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青空もののふの呼吸

もののふ…もふもふ…もふもふ武士…キラキラ武士♪(´▽`)日本史とか世界史とか、時々振り返ると面白いですね~。最近は大スキピオと小スキピオにぐっときました。

今回は言葉の添え木様のお題で作った詩5編とオリジナルお題の詩1編をセットにしております。言葉の添え木様、いつも本当にありがとうございます。



確信

ニットの網目をなぞる 

あみだくじ 

確信はないけど 
後悔はするだろうけど 
結末は目を閉じるだけ 

そんな気がして 

ニットの網目は伸び縮み 

あっちこっち 
なぞる道は 
どっちそっち 

確信はないまま 

ふらふら行くよ 

ゆらゆら揺れて 



病魔

病魔とこたつに入って 

紅白の合戦 

無言観賞合戦 

病魔が近づいてきて 

勝負だと信じていた 
自分が遠くなった 

負けないよ 

勝ちもしないよ 

病は病 
私は私 

行けるとこまで行こう 

うつらうつらする病魔に 
ため息のブランケットをかけた 



青空

ビアトリクス・ポターに憧れて 
外で画用紙広げた日 

青空は強風警報を怠けた 

飛んでく画用紙 

筆まで飛んで 

マフラー飛んで 

雲のウサギは跳ねなかった 

一日中、青空を眺めただけ 
ビアトリクス・ポターを真似て 


白いタートルネックの首もと
繕う冬に雪ん子の

こんこん、ノックがこんこ

雪の結晶を糸で繋いだら
綺麗なレースになるだろな

子供っぽい妄想に
雪ん子はあくびした


仕上げの玉結び

雪ん子が夜を見てる

雪玉の糸を切る

白いタートルネックを広げた



もののふ

変身もののふは丸腰

毎日一秒、一分から
新しくなる

刀は握ったことがない

絶望に素手でひびを入れる
毎日一打、傷無数

変身もののふは時々弱虫
だけど変身、常に変身
結論は急がない

変わっていくのさ

もののふ変身、また変身

本物もののふになるまで



呼吸(オリジナルお題)

網戸にレースのカーテンがくっつく時は
空で何かが思い切り息を吸い込んでいる

「また呼吸してみたい」

氷の隕石のみなしごが言い残した言葉
そして
海に落とされた腕時計の寝言

割れた氷は、強く握っていればくっつく

割れた時間は金継ぎで

割れた呼吸はどうすれば?

まず、月の氷を溶かして酸素を作ります
それからゆっくり吸い込んで8秒

あとは肺に任せて
レースのカーテンを広げるように
さぁ

レースのカーテンが舞い上がる

時間に金色のラインが走るような
早春の呼吸



お気に入りいただけましたら、よろしくお願いいたします。作品で還元できるように精進いたします。