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すばらしいパラノイアTRPGの世界

「パラノイア」は、オーウェル「1984年」、ザミャーチン「われら」、ハックスリー「すばらしい新世界」に代表されるディストピア世界観を舞台としたブラックユーモアTRPGです。

「1984年」 
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「われら」 
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「すばらしい新世界」
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パラノイアの世界をひと言でいうと「西暦2291年の未来の地球」です。
もっと具体的に言うと、サンフランシスコ地下にある巨大なシェルター「アルファ・コンプレックス」に君たちは住んでいます。

話は少し前にさかのぼります。この時代は世界中の各都市毎に1台のメインコンピュータによって完璧に統治されている状態でした。各都市のメインコンピュータ同士はお互いに接続され相互に通信をしていました。

そんな完璧で歪みのない世界に一つの悲劇が降りかかりました。文字通り「巨大隕石」が近いうちに地球に降りかかるという予測がコンピュータによりなされたのです。

幸運なことに、コンピュータからの迅速な指示により世界中の都市という都市に地下シェルターが建造され住人はすべてそこに避難することができました。ちなみにどの程度巨大なシェルターかというとサンフランシスコとほぼ同等の面積はあるくらいの大きなものです。

それと並行して隕石を打ち落とすべくアルマゲドン的な努力も実施されたのですが…、しかしながら残念なことに隕石を打ち落とす試みはことごとく失敗し、隕石は地球に到達してしまいました。

それにより、もう一つの悲劇が引き起こされます。
ソ連(ロシア)国内にある、かつて1980年代の冷戦時代に使用されていて…いまは放棄されている核ミサイル基地のレーダーが誤作動を起こし、飛来する隕石を米国からの核攻撃だと誤認、自動的にサンフランシスコをはじめとする米国の各都市に核ミサイルを発射してしまったのです。

隕石が衝突した衝撃で各都市間のコンピュータの接続は寸断され、事実関係がなにも分からないまま報復の核ミサイルがソ連の各都市に向けて発射されます。米国の基地のオペレーターも含めて全員が地下シェルターに避難していたため停止することもできませんでした。この負の連鎖により、世界中の地表にある都市は全滅してしまったのです。

さいわいにして、地下シェルターに避難済みだった市民たちは助かりました。
そして統治用コンピュータは、今回の事故(事件)の原因をものすごい勢いで調査し始めました。しかし各都市間の通信は寸断されコンピュータ自身も隕石と核ミサイルの衝撃で破損しているせいで演算に失敗し冷戦期に記された軍のドキュメントを参照して間違った答えに達してしまいました。

「これは共産主義者(コミュニスト)の仕業である」と(ある意味正解ですが…)

それ以来、コンピュータは今回の破滅を招いた共産主義者に対し戦争状態にある事を宣言、共産主義を偏執狂(パラノイア)的に憎み、また共産主義者や他の秘密結社からの攻撃がアルファ・コンプレックスに対して再び加えられるのではないかと常に警戒し備えています。

コンピュータが判断することはすべて絶対的に正しく、もしそれが間違っているとしたらそれは共産主義者の陰謀なのです。その陰謀に対して立ち向かわねばなりません!

その備えの一環として、「トラブルシューター」と呼ばれる小規模なチームをいくつも編成し、共産主義者をはじめとするさまざまな反逆者の妨害に対して戦う、それが「パラノイアTRPG」です。

君たちはトラブルシューターとして、コンピュータやアルファ・コンプレックスのために秘密結社の陰謀と戦ったり、放射能の影響を受け突然変異で生まれたミュータントを退治したりと様々な任務をこなしていくわけですが…、ここで残念なお知らせがあります。

実は君たちは秘密結社のメンバーなのです。同時にミュータントでもあります。
(秘密結社に加入していたりミュータントだったりすると反逆者として処刑されます)

果たして君たちは、コンピュータから与えられる命令(多くの場合狂っています)をこなし、それに相反する秘密結社での仕事もこなし、またミュータントである自分の秘密を守りアルファ・コンプレックスで生き延びることができるのでしょうか…?

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