化ける術を知っているのは生まれつき
遠くの（近くの）朱い海から鬼は来た

鬼は朝が来ればおしろいをはたき
（知ッテイルノハ鏡シカイナイ）
頬に紅をさし
（貴様ハ誰ダ）
乾いた
くちびる
（アノ人ヲ知ッテ　人間ニナリタカッタ）
を
隠す
行進
（朝ノ渋谷
交差点
誰モガ醜イ
醜イ
清イ
清イ？
清ラカナノハ嘘デ塗リ固メタ
空
ソラ
ソラドーダ！
前ニハ化ケ物　　　　　　　　　わやわや
アトニハ魔物　　　　　　　　　がさがさ
百鬼朝行　　　　　ほーれ、そら、そうら！
ソラ
ソラ
ソラ
！）
化粧道具はすべて
嘘
という
甘い罪悪によってできている
今夜
化粧を落としたら
赤子のように
赦されて眠るために