見出し画像

Mz² vol.13 『チクタクボーイ / 理芽』

ども、わりと普通なほう担当のねこむらだよ。
vol.13ということだそうで。今夜紹介するのはこの楽曲です。

『チクタクボーイ / 理芽』

続いては、理芽というバーチャルシンガーの歌う一曲です。彼女の楽曲って基本的には元ボカロPのシンガーソングライター、笹川真生が作っていて、それもまあ毎回とんでもなく素晴らしいんですが今回のコンポーザーはあの相対性理論のギタリスト、永井聖一。そう、つまり良すぎるんですね。正直言って理論は進行方向別通行区分のメンバー二人がいた時期、つまり初期が一番好きではあるんですけど、それはそれとして現在のサウンドもぜんぜん嫌いではないし、永井さんもすげえ好きです。そもそもやくしまるえつこが好きだから聴いてるってのもある。あっ、真部脩一がいまポップしなないでの二人とかと組んでやってるParaisoっていうバンドもマジでめちゃくちゃに面白くて良いんですけど、その話はまたどこかで。あと、anoやイノタクと組んでのチェンソーマンED、『ちゅ、多様性。』もめちゃくちゃにあの頃の理論サウンドでよかったですね。あれほんと良い仕事してたと思う。そして永井聖一と言えば去年のおれ的にはDAOKOのライブでいつもお世話になっておりましたって感じだ。何回観たっけ……毎回ほんと最高のギターを奏でてくれますね。こんどセーラームーンの劇場版に書き下ろしたっていう楽曲も楽しみです。うわ……もしかして……脱線しすぎ!?今作はなんかアニメのEDタイアップらしいんですけど、そっちはぜんぜん観ていないので一旦忘れることにします。ごめんね。

この楽曲、やっぱり普段の理芽を聴き慣れているとめちゃくちゃに異色だなというか、いつものオリジナルとはノリが違いすぎるんですよね。いやまあ作曲が違うんだから当然ではあるんだけど。それに本人の趣味で選んでいるであろう歌ってみたとかでも絶妙に通ってこなかったなっていうテイスト。どちらかと言えば彼女の所属する神椿スタジオの先輩シンガー花譜や、姉妹プロジェクトである深脊界スタジオに所属する存流なんかのほうがしっくりくるような感じかも。この辺の人たちの楽曲は去年末に“SAMPLER”と称して一堂に会したコンピレーションアルバムがリリースされているので、そちらも要チェックです。でもこのアンバランスさがまた面白くて、まだ見ぬ一面が見えた気もして、ちゃんと彼女が歌うべき曲でした。

それにしても笑っちゃうくらいに相対性理論すぎますよねこれ。もう珍しいくらいにめちゃくちゃ寄せに行ってる。なんなら作詞担当がティカ・αでも驚かないレベル。そして永井聖一らしいギターロックのエッセンスもかなり含まれていますね。これがなかなかに美味しく頂けて、ほんとに良い仕事をしてくれたなって感じだ。それでいて、ここ最近の相対性理論にはあんまりなかった、と言うよりは意識して敢えて作ってこなかったであろうテンポ感で、なんだかちょっと懐かしいですよね。2010年ごろの曲調だ……いちばんすきです……なんかもう泣きそう……

まあなんにせよ、ポスト相対性理論と呼べそうなミュージシャンもどんどん姿を消す昨今、このようなサウンドが新たにリリースされたことはシンプルに喜ばしいですね。素晴らしいものは何度擦っても良いですから。

あとMVもかわいいよねこれ。前に紹介したささくれ氏の『フューチャー・イヴ』が使用されたマジカルミライ2022は“レトロフューチャー”がテーマになっていたんですが、そういう流行りの流れもありますよね。なにもかもを“エモい”の一言で消費しちゃうのはアレだけど、供給が多いに越したことはないんだし、なんともうれしい時代だねぇ!

ってな感じで、またこんど!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?