見出し画像

坂東玉三郎×泉鏡花「天守物語」

シネマ歌舞伎の坂東玉三郎×泉鏡花4作品上映企画、今日で4作品制覇しました~

1ヶ月で4本。満たされたー。

「海神別荘」「高野聖」「日本橋」そして「天守物語」。
3作品もとてもよかったのですが、個人的には天守物語が大本命だったので、最後の最後に期待も最高潮。

やっぱり、期待を裏切らない美しい世界でした。

ただ劇場公演を放映するだけでなく、冒頭にインタビューが入っているのが嬉しいところ。印象的だったのが、「泉鏡花先生の作品は、ト書き通りにやってはいけない」と言っていたこと。

泉鏡花のト書きは詩であり、先生の理想。だから、その理想がイメージできるように、現実や具体を織り交ぜないといけない、と。

そういえば最近、翻訳の仕方を調べていた時、翻訳はただ文法的に訳すだけでなくて、原作者の言いたいことが伝わるように日本人の感覚に合った表現に変えていく必要がある、みたいなこと書いてあったけど、同じことなんだろうなぁ。

さて。
天守物語は、泉鏡花が好きになったきっかけの作品。とにかく言葉が美しくて、現実から幻想の世界へ昇華していく、あのふわっと包まれて遠くに運ばれていく感じが心地よいのです。

その世界観が見事に描き出されてました。
坂東玉三郎さんは終始美しい。登場したときにあまりの美しさに鳥肌が立ちました。圧倒的な存在感。一分一秒、全方位、美しい。

あぁ、思い出すたびに嘆息がとまりません。
本当に、理想的な女性像を演じてくださる。
あんな女性に、私もなりたい。

ではまた~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?