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我が子が不登校だけどまわりに相談相手がいなくてつらい。それならまずオンラインコミュニティがおすすめです。

・子どもが不登校で色々不安だけれどちょうどいい相談相手がなかなか見つからない・・・

・住んでいる場所の近くには親の会がない、あってもなんだが自分にはしっくりこない・・・

・子どもの不登校に対する考え方で、家族とさえも思いがかみ合わなくて気持ちのやり場がない・・・

こんなことで悩んでいるのなら、是非、不登校の親のためのオンラインコミュニティに参加してみて欲しい。

この記事では、いくつかの不登校コミュニティに参加(立ち上げ準備の手伝いや運営スタッフ経験もあり)の私の視点で、

・オンラインコミュニティの良いところ

・選び方のポイント

・コミュニティをより良く活用する為に、ちょっと気をつけておいた方がいいこと

を紹介したいとおもう。

文末には、個人的におすすめするコミュニティまとめ記事へのリンクも貼っておくので、ご参考まで・・・


ちなみに私は学校が苦手な小2男児の母で、オンラインコミュニティで得た知識と安心感を土台にして、地域で、学校が苦手な子と親の会を立ち上げることが出来た。

この記事を読んでくださっているあなたが、とにかく孤独感が辛くて誰か同じ温度で話を聴いてくれる人や相談できる人が欲しいだけにしても、また、いずれは地域で居場所を作りたいにしても、オンラインコミュニティはその役に立ってくれるとおもう。


(なお、事前に心の準備をしておくとスムーズになることも多いので、「うちの子、学校合わないかも・・・」と心配しているなら、就学前からでも参加してみるのをおすすめします。)

オンラインコミュニティの良いところ

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①いろいろな当事者の話が聴ける

身近に相性の良い親の会などがない場合、相談する相手は、先生・スクールカウンセラー・場合によっては発達クリニックなどのお医者さんなど、「当事者でない人」になりがちだ。

もちろん専門家ならではの回答もあるとは思う。

ただ個人的には、オンラインコミュニティで、様々なタイプと年齢の子ども達の過ごし方・育ち方や、それに対する親のこれもまた様々な受け止め方・感情などリアルな声を聴けたのは貴重な体験だった。

それらを参考に「我が家の考え方」を作っていくことが出来たので、とても感謝している。

さらに、一つのコミュニティにある程度の期間参加していると、同じ人の変化の様子をリアルタイムで見せてもらうことが出来る。

それは、ご本人から「前はこうだったけどね!」と聞かされるよりもずっと強いリアリティがあって、自分の内省や(今悩んでいることがあってもそれはずっと続くわけではないという)希望にもつながると思う。


オンラインでひろがる世界を、子どもに見せることができる

個人的には、これってかなり大事だと考えている。

言うまでもないことだけれど、学校に行っていないというただそれだけで自分を否定する必要は全くない。

にもかかわらず、

「みんな行けているのになぜ自分は行けないのだろう?」

と自分を責めている子どもは本当に多い。

特にまだ低学年の子どもにとって、世界は身の回りにいる人だけのことも多いから、そこで「自分だけが違う・・・」と感じると強い孤独感を感じてしまう。

そんなとき、平日の昼間、オンラインで話し合う親の画面をのぞくと、その向こうには学校に通っているはずの年頃の別の子の姿が見えた―

それだけでも、その子にとっては驚きと安堵感が混ざり合った貴重な体験になるかもしれない。

オンラインは、これからしばらくの間、少数派の道を歩くかもしれない子にとって、仲間探しが出来る力強いツールになり得ると思う。


③法律関連の知識や学校と話し合う時のポイントなどもシェアしてもらえる

新しくつくられた教育関連の法律や文部省から学校への通達などは、はっきり言って学校の先生の多くは(下手をすると教育委員会の方も)把握していない。

昔からの慣習で、「何としてでも登校させるのが親の務め」などと言ってくるケースも残念ながらまだまだ多い。

(ちなみに、保護者の義務は「子どもの学習権を守る義務」であって、「学校に登校させる義務」ではないし、平成29年に施行された通称「教育機会確保法」には、学校以外での学びの重要性や子どもの状態によって休養の必要性が明記されています。)

ちゃんとした不登校コミュニティの運営者なら、不登校や学びに関する法律・行政の動きなどの情報について詳しいし、おしゃべり会などの話題にもよく登場するから、コミュニティに参加すると今まで知らなかった情報を得るチャンスも増える。

何でも法律を盾にとって『水戸黄門の印籠』よろしく振りかざす必要はないけれど、それらを知っていたことで、私は、根拠ない圧力から自分とわが子の心を守ることができた。

さらに、学校との話し合いには事前準備もすごく大切だから、先輩保護者さんの様々な経験を聞ける環境があるのとないのとでは、スムーズさが違うはず。

ここまで書いてきた①~③はツイッターなどのSNSでもある程度は可能だけれど、断片的な情報になることもあるから、やはり多少の参加費を払ってもオンラインコミュニティで得るものはあると私は感じている。

コミュニティ選びのポイント

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不登校のオンラインコミュニティはたくさんある。

運営者に寄って雰囲気は様々なので、一つ入ってみて合わなくてもがっかりせずに、いくつか自分のニーズに合うところを試してみたらいいと思う。

要するに相性が大きいのだけれど、いくつか選び方のポイントを書いてみようとおもう。


①そこに所属して気持ちが楽になっているか?

不登校に限らず、子育て全般で言えることは『親の(特に母の)心の安定なくして、子どもに良いことはない』ということ。

だから、そこに参加して「勇気づけられるな」「心がホッとするな」と感じられるかどうか?は、そのコミュニティの良し悪しを判断する重要なバロメーターといえる。

反対に、「親がもっと〇〇しないと!」と言われたりして気持ちが辛くなるようなら、少なくともいまの自分には合わないと見切りをつけていいとおもう。


②不登校を解消する、と掲げていないところ選ぶ

不登校は直さないといけないものではない

たとえば、いじめや教員の体罰や不適切指導が原因で学校に行けなくなり、それさえ解消すれば学校にいきたいんだ、という場合は、本人の意思が叶うように周りの大人が環境改善に動く必要がある。

でも、集団行動に合わないとか、一斉授業がどうしても肌に合わないというような理由なら、その子に合った別の居場所や学び方を一緒に考えるのが本来大人の役目だ。

にもかかわらず、「私たちの言うようにすれば子どもが学校に行けるようになりますよ!」といううたい文句のコミュニティがあったとしたら、私はおすすめしない。


③価格について

私がこれまでいくつか参加してみた感覚では、1,000円~3,000円(月額)くらいで充分良質な不登校オンラインコミュニティに参加できる。

これより高額になる場合は、プラスαのサポート(子どもの学習サポートなど)があるかどうか?それが自分の家庭のニーズに合っているか?を検討した方がいいと思う。

子どもが学校に行かなくなると何かとお金がかかることが増えるから、出来るだけ出費を抑えたい気持ちになるけれど、今悩みが深くて気持ちが苦しいなら、コミュニティに参加する費用はけっして贅沢でも余計な出費でもない。

適切な価格帯の自分に合うコミュニティに参加して、その不安が和らぐなら価格以上の価値はあるはずだ。


不登校のオンラインコミュニティをより良く活用するために

ここまで「オンラインコミュニティはいいよ!」という話をしてきたけれど、入った後により良く活用するために少し気をつけておいた方がいい点もあるので、ここで書いておきたい。

①他の親子と比べ過ぎない

コミュニティに参加すると、ひとくちに「不登校」と言っても実にさまざまな家庭があるとわかる。

はつらつとホームエデュケーションをしている家庭などをみると、自分の子どもの状況との違いにかえって落ち込んでしまう…なんてこともあり得るかもしれない。

でも、じっくりと話を聴くことができたなら、それぞれに色々あっての「いま」なんだと思える、それぞれの道のりがあるはず。

最初から理想的な(そんなもの、本当は人それぞれなんだけれど・・・)過ごし方・接し方が出来る人はそうはいない。

みんな試行錯誤を経ての「いま」なのだから、あまり他の家庭と比べないで欲しいなぁとおもう。


親の経験値も想いも、子どもが「いま」に至るまでに体験してきたことや、生まれ持った質も、それぞれ違う。

そもそも「みんなと同じようにする」のが合わなかったから不登校になったのだとしたら、優れているように見える不登校家庭を『目標』にした時点で、何かが狂ってしまう。

大勢と同じ道を行かない不登校は、それぞれのオリジナルな歩み方が出来るのが最大のメリットだ。

だから、出会った先達たちを『目標』ではなく『参考に』しながら、自分たちなりの歩み方をみつけていくのが、オンラインコミュニティのよい活用方法だと私はおもっている。


②環境差に落ち込むことはある

もし、あなたが、不登校対応に進歩的でない地域に住んでいる人だとしたら、日本各地の事例を知ることで環境差に落ち込む可能性はあるとおもう。

私の住んでいる地域も学校に行かない子どもが過ごせる社会的資源がかなり少ないし、行政が進歩的でもないので、

「恵まれている地域に住んでいる人がうらやましいなぁ・・・」

と感じることはある。

国内の他の地域に良い環境があると知るのは、「いずれわれらの地域にも・・!」という希望も持てることではあるけれど、今、この瞬間にある格差をいやおうなしに突きつけられるということでもある。

また、オンラインコミュニティでの出会いがリアルなおつきあいに広がりやすいのもやはり人口が密集している地域なので、その点も田舎組にとってはちょっと寂しいところだ。

私の場合、ここで出てきた欲求が、『地域で仲間を作りたい』だった。

親の会や小さな居場所づくりをしている人ともオンラインコミュニティで出会えて参考になる話をたくさん聴けた。

環境差は落ち込みの材料になることもあるけれど、真似したいモデルケースを知るチャンスと捉えるといいのでは、とおもう。

まとめ

この記事では、子どもの不登校で相談相手や気持ちを分かち合える人が身近にいない場合、オンラインコミュニティがおすすめ、ということを書いてきた。

もし、今のあなたの孤独感や悩みが深いなら、まずはオンラインコミュニティに参加してみることを私はおすすめしたい。

笑って不登校生活を送っている人たちと接してみることで、確実に視野が広がり、違う景色がみえると思うからーーー。


おすすめの不登校オンラインコミュニティまとめ記事はこちら↓

それでも、やっぱり人と関わるのは苦手・・・!という方は、当事者目線の情報を得られる不登校新聞もあります↓

次の記事では、わたしが10か月前に学校外で育つ親と子の会をどんなふうに立ち上げたのか?小さな仲間作りをしてみたい人の参考に書いてみようとおもう。



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