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2023/07/19


すっかり夏になった
もう夏に振り回されなくなったかな
夏バテはするけど

田んぼにカカシが立っていて、野球のユニフォームを着せられていた
あのカカシはどこかの野球チームに所属していてボールを投げたり打ったりできるのかなと思うと途端に自分より優れた存在に思えてきてよくわからない嫉妬心が芽生えた
私は野球なんにもわからないから


▱▱▱

家の近くにあるちょっとした森ぐらいの、木がこんもりとした場所が、1週間ぐらいかけて全て伐採された
今では根が掘り起こされ、まるで最初から何もなかったかのように更地になり、こちら側からは見えることのなかった向こう側が見えるようになった
小学生の頃好きだった人のお家も、幽霊が出ると噂の旅館も、川沿いのラブホテルも見える

今年もあの木々の葉の青々しさを見て季節を感じられるかと思っていたのに
木たちがひしめき合っていて、小さい頃はその近くを通るのが少し怖いぐらいの場所だったのに、今では何もない
護りがなくなったようで恐ろしい

少し変わってしまった
以前の私は変化がことごとく嫌いで、このような身近な景色が変わることに本気で落ち込んでいたはずなのに、今変わった景色を見ても然程悲しく思わない、私ももう何年も生きて変わってゆく

▱▱▱


最近は仕事を頑張ったり、少し遠く出かけたりと活動的になった
仕事は一応昇進が決定し、やらなきゃいけないことが増えて家に帰っても趣味をやる時間が減ってしまった

色んな神社で神様に「普通に生きたいです」と願ったおかげか本当に普通みたいに生きれるようになった
何も考えなくなった、何も思わなくなった
楽しいことも面白いことも悲しいことも怒ることも思うことがなくなった

ただ考えていることはこのあとの予定だったり、頭の中のタスク整理をしているだけで、溢れんばかりに書いていた日記も書けなくなった、Twitterも呟くことがないなんて思ったりしなかったのに
それよりも先に仕事で疲れて寝てしまう事が増えた

思考することが難しい



▱▱▱


もう少しアイドル気取りもすればよかった
10代の女の子は自分が何者か分からないけど、自分の若さに絶対的な価値があることだけはわかっていて、みんなも自分もそうだった
価値の表明は、私の場合は知ってる人がいない場所でミニスカートを履くかSNSに自撮りを載せるくらいしかできなかった
制服を着なかった自分にはできることが少なかった
自分があの頃と違うことに気付いている


誰かの後に続く「私も」じゃないと言えないことがある

私は
帰らなくて良い日が欲しいのです


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