寂しさは液体だったから
心の袋のなかに
たくさんのさみしさが注がれてゆく
昨夜恋人と電話したのに
さっきまで家族と一緒にいたのに
疲れてるのかな
とかなしく笑って
改めてひとが生きるということが
うつくしくっていとしいと思った
さみしいことはうつくしいことです
耳の奥でちゃぷちゃぷと音がする
きっと心に注がれたさみしさの音だ
幸せなことばかり続いてしまったから
罰当たりのようにさみしさを強く想う
強く想うのは一瞬だけだから
まるで
痛みは少しだけですよ
なんて
予防接種の時お医者さんに言われたみたいに
ちょっとちくっとするね。
ガマンしててね
少し眠れば
昨夜の声を思い出すから
いつだって抱きしめられていることを
強く強く思うから
今日は早めに眠ろう
おやすみ
いとしいひと
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