きっかり

定期券の残り残高がきっかり千円だった日
不吉というよりもっとなんだかじゅくじゅくとかさぶたのようなものが心を覆っている
幸せと孤独の合間を行き来し過ぎて忙しい僕らは
きっかりと時間や法律やその他もろもろを守る
「不自由なのが当たり前
泣けない」
それが大人になった証拠なら
僕らはずっと心に子供の自分を隠れさせよう
膝小僧出して体育座りしている僕らは
体育館の倉庫に隠れて大人の僕らの夢を見ている
つまりそういうことだよ
僕らが住んでいるのは子供の頃の僕らの夢
僕らはずっと体育館に隠れている
まだだよ
まだだよを繰り返して
僕らはずっと夢を見ている

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