欲深いあたしを
壊れないおもちゃのように愉しんで
昨日より今日の
さっきより今の
満足を高めて

何度挑んでも
征服出来ずに
そんなことでは凹まずに
次なる手を考えて
悪戯っ子みたいに
瞳を輝かせて
そのくせ時には羽を休めるように
五感の全部で確かめるように
子供みたいにしがみついて

骨のありすぎる女は面倒だと
去っていった数多の男
従順な彼女は見つかったのかしら
どうでもいいわ
どうでもいいのよ

楽しいことで頭がいっぱいなの
あたしを愉しんでくれない人なんて
構っている暇はないのよ

その鋭い感性を分けて頂戴
写真ならアルバムにして
音楽ならプレイリストにして
詩なら詩集にして
絵なら額縁に入れて

いいえ
何も要らないわ

ただ見つめ合って
言葉を交わしていられるだけで
気付けばずっと笑っていた
何もなくても楽しかった

あれほど完璧な幸せはなかった

気付けばずっと笑っていた
思い出しただけで幸せになれる程
満たされていた

その思い出だけで
生きていけるわ
本当よ
寂しいなんて言わないで

あたしに渇望をくれた人
あたしに充足をくれた人
今どうしているかしら

どこで何をしていても
愛しているわ
二度と逢えなかったとしても
愛しているわ

次に逢えたならまた言うわ
足りていないって
貴方が欲しいって

許して
欲深いあたしを

求めて
欲深くあたしを