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Mz² vol.20 『ストレイシープ後進曲 / mzsrz』

ども、同じ串カツばっか食べるほう担当のねこむらだよ。
vol.20ということだそうで。今夜紹介するのはこの楽曲です。

『ストレイシープ後進曲 / mzsrz』

avex所属の五人組ボーカルユニット、ミズシラズの一曲です。メンバーは皆テレ東のオーディション番組で勝ち残った十代の少女たちらしく、ミクロな視点から思春期特有の不安や葛藤を抱えた少年少女たちに寄り添った等身大のミュージックが売りなんだとか。心の機微を優しく拾い上げて、Z世代の心情を多様声をもって代弁する無色透明の存在たち。自分で書いててもちょっとよくわかってないんですが、これが令和らしいです。Z世代って、なんなんだ。平成レトロくらい腑に落ちてないネーミングだ。

オタク的には1stアルバムが全曲DECO*27のプロデュースだったり、それ以外にもボカロシーンでちらほら名前を聞くような面子が関わってるそうなので興味を惹かれたんですが、やっぱ勝ち抜いてきただけあってみんな歌うまいな……曲もコンポーザー目当てで聴いただけあって外れがないな……良い……で、今に至るってワケ。負けました。また、ライブでは生のバンドが付いて激しめのサウンド鳴らしたりするのもかなりツボ。それにちゃんとライブ盤もリリースしてくれるのはすごいポイント高いですね。最近はこういうやつ出すアーティストもかなり減ってきたけど、ライブだからこそのアレンジもちゃんと音源として聴きたいもんね……たすかります……

個人的には、そこそこ似た立ち位置のユニットとしてCYNHNという子たちが思い浮かぶんですけど、どっちか好きな人は多分どっちも好きだと思うので要チェックです。〇〇に似てるよねとかってあんまり安易に言いたくはないですが、それで良いものを知る機会を損失しちゃうのも悲しいから……今後もどんどん勝手にマーケティングしていきます。

じゃ、曲の話もしましょうか。作曲はボカロPのかいゑ氏。やっぱこの冒頭の透き通ったピアノソロがめちゃくちゃに美しくて、そこに軽快なドラム隊がスッと差し込まれるのもすげえ良いし、内に秘めたる熱情が徐々に昂ってくるにつれて掻き鳴らされる激しくもどこか優しく聴こえるギターの音色が、もうたまんねえなこれ!!つられて上昇する心拍数とBPM!!いや……完全にマイケミじゃねえか!!かなり『Welcome To The Black Parade』だよこれ!!あっサビでもめちゃくちゃにブラックパレードだ!!おいおいおいお前これ……最高じゃん!!って勝手に一人でテンション上がっちゃった。

歴史に名を刻む名曲ってのは何度擦っても良いですからね。おれたちは一生丸サ進行から逃れることは出来ないし、死ぬまでエモの亡霊の影を追いかけ続けるってワケ。仕方のないことです。日本でも数々のオマージュソングが作られてきたとは思うんですけど、中でも今作は完成度が異様に高すぎる。だってこれ、あくまで最大級の賛辞を呈しているんですよと事前に予防線を張りつつもかなり乱暴なこと言っちゃうと、ほとんどパクリだもん。完全にやりすぎてる。めちゃくちゃ叩かれててもなんらおかしくないですよこれ。

でも、この歌詞はきっと彼女たちにしか歌えないものだし、彼女たちがこそ歌うべきものなんだと思います。それにこの曲のリスナーたちはマイケミのことなんてなんにも知らずに聴いている人がほとんどだと思うんですけど、それでいいんだ。いややっぱ若い子がこれ聴いて“エモい”って表現するの、すげえおもろいな。エモいよな。最高の行進曲を未来へと繋いでいこうな。他人の曲のドロップ部分で勝手にラップしだすやつだけが死後に落とされる地獄の三駅隣で、一緒に肩組んで笑い合おうぜ兄弟。

ってな感じで、またこんど!


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