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オーバーベットが有効な場面

 はじめに

 レンジ全体でポットの30%程度の小さいCBを打つ場面については、これまでの記事で多くの方がすでに理解されたと思います。

 今回の記事では、ポットの150%程度のオーバーベットを行う場面について解説したいと考えます。単純化された理論で、簡単に説明していきます。

Equity分布を考える

 レンジ全体で小さいCBを打つ場面とオーバーベットを打つ場面について、両者のequity分布の形から考えてみます。

①レンジ全体で小さいベットが有効な場面の例

BTN vs BB (single raised pot)
フロップ:Kd 9d 9h
BB check ⇒ 【BTN 30% bet】

画像1

 赤はBTNのequity分布、緑はBBのequity分布を示しています。BTNのレンジ全体のequityは56%であり、全体的にBBよりもequityが高い場面です。

 一方で両者のレンジの中でとても強いハンドが占める部分を青丸で囲ってみると、この部分はほぼ重なっています。このボードにおいては9のトリップスがとても強いハンドですが、それはBTNのレンジにもBBのレンジにも同様に存在しています。

 このようなレンジ全体のequityが高い場面では、一般的に高頻度の小さいCB戦略が有効です。BTNは下の図でオレンジ色になっているレンジで30% pot betを打ちます。

画像2

②オーバーベットが有効な場面の例

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