ひかりの洪水

仕事帰りは、ひかりの洪水を走る
相方と今日一日のことを話しながら
きれいだねえ
きれいだねえ
と繰り返して。
うつくしい奇跡がこの世にはあふれていて
ただ私たちがそれに気づかないだけだと
相方は言っていた
なるほどそうかもしれない
「俺は気づいているよ」
と言っていた相方に
少しだけ先を越された
くやしい
と思った
もしもイルミネーションがなくなっても
ひかりの洪水は日々続いていくもので
私たちはいつも
それに飲み込まれていくのだろう

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