カメと暮らす。

久しぶりに書きたいと思ったので書こうと思う。


実家からカメを連れて帰ってきて、早3ヶ月が経とうとしている。

休みの日は大概午前中いっぱい甲羅干しにつきあって、余裕とその気になれば夕方の今の時間も玄関前で扉を開け放して入ってくる西日にあてている。

さすがに暑すぎるので、基本的に日陰で甲羅干しさせているけれど、それでもあついのか、30分もすれば脱走を試みて暴れ出す。わりと高価な紫外線ランプを買ったけれど、その紫外線ランプに8時間あたるより、太陽光で1時間やるほうが効果は高いというから、人間はいつまでたっても自然には勝てないわけだ、と思い知る。


連れてきた段階で、実家での劣悪な環境のせいか甲羅がわいとぼろぼろだったので、月2ぐらいのペースで通院しつつ、毎日朝晩消毒と、1日1回のスクラブでの洗浄を行なっている。多分このカメとのつきあい史上、もっともちゃんと世話をしていると思う。(設備の充実っぷりも半端ないし、水換えも2wに1回はしているし)


もともと10歳のころ、なぜかクラスメイトに感化されて飼いたいと言いだして、それから20年。犬は2代目になったがカメは歳代3匹いたのが2匹に、そしてついにはこの仔だけになった。なんてことはないミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)で、2匹で飼っていた頃はだいたい先に死んでしまった方に餌を食べ尽くされていたのもあって、20年生きているわりには全然大きくない。それもあって、1DKの我が家でも飼えている。寿命は25年とも35年とも50年弱とも言われていて、正確なところはわからない。ネットで見ていると、わりと40年前後生きているようだから、まだまだこれからなのかもしれない。

実際、一緒の空間にいた時間は誰より長い。途中で細かい分断はあるだろうが、10歳から大学に入って下宿するまではだいたい同じ部屋だった。

まあそれでも懐くなんてことは全くなくて、いまだに噛まれる蹴られるひっかかれるの三拍子攻撃を受けながら世話をしている。


大学時代から、リクガメにも憧れて、この子の病状が回復したら本格的に導入を考えている。

白状すると、リクガメが飼いたかったけれど、この子を実家に放置して新しい子をお迎えするのはさすがに気が引けた。だから、ちゃんと最期まで手元に置いてやろう。そんな不純な動機で引き取った。

ときたま、この子が命を終える時のことを思うことがある。できれば老衰がいいけれど、こればっかりはわからない。いままでさまざまな生き物を飼っては殺してしまってきたし、飼い犬との別れも経験してきたけれど、自分で飼っていた金魚や虫、ザリガニと、犬と、そしてカメだと微妙に距離感が違う。

大別すれば魚とか金魚に近いんだけど、付き合っている時間はとても長い。

犬なんかは感情?表現もすれば懐きもするから時間は短くても(それでも10年とかだけど)随分悲しんだけれど、カメのそれはまた特別なきがしている。


いままで2度、経験しているけれど、予想以上に辛かった記憶が強い。


寿命20年と書かれている本もあるぐらいだから、わりとすぐにその時がくるかもしれない。

そう思って世話しているけれど、嫁は人生ではじめてのペットだから、きついだろうな。

そんなことを考えつつ、それでもなお、リクガメを飼いたいのはなぜだろうと思う。


本当はフトアゴやイモリのようなトカゲ系も飼ってみたい。でも、生き餌がダメなんだ。食べられる側に感情移入してしまう。


変なところで優しくて、変なところでエゴイスト。

それが人間というものなのだと思うけれど、そこに説明をつけたくなるのが自分のさがで、それはとてつもなくめんどくさいし、他の誰だって興味がないことぐらいはわかっているけれど、正当化したいのか、なんなのか、わりきれない自分がしんどい。


本当に、かってなものだと思う。


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