こわれちゃいたい。

あなたと過ごしたことのない季節に向かって
私はことばを紡いでいる
あなたと秋を過ごせたら
一緒に給水塔の斜め上に浮かぶ満月を愛でに行こう
あなたと私のふるさとをもう一度歩こう
幾度もおめでとうを言い合おう
だから今日は
四分の三の
満月のかたちのホールケーキを食べよう
一緒に

だから今日は
いくつもの手紙を交わした日々を
ランプの下で思い出す

だってあなたのことがすきだから、しかたないねって笑うあなたのその心臓を止められるのは私だけ、私だけ、(ころしてやりたい)もっとこわれちゃいたい。

だから今日は
「愛しているよ」を言いあおう


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