部リーグの優勝は除いています)

ふら:1年にとれるタイトル数は限られているからこればかりは一つ一つ増やしていくしかないね。ところでレアンドロ・ダミアン(以下レアンドロ)の加入が発表されたね。ロンドンオリンピックの得点王で、まさしく大物FW。

竹ひご:これにはびっくりした。正直、報道で名前が上がったときも結局獲得しないだろうと8割方思っていたから。

ふら:それは今までの川崎の補強戦略から考えてってこと?

竹ひご:うん。今、川崎で一番年俸の高いであろう中村憲剛(以下、憲剛)以上の年俸を払う必要がある選手をとらないと思っていた。

ふら:なるほど。レアンドロの年俸がどのくらいかわからないけど、憲剛の年俸と同じくらいの1億数千万である可能性は大いにありそうだね。

竹ひご:それに川崎はチームの軸になる選手は補強ではなくて自前で育成する傾向にあった。谷口、大島、憲剛、小林。補強はそれらの選手の相棒であったり、サイドの強化に使っていた。

ふら:GKはチョ・ソンリョンだから例外としてもその傾向はあるかもね。いずれは守田もその軸に入るのかな。

竹ひご:レアンドロは間違いなくチームの軸として補強された選手。トップの軸だった小林が右サイドとして起用される可能性も十分にあるよね。クラブとしてのお金の使い方ががらりと変わる転換点になった気がする。

ふら:クラブとして大きな変化や新たなチャレンジをしようという意向が見えてきたということだね。長い時間どうもありがとう。今後もこうした企画を定期的にやっても面白いだろうね。

対談を終えて

いかがだったでしょうか。冒頭にも書いたように数字や事実を積み上げてビッグクラブになれるか論じていく、といったイメージで読み進めた方は拍子抜けさせてしまったかもしれません。

この対談で一番大事にしたのは『自由な発想で好き勝手しゃべろう』という趣旨です。極論・暴論大歓迎。気心の知れた者同士だからこそ遠慮なく話そうという狙いに合った対談にできたと思っています。

もしかすると的を外した見解があるかもしれません。仮にそうであったならば「ああ、サッカー好きの仲良しコンビのばか話をうっかりのぞき見しちゃったよ」といった気持ちで読んで頂ければ幸いです。

また来年のAdvent Calendarでもひょっとしたらひょっとすると・・・・(笑)

おしまい

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