m20ドラフト初~中級編

前回に続いて今回は初~中級編です。

まず今回の内容はGP千葉や日本選手権へ向けた対人8人ドラフトの内容となります。MTGアリーナの場合は仕様が違うため注意してください、MTGアリーナに関しても要望があれば今後書いていこうと思います。

環境速度

環境に存在するデッキ速度に関しては速いデッキもあれば遅いデッキもありデッキによってバラバラです、しかし軽いデッキは対策されやすく基本的には飛行を絡めたビートダウンもしくは強力なアンコモンやレアを有するデッキで組むのが理想的です。

軽いビートダウンデッキは上記ような安いカードで対策しやすいく、地上の2/2生物に関してはタフネス3の以上の生物が環境に多いためすぐに止まってしまいます。

除去がコモンにも豊富にあるため、飛行ならばピンポイントで除去りつつコモンでも十分に攻めやすく速いデッキを組みやすい、しかし飛行生物も卓に出る枚数には限りがあり除去や蜘蛛によって対策もされます。

コモンの除去でレアにも比較的対処しやすく、ライフゲインカードも多いため基本的にはゲームが長引いて中速~低速の試合が多くなります。

ピックの方向性について

レアやアンコモン

強力なレアやアンコモンは必ず取ってピックの指標にしましょう。

実際にドラフトをやってみてわかったのですが、上記の4枚は重すぎるのを嫌ってか1パック目3~4手目まで流れてくることが多いです。どれも非常に強力カードなので必ずピックしましょう。

除去カードのピック

次に優先してピックしたいのが除去カードです、M20にはコモンに優秀な除去が多いため強力なレアにも対抗できます、しかしショック、垂直落下のような倒せる範囲の狭いカードに関しては優先度をかなり下げましょう。

生物があってこその除去なので取りすぎにも注意が必要です、ピック序盤は除去を優先しある程度除去が確保できた状態の後半のピックでは攻めやすい生物を優先するのも視野に入れましょう。

飛行生物や飛行対策カード

次に重要なのが飛行生物

これらの飛行生物に関しては1枚で勝てるカードなため除去よりも優先しても大丈夫です、その他飛行生物に関してもピック優先度は高めにしましょう。

緑は飛行生物に少し相性が悪いため蜘蛛は早めのピック候補です、どうしても飛行を止めるカードが取れなかった場合は安く取れる飛行破壊や色対策カードで対応しましょう。

リソースの確保

消耗戦になった時のためにリソースを確保するカードやマナフラを解消するカードも必要です、これらも意識してデッキに組み込めるようにしましょう。

デッキを支えるカード達、ゴリラ以外は比較的安くピック出来るカードですが必要だと感じたら早めにピックしましょう。

長期戦消耗戦に強く一枚で勝ちにつなげることができる優秀なコモンの6マナ生物軍団、レアやアンコモンの高コストが取れなかった場合これらで代用しましょう。貪爪以外の3枚に関しては比較的安くピック出来るため後半流れてきたら迷わず確保しておくと安定します。

上記のカードを見たらわかりますが白にはこれらに該当するカードがコモン、アンコモンには存在しません、つまり白をピックする場合はもう片方のカラーでこれを補うか、消耗戦になる前に軽い生物や飛行生物で押し切る必要があるということです。

ジャイグロ系スペル、装備品、オーラについて

これらのカードについてはこの環境ではあまり優先度は高くありません、基本的には後半にピックするカードです。しかし上記で説明したように白をピックして白緑や白赤をやる場合、攻撃的なデッキ構築する必要があるため必要になってきます。

例外としてこの4枚に関しては強力なカードなため除去や生物よりも優先することも考慮しましょう。

アーキタイプやコンボシナジーについて

この環境には明確なアーキタイプとしてエレメンタルのような軸となるカードいくつか用意されています。

しかしこれらのカードをピックしたことによってアーキタイプを意識しすぎてピックしてはいけません、基本的にはアーキタイプよりも単体性能が高いカードを優先してピックしましょう。

エレメンタルシナジーの強いピック路線に行っていたとしても、エレメンタルである霜のオオヤマネコはよりも単純に除去として強い金縛りを優先、右の2枚はゴミなので残り数枚で取れたらいいな程度で考えておきましょう。エレメンタルは比較的人気アーキタイプなうえに軸となるカードも単品性能が高い生物ばかりなのであまり強く意識する必要性はないでしょう。

安くとれるアーキタイプやコンボに関しては積極的に狙おう。

赤黒のような安くピックできて強力なコンボが組みやすいアーキタイプは後半に取れるのであれば積極的に狙っていきましょう、しかし単品性能が低いカードの取りすぎには注意。

青はコモンが強力なカラーがゆえに賢者街の住人は比較的安くピックしやすいです、沢山取れればライブラリーアウトデッキを組めるので狙う価値があり、2/3というサイズに関しても単品でデッキに入れるスペックを十分クリアしています。

アンコモンですが星霜の学者と聖域の門という比較的回ってきやすい強力シナジーカードもあります、翼ある言葉や予期でこれらのカードにアクセスもしやすく単品でもプレイアブルなカードばかりなため、画像内のようなカードをセットでデッキに組み込むことによってデッキを大幅に強化することができ長期戦に強くなります。

MTGアリーナをプレイしている方ならわかると思いますが、心臓貫きの弓や名高い武器職人は非常に人気です、しかしこのカードはどちらも単品の性能が低すぎるため基本的にはメインには入りません。(サイドボードカードとしては非常に優秀です)

図右のようなマナのかかるアーティファクトを複数枚デッキに入れる場合はマナクリとして活躍するため採用できますが、基本的にはサイドボードとして活用しましょう。

個人的各色トップコモン

上から順番です

ピック内容によっても変化するので参考程度に

基本的には除去→飛行生物→優秀な生物になります、緑には中堅コモンが多くピック内容によっては蜘蛛の優先度を高くしましょう。

具体的な各色の代表的なアーキタイプ説明

各色アーキタイプを代表的なコモンアンコを中心に紹介していきます。

白青飛行

白と青の飛行生物で攻めるデッキで除去、ドローソース、カウンターと何でもできる万能デッキ、コモンだけでも十分強いデッキが構築できます。基本的に飛行生物と除去を優先してピックして、地上の生物は基本的になんでもいいので後半に取れるカードを適当にいれましょう。

飛行が取れず地上生物ばかりになると急激に弱くなるカラーであるという点に注意しましょう。

白黒ライフゲイン

除去とライフゲインを中心とした速いデッキに対して非常に相性のいい後手寄りのコントロールデッキ、攻め手が細く低速の重いデッキに相性が悪いため飛行生物やレアやアンコモンでフィニッシャーを確保したうえで組むようにしましょう。

白赤ビートダウン

序盤から生物を展開して除去や装備品、ジャイグロを駆使して攻撃的に攻めるビートダウンデッキ、デッキ自体はコモンを中心に安く組めるのですが押し切れずに返されてしまうパターンが多いため、強めのレアやアンコモンが複数枚欲しいです。

基本的には軽い生物で構成するのですが鱗剥ぎの捕食者のようなフィニッシャーも1~2枚採用するとデッキの完成度が高くなります。

白緑トークン+オーバーラン

横並び+全体強化や装備品で攻めるビートダウンデッキ、強化スペルや装備品がスペル枠を埋めるため除去が薄くなり弱点も非常に多いです。完成系は非常に強力な反面必要なアンコモンが多すぎるため狙いずらいです、超克や鉄根の大将軍のような強力なカードが取れた場合に狙っていくのがいいと思います。

青黒

特にこれといったアーキタイプが用意されてない青黒ですが飛行や除去にカウンターがあり比較的万能デッキで、リソースを確保する手段に長けており高コストのレアやアンコモンをピック出来た場合には非常に強力なデッキになります。

青赤エレメンタル

溶岩族の喧嘩屋やチャンドラの火炎猫を使った種族デッキ、エレメンタルカードは序盤にピックされやすいため集まらない場合でも豊富な飛行や除去で十分強いデッキを組むことができます。飛行生物や火力を優先してピックし攻めれるデッキを組みましょう。

青緑エレメンタル(青緑ファッティ)

生物が非常に強力で攻めて手も多く長期戦も強いカラーである青緑、エレメンタル生物は多いですが基本的にあまり気にせず優秀な生物を優先しましょう。除去が一番少ないカラーでもあるため狂気の一咬みや金縛りを優先的ににピックして、送還も他のアーキタイプより早めにピックしましょう。

レアを対処できないような場合はカウンターで対抗しましょう。

黒赤サクリファイス

安くピック出来るカードを組み合わせることによって強力なコンボを作ることができる赤黒サクリファイス、血に染まった祭壇や炎の侍祭、チャンドラは単体だと非常に使いずらいので流れてきやすいですが、このデッキの場合有効に使うことが出来ます。

このカラーはサクリファイスのコンボを使わなくても、除去が豊富で後手寄りのコントロールデッキが非常に強力なのでその路線で組むのもいいかと思います。

黒緑

黒緑には特別なアーキタイプは存在しませんが緑の優秀な生物+除去に豊富なリソース確保手段があり、他のアーキタイプよりもピックが簡単です。

単純に強い生物や除去をピックして組みましょう。

赤緑エレメンタル

マナクリ2種や非常に強いエレメンタルシナジーがある赤緑、エレメンタルが取れなくても優秀な生物に火力やジャイグロを組み合わせることによって十分強力なデッキが組むことが出来ます。

赤緑もコモンだけでも比較的強いデッキを組むことが出来ます、しかし動きが大振りになることも多く飛行生物にテンポを取られて負けないように注意しましょう。

サイドボード

使用頻度の高めなサイドボード候補一覧(メインに入れていいものもあります)ハンデスやカウンターは特に使用頻度が高いです。

この中以外のカードでも相手のデッキに合わせて自分のデッキの生物の変更パターンも多いです。

速いデッキを使用する場合相手がサイド後に濠のピラニアのようなカードをサイドしてくる可能性もあるので、地上の2/2生物を減らして重い生物に変更などを検討しましょう。

丸焼きと害悪な掌握はメインに入らないとはいえ軽いインスタント除去として非常に強力なサイドカードなので、早い段階でピックしても大丈夫です。

サイド後有利になるようなパターンもあるのでしっかりサイドボードも考えましょう。

最後に

ドラフトとは流動的なものであり、周りの思考の変化や卓のプレイヤーの考え方によっても大きく環境が変化したりします、今回の記事を参考に是非自分なりのドラフトに活かしてもらえたら嬉しいです。

次回はもっと戦略的に実際に勝つ方法に関して書いていく予定です。

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