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格ゲー挫折おじ、仲間のお陰で成長する


今年のはじめ、肌を斬りつけるような寒さの中、私は通勤途中の電車の中で上の記事を書いた。

Noteというものに手を出すのも、ましてや不特定多数の方々に文章を見せるのも初めてだったが、(#ちょもす文学賞 という高すぎる下駄を履かせてもらったとはいえ)それなりの人の琴線に触れるような物を書けたと思っている。
コメント欄でも同じような立場の方から共感のメッセージをいただけたり、Twitterの引用で過分なお褒めの言葉をいただけたりと、有り体に言えば承認欲求がばちくそに満たされた。

そんな反応を頂いておいて、最近の近況も報告せず雲隠れ、というのも失礼だと思ったため、今回2本目の記事を書いてみることにした。
前以上に雑多な文章でもはや日記に近いが、夏休みの暇つぶしと思って少しの時間をいただきたい。

天上階への昇格

初天上階を見たときのTwitter。
死ぬほど興奮しているのが、文章からも見て取れる。

2023年4月16日、天上階チャレンジという厚い門をぶち破り、GGSTプレイヤーの最上位層がひしめく天上階へとはじめて足を踏み入れた。
もう日をまたぐくらいの時間だったと思うが、32歳のいい年の男性が涙を流しながら喜ぶさまを見て、妻が駆け寄ってきたあと「頑張ってたもんねぇ、おめでとう!」と言ってくれたのを今でも覚えている。

この翌月はハイラルに行ってゼルダを救わなければいけない使命があったのでGGSTは触れていないが、その後の6月〜8月すべてで天上階昇格を達成できているため、前よりは上手くなれたと思っている。

天上階に昇格したのは以前の記事を書いてから3ヶ月後の話だが、記事を書いた以後もやっていることはそれまでとほとんど変わらなかった。
対戦して勝ち、対戦して負け、たまに天チャレが出ては即潰されたりと、三歩進んで三歩下がる日々を送っていた。
むしろ私生活が多忙になり、それまでよりゲームができなくなったりもしたため、格ゲーへの時間的なコミットメントはそれ以前と比べ明らかに低下した。

ただ、変わったことが一つあった。
固定で付き合うようになった仲間の存在である。

何を付き合いのきっかけとしたのかは今となっては思い出せないが、ちょうど私と同じ年かさくらいの仲間が3人できた。
皆社会人のため、いつも必ず遊ぶ、なんて野暮な約束はしない。遊べる時にふらっと声をかけ、都合がついたら集まる、つかなかったらそれはそれで「また今度ね」となるような、ゆるい紐帯で結ばれた関係である。
私がそれまでの停滞を乗り越え、天上階に上がれたのはこの仲間たちの存在が大きい。
この仲間たち、いや友人たちについて、少し紹介させて欲しい。

友人について


3人いるため、A,B,Cとしよう。
Aは、私と同じジオヴァーナ一筋で戦うプレイヤーである。年がほぼ同じであること、ギルティ以外のゲームの趣味が見事に一致することからすっかり意気投合し、今でも全幅の信頼をおいている友人である。
私と違ってかなりの理論派で、人のプレイをよく観察し、アドバイスをくれる。
ある日のAが「ねぎさんポエンチコン使えばもっと強くなりますよね」と言ってくれた翌日、何故かずっと練習してできなかったソウ・ポエンチを絡めたコンボが出来るようになった。

「ゲームでまで勉強したくない」という、格ゲーガチ勢が聞いたら発狂するような思想を持っている私は、トレーニングモードに籠もって練習する、キャラのコンボを勉強する、というのが大の苦手だ。
人から教えを受けても、結局その場で終わってしまうような先生泣かせの困った男が私である。
そんな男のコンボを劇的に変えたのだから、感謝してもしきれない存在である。

Bの話に移ろう。
Bは私より少し年下で、このチームのムードメーカーだ。常に明るくよく喋り、しかもそれがうるさくもなければ嫌味でもない。タワーで結果を出せずに鬱屈としているとき、彼の存在には非常に助けられた。
努力家かつ天才肌という甚だ羨ましい人物であり、放っておいても一人でトレモにこもり、新しいコンボを習得しめきめきと上達している。
またほぼすべてのキャラを触ったことがあり、とりあえずのコンボは大体できてしまうという驚きの性質を持つ。

彼が天上階に上がったのは7月のことで私と3ヶ月違いだが、それは本人曰く「タワーが苦手だから」ということで、実力が私より下ということは全くない。
むしろ私含めこのグループの全員は彼に勝ち越せたことはないし、現在も彼の成長は続いている。
ただ生粋の変人であり、テンションが上がってくると数々の奇行を見せる。闇慈の「疾」を出しながら「ちょうちょ!!!!」と大声で叫ぶ彼の姿は、笑い上戸の私の腹筋を破壊した。

ある日のBとのDiscord。脳死で意味の分からない返しをするB。
鴨川のシャチショーの話をしてんだよこっちは。
ただシャワー浴びてるだけだろ。

最後はCだ。
Cは我々4人の中で一番年上のパパプレイヤーである。一番最初に天上階の門を開けたのがCであり、団子状態だった我々から一足先に飛び出したことは、私に大きな刺激を与えた。
公私ともに4人の中で最も多忙であるため、現在は一緒にゲームはできていない。だが時々会話に参加しては、おもしろエピソードや思わぬ性癖を投下してくるニクいキャラだ。
普段物静かな人が面白いっていうのが一番ずるい、そう思いません?

褒めてくれる仲間の大切さ

上で紹介した3人の友人について、共通している事項がある。それは、
「他の人のプレイングを批判したりダメ出ししたりしない」
「とりあえず褒める」
そして「それを何となくの暗黙知として皆やっている」
ことである。
私含め4人には格ゲー以前に私生活があり、それに彩りを添えるためにあくまでゲームがあるに過ぎない。4人ともそのスタンスが一致した上で、大げさに言えば「楽しく遊べなければゲームではない」ことを熟知したうえで付き合っている。
そんな友人だからこそ、私も一緒に遊ぶのが苦にならない。

相変わらず教えられるのは嫌いだし、雰囲気で格ゲーをやっている私が、4月から今月までほぼ毎月天上階に上がれているのは、ひとえにこの友人たちのおかげと言っても過言ではない。

おわりに

あの記事を書いた頃より、格ゲー界は大きく様変わりした。
「ストリートファイター6」という、格ゲーの歴史を作ったモンスタータイトルの最新作が6月に発売され、GGSTのプレイ人口もだいぶ減ってしまった。
8月24日にGGSTもシステム面の要素追加も含んだ大型アップデートを控えているが、今後このタイトルがどのような盛り上がりを見せるか、私にはわからない。
ただ、おそらく私はこれからも細々とこの仲間たちとゲームをやっていくのだと思う。それがGGSTなのか、他のゲームなのかは分からないが、いい仲間とやるゲームは何にせよ楽しい。

ある日の一コマ。

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