クリスタルヒーリングの話

これまた卵巣嚢腫が発覚してすぐの頃、水晶などを体に置くタイプのクリスタルヒーリングを受けに行ったことがあった。

あの頃は本当に色々なものを試した。卵巣嚢腫をどうにかしたくて必死だったのが表向き?な理由だったけど、昔からスピリチュアルなセラピーに興味津々だった私は、ここぞとばかりに気になるセラピーをやりまくれる口実ができて、病気なのにけっこうワクワクしていた。

さて、クリスタルヒーリングのセッションは、面白いとは思ったし、セラピストさんも素敵だったけど、私にはそこまで強い体感がなかったし、卵巣に効いているという実感もなかったので、数回で行かなくなってしまった。

石のエネルギーに敏感で、石を色々持っている人であれば、自分で石と瞑想するだけでもそれなりの効果はあるんじゃないかと思う。

でも、以前にも書いたけど、石はとにかく浄化が面倒なので、ジェムエッセンスを取るか、きちんと石や空間を浄化しているセラピストさんのところに行くのは、まあ手取り早いかもしれない。

私が通ったセラピストさんは本当に石が好きな人のようで、彼女が厳選した石のコレクションは見ているだけでうっとりしたし、施術部屋は清浄で、お気に入りの家具でおしゃれに整えられていて、数回だけではあったけど、通うのがとても楽しみだった。

当時の私は卵巣を治すことに頑なにフォーカスしていたから、このヒーリングの効果は薄いな〜なんて心の中でぼやいて、すぐに他のものへ興味が移ってしまった。でも今思うと、彼女の世界観に触れたことと、石のエネルギーの体感という、普段の生活では他人と絶対共有できないし、共有する必要性もほぼゼロだと思われる部分で、自分の感覚を確かめることができたのは、なかなか貴重な経験だった。

私はその頃、突然にオパールが欲しくなり、ネットでさんざん探し回り、ついに、これはというペンダントトップを入手したところだった。そのペンダントを、クリスタルヒーリングの時もつけて行ったことがあった。

当時は、石を選ぶ時はエネルギーを読んだりとかはせず、効果効能の説明を見てパッと買ってしまうことも多かったのだけど、そのオパールは、一目見ただけでハートが輝くような感じがして、私のハートチャクラと似たような波動を感じたのだった。そのオパールが表示されているパソコンの画面からも、ハートがオパールと共鳴して、ふわっと開いて輝くような、そういう感覚を感じていた。

でも、そんなことは、表向きの世界では単なる私の感覚にすぎないし、誰にも共有する気は無かった。なのに、セラピストさんはそのオパールに目をやると、「わあ、綺麗」と嬉しそうに言い、一瞬でエネルギーを読んで、クスッと笑いながら、「この石、nekokkoさんに似てますね」と言ったのだ。

私は「5ミリ四方程度のちっさな石の波動」という、もう絶対にスピとしか言いようのない謎ジャンルで他人と共感できたことに感動し、「やっぱりそうですよね。そう思って買ったんです」と言って、二人で笑った。

今は自分のエネルギーが変わって、身につけることはほとんどなくなってしまったけど、そのオパールはなんとなく今も大切に持っている。





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