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LSHTM〜Week4〜

(自然光を取り入れるガラス張りの屋根は、この校舎の数少ない良い側面。強い雨が降ると雨漏りしますが…)

月曜日(基礎統計)

 「Sampling distribution of a mean(平均の標本分布)」について(抽出したグループの平均値のばらつきは、標本サイズが大きいと小さくなり、標準偏差が大きいと大きくなる)。
 「Estimating a confidence interval(信頼区間の見積もり)」について(①標準誤差を「標準偏差/√標本数で出す。②95%信頼区間=標本平均±1.96×標準誤差(正規分布を使った場合)。③ただ、普通はt分布を使用数して計算するので、95%信頼区間=標本平均±2.06×標準誤差となる。
 「Hypothesis test(仮説検定)」について(t検定とz検定をしようして導き出すのだが、「どの場合にどちらを使用するのかが理解できてない...」)
 「Paired t-test(対応のある2標本t検定)」について。これについては、

こちらのサイトが分かりやすい。

火曜日(基礎疫学/公衆衛生の課題)

 疫学は「偶然とバイアス」について。
 「標本数が大きくなると、標本誤差は減るよ〜」や、「バイアスには選択バイアス、情報バイアスがあるよ。情報バイアスは差異的分類と誤差異的分類に分けられ、前者は『思い出しバイアス』『不十分な盲検化』が考えられ、後者は効果が弱まって出るよ」など。

 公衆衛生の課題は、「健康への商業的決定要因」について。個人の健康にいかに企業が関わっているかってことですね。
 産業界は「政策や研究に影響を与える」「(事実を)疑い、否定し、偏向し、(最終結論が出るのを?)遅らせる」「好ましくない研究を弱体化させる」「責任転嫁する」などの戦略を駆使して、公衆衛生悪化の批判を回避していると。e.g.「ギャンブル業界は『ギャンブル依存は個人の責任だ!』と責任転嫁。様々な業界が「ロビー活動を通じて有利な政策を通そうとする」。タバコ業界は「タバコと肺がんの関係性は疑わしい」と言う。
 面白かったのは、「企業は自分たちの都合の良いように研究結果を切り取る!」と説明していた講師が、別のスライドではいくつかの研究結果を切り取って説明していたこと笑。

水曜日(健康政策/EAP)

 健康政策は、「政策課題」について。まずは「問題」が認識されないと話にならない。「誰が問題を政策に導くのか?」「どのような問題がそもそも取り上げられるのか?」
 フレーミングについても紹介。語彙力が乏しくて「問題の捉え方、見方」としか説明できない(泣)
 例えば、温暖化対策を「新しい稼ぎができる機会だよ!」というのもフレーミングの一つ(恐らくTechnification)。他には道徳や倫理に訴えかけるものや(moralisation)、脅威として捉えるものがある(securitisation。温暖化脅威論もここに入るかな?)。公衆衛生関係のフレーミングはこの3つみたい。
 Kingdon’s ‘three streams’ theoryは重要なので軽く説明すると、政策が実行されるには、政治・解決策・問題(の認識・重要度)が関連する。問題が認識されないと、そもそも政策は生まれない。問題(生活習慣病)が認識されても、解決策がないと政策に移せない。問題と解決策(運動・食事療法など)があっても、政治が「やるか!」と動かないと結局は何も起こらない。「3つすべてがいい具合にならないと、大きな変化は生まれないよ」って理論。期末エッセイでも使うであろう、超重要セオリーの1つだと思います。
 
 EAPは「パラグラフの構築」について。「トピックセンテンスから始めて、どのように構築するか」「情報の提示の仕方について」など。IELTSのライティングと被る部分もあるが、より発展的で面白い。

木曜日(ヘルスプロモーション/ソーシャルリサーチ)

 ヘルスプロモーションは、「Ethics(ヘルスプロモーションにおける倫理)」について。
 ベンサムの功利主義(Utilitarianism)は「最大多数の最大幸福に繋がる行動こそが倫理的に正しい」とあるが、幸福というものがそもそも主観的で測定しにくい。一方で、実践的で包括的、また行動の長期に渡る効果に焦点を当てているというポジな側面もある。
 カントはプロセスを重視し、行動自体にフォーカスしたと(ここまでは高校倫理の復習ですね笑)
 医療倫理の4原則とは「自己決定の尊重」「善行」「無危害」「公正」。善行は「その人にとって良いことしよう」って考えなのだが、「どこまで?」という疑問はあると。
 「相対主義」「文化的相対主義」にも言及。人、文化によって正しさは変わるとの説明。

 ソーシャルリサーチは「質的研究」について。「実験や数値化が難しく場合に行い、新しい仮説を立てるために使用される」と(私の説明はすごくざっくりです笑)。
 インタビューの解釈は難しい。講師が「こういう風に理解できるよね」と説明されるまでは、違った理解をしていたし、実際に研究したところでそこまで重視しなかっただろう。聞き手の技量が試される。
 グループインタビューは知っていたが、Emplacing talkというのは初めて知った(日本語でなんと訳すのか、ご存知の方がいれば教えて頂きたい)

感想

「どのようなツールを使って勉強をするか?」は人それぞれ。手書きノートはも一定数いらしゃいますし、ノートパソコンでWordにひたすらメモを打ち込む人、iPadにPencilで書き込む人もいます。それらの管理も人それぞれで、OneNote派やEverNote派もいます。
個人的にはOneNoteをiPad Proで開いて、Apple Pencilでノートを作っております。統計や疫学は計算式を書くので、私はこの形に落ち着きました。

今週の勉強時間

授業:17h
自習:31h(10/21~10/27)
合計:48h(理想は75h)

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