ひとつだけ


星に願いをかけようとして
マンションの屋上から飛び降りた
ひとであることがめんどくさくって仕方なくって
その前に生きることがめんどくさくって
あなたがいつも見てくれるように
星になりたかった

死んでなんかいないんですよ!死んでなんかいないんですよ!

ひとりで生きることがめんどくさいなら
一緒に星になってしまおうか

あなたに中々言い出せない
ふたりだってめんどくささは変わらなかったけれど
私達は心臓に星を持っていたから
もういいや
生きてやろう
生きて痛みを共にしよう
だから
もう少しだけ待っていてね

約束事のように
あなたの手を握り返した


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長尾早苗

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