中国の結婚式に行ったよ③

結婚式場に着いたよー!
最終回だよー!

めでたい!

【中国の結婚式に行ったよ③】

結婚式は、ホテルの大宴会場にて。
このホテルが私の宿泊先です。
急いでお部屋へ帰り、
着物に着替え、いざ参列です!

【服装】

参列者の服装は、みんなカジュアル。
いや、普段着だ!

新婦のお母様も普段着。
赤いセーターにパンツスタイル。
中国で赤はお祝いの色です。
胸に小さなお花のブローチをつけていました。
ハレの日の装いの隙間から、お母さんの日常が垣間見えて、
とってもお洒落な着こなしだなぁ、と
胸がじーんとしました。

花嫁は真っ赤なチャイナドレス!

わたくし、気合い入れてスーツケースに着物入れてきて良かったー!

参列者から「チャイナドレスと着物だー!」
「中国と日本だ!わーい!」
「一緒に写真撮ってー!」
と、大盛況。
式場でも国賓級のおもてなしを受ける。

映え一択!
日本の結婚式のマナー的にはアレですが、
モダンな小紋にして良かったー!

「うちの赤ちゃんもお願いします!」と
赤子を抱いて写真撮影すること多数。

力士が抱っこした赤ちゃんは無病息災になるアレ、みたいな効能だろうか。

【参列者】

噂の参列者数ですが、優に300人は超えているぞ…!
これは明らかに「親戚が多いもんで」ではない。

ご飯だけ食べに来た奴らだぞ!

中国では、結婚式はおめでたいことなので、
見ず知らずの人が飛び込みで出席して良いらしい。

日本でも、旅館の玄関口に『◯◯高校 野球部 御一行様』みたいな看板がかかってることがありますよね?
アレと同じく、ホテルのエントランスにかかる『◯◯家の結婚式だよ』の看板を見て、
わんさかわんさか入場するらしい。

血縁関係が全く無い、超他人である「ちょっとご飯食べに来ました勢」は、シャカシャカ音を響かせながら、ウインドブレーカーでやってきた。
そして、食べたらすぐ帰った!
食堂感覚か!?

【ご祝儀】

お祝いの色の「赤」の封筒に、
末広がりの「八」がつく金額を入れるんだって。

親友のめでたい式だから、ここはバーン!と800元をお包みしたら、友人から「貴方は外人で外国から来たんだから、今日はお金遣わなくていいの!」と愛情のお叱りを受ける。
おめでたい数字なら少額でもいいらしい。

実は、出発前の日本で、赤封筒を見つけることが出来ず、
開き直って、おしゃれ水引のご祝儀袋にした。これは合格点をいただく。我ながらかわいい。

【催し物】

皆さま、お気付きでしょうか。
そうです。結婚式はもう、
ぬるーっと始まっています。

終始、参列者の皆さんと笑い合い、
アツアツご飯をもりもり食べてお祝いします。

イベント事としては、式の終盤に、
・新郎から新婦への贈り物
・両親への感謝の手紙
をやってお開きだそうです。

両親への手紙は、世界共通なんだねー。

友人夫婦の贈り物は、腕時計でした。
新婦が好きな日本の女優さんがコマーシャルをやっているブランドだから、サプライズで用意したんだってー!やるなぁ!

「時計」は中国語の同音異義語で、不吉な言葉を連想させるから、
結婚式の贈り物で時計はタブーとされているらしい。
永遠の別れ、離婚を連想させるらしい。

友人夫婦「だって欲しかった時計だもん!あと、同音異義とか関係なくない!?」

わーい!最高にロックな友人だぜー!!

友人夫婦「あと、置き時計の方だから、同音異義語は。こちとら腕時計だから!」

皆さん!!
この夫婦は、いつまでも幸せに暮らしましたとさ、のパターンのやつです!
こりゃあ、ベストカップルだわー!

大きなイベントは終盤までありませんが、
新郎には守らなくてはならない結婚式の風習があります。

新郎は、全てのテーブルへのご挨拶周りで大忙し。
何故なら、全テーブルで必ず「乾杯」をしなければならないしきたりがあるからです。

ママー!
乾杯って、あの\カンパーイ/のこと?

いいえ、ぼうや。ただの掛け声じゃないわ。
「イッキ飲み」のことよ!

あれ??参列者って、何人でしたっけ???
300人よ、ぼうや!
古来より伝わるしきたりだと、新郎の身がもたないよー!

そこで頼りになるのが『新郎チーム』です!
今朝の儀式ぶりだね、また会えたねー!

親友ズが常に新郎の周りをガードし、
乾杯が始まりそうになると、
サッと『マイボトル』から新郎にお酌してカンパーイ。
このマイボトル、中身は水です。(ナイショだよ!)
下戸の人は、この裏技でやり過ごすんだって。

しかし、お水ばかりでは逃げきれないことも。
そんな時は、親友ズがすかさず「自分、イッキ飲みするッス!」と割り込んで『杯を乾かす』。

それでも、どうしても酒豪に捕まり、乾杯の連続になったら…。
最後の手段は、親友ズが酔い潰れた新郎の両脇を抱えて、全テーブルを周り切ってくれるそうです!
最終的には、気合いで乗り切るぞー!
持つべきものは友だね!

中国の食事は、ちょっと残すのがマナーで、
「食べきれないほど沢山のおもてなしをありがとう」の意を表します。

なので、とにかく量が多い!
新郎新婦から「アツアツのうちに、勢いで食べる。それがコツだ」と教わり、
テンポよくカッこむ。
さすればフードファイター並みに食せます。美味しいー!

中国の皆さんは、よく食べ、よく笑い、
人と人とのつながりが強く、
誰かが困っていたら、
それが異国から来たわたしであっても、
家族の絆で助けてくれる。

実は、往路の飛行機が黄砂で飛ばす、
ようやく中国に着いたのは夜中の3時過ぎでした。

空港に到着すると、新婦の親戚のおにいちゃんがお迎えにきてくれていました。
いつ到着するかも分からない、日本からの飛行機を、空港の到着ロビーでずーっと待っていてくれました。

疲れた表情ひとつ見せず、おにいちゃんは私を、車でホテルへ送り届けてくれました。

ホテルに着くと、ひとりのホテルマンが私の到着を待っていてくれました。
このホテルで英語話者は自分だけだからと、夜中までずっと待っていてくれました。

異国で、言葉が通じる有り難さ。
ずっと一方通行だったコミュニケーションが、双方向になった時の安心感。

ホテルマンは優しい声で、
「お腹空いたでしょう?何か食べますか?」
「あいにくホテルのレストランは閉店しちゃったんだけど、僕のお夜食のカップラーメンでよかったら、あげるよ!」

と、言ってくれました。

わーん!やさしいー!
でもあなた、夜勤なのにお腹空いちゃうでしょ?
わしゃ、あとは風呂入って寝るだけだから大丈夫だよ!

ホテルマン「あの儀式、見に行くの?大丈夫??起きれる??あと2時間くらいしか睡眠時間なさそうだけど…」

\儀式が見たくて日本から来ました!/

ホテルマン「じゃあ、モーニングコールしてあげるね!」

かくして私は、バッチリ起床して、
あの儀式に参加することが出来たのでした。

会う人、会う人、みーんな親切で優しかったです!
いろんな人に助けられ、言葉が通じなくても爆笑した旅だったなぁ。

本当に良い結婚式でした。
ありがとう、中国ー!!
またねー!!

🇨🇳劇終🇨🇳

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