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医療的ケア児と新幹線旅行(後編)

この記事の続きです。

いざ出発

朝娘をお風呂にいれ、準備を整えて当日朝9時半から出発。
東京駅で手土産と駅弁を買って、ラチ内のスターバックスに寄る余裕はありました。

授乳時間の調整

授乳は1日6回、6時、10時、13時、17時、20時、23時にそれぞれ注入しています。しかし注入直後に外出すると吐き戻しの可能性が高く、少し調整しました。
以下の注入スケジュールです。
1日目:4時半、7時半、12時半、17時、20時、23時
2日目:5時半、8時半、12時半、17時、20時、23時

ちなみに我が家では、夫婦で朝番(20時に寝て5時半に起きる)・夜番(23時の注入片付け終了後だいたい1時前後に寝て8時に起きる)の担当制にしています。今回の旅行でもそれで分担しました。1日目だけは朝番の人(夫でした)が大変。

新幹線の多目的室

前編で書いたとおり、多目的室を予約していました。
乗車時刻に指定の列車のドアまで行くと、乗務員の方が待ってくださっていました。夫と私が対応できるので自分で乗り込みましたが、一人だったらベビーカーを乗る際の手助けもしてくださるようです。
多目的室に案内(といってもドアのすぐそば)してくださり、必要に応じて椅子をフラットにするための作業もお願いできるみたい。我々は色々手荷物の配置などを整えてから広げたかったので、自分たちでやりました。

椅子の初期位置は折り畳まれていて、大人二人がぎりぎり座れるくらいの横幅。ヘッドレストを外して網棚の上にあげ、レバーを引くと簡単にフラットにできます。縦幅は大人が一人横になれる程度はありました。

ど真ん中に娘をどーん(大人は娘を踏まないように端っこにちょこんと)
フラットにすると背もたれがなくなるので、大人は壁にもたれかかることになります。

フラットにして転がしたらさっそくくつろいていた娘

新幹線の中で注入もできました。見切れていますが、荷物をかけられるフックが壁にあり、そこから栄養ボトルをぶら下げています。高さがあって注入しやすかった・・・!

娘は爆睡。12時半の回は両日ともに新幹線の中で注入しました。

頭をフック側に寄せたら、列車の角度的に頭が下がるようだったので、高めにおくるみを挟んで頭を上げました。もともと娘は酔わないのもありますが、特に気持ち悪そうにはしてませんでした。

椅子をフラットにした後も、ベビーカー(コンビのアンブレッタ)を置ける スペースはありました。

現地に到着

家族と初対面

私の家族とは初対面。西明石駅でお茶しながら抱っこしてもらいました。
諸事情でホテルで一緒に過ごすことはできなかったのですが、初めましてがちゃんとできてほっと一安心。

ホテルでの過ごし方

ホテルは舞子ビラさんの本館和洋室を予約しました。

部屋のセッティング

到着してすぐ、部屋に届けられている酸素濃縮器をセットし、娘のお世話ゾーンを確保しました。
ベビーベッドをお借りしていたので、娘はそこに。枕元側まで延長コードを引っ張ってきて、酸素濃縮器・呼吸器の電源コードを設置しました。
酸素ボンベも届いていたので、新しいものと入れ替え。

ホテル側で設置してくれた場所が最適解すぎた。ソファに座って搾乳しながら娘も見られて便利でした。
和洋室だったので和室も。実家の家族の宿泊がなくなったので結果的にほぼ使いませんでしたが、娘をごろごろさせるのに良さそうでした。

くつろぎタイム

大人はロビー階のレストランのビュッフェに行くつもりだったので、それまで娘にミルクを注入したり、私は搾乳したり、荷物をひらいたりしながら一旦のんびり。
ベビープランで予約したため、おむつ用ゴミ箱やおしり拭きなどあると助かるグッズがあってありがたかったです。

夕食はベビーカーで娘も連れて行きましたが、レストランに行く寸前で寝ぐずりが始まる・・・最近は寝ぐずりしてなかったのですが、やっぱり長旅で疲れたのかも。泣いて増えた痰を引いたり、あやしたりしたけど泣き止まず、でも大人もお腹ぺこぺこだったのでそのままレストランに行きました。
幌でベビーカーを覆って暗くしていたので、モニターをチェックしつつ、泣いてるか確認。(気管切開ゆえ、声がほぼ出ず泣き声は聞こえないので数値で確認するしかない)
片手でゆらゆらベビーカーを前後に揺らしながらご飯。
平日で空いていたし、そもそもレストランの座席間の通路がとても広くて、ベビーカー連れでも難なく過ごせました。

そうこうしているうちに、娘は爆睡。
食後は夫と交代で大浴場も行ってきました。久しぶりの大きなお風呂〜〜〜!本館から少し歩くのですが、とっても快適で旅行した感も味わえて大満足。

部屋から見えた明石海峡大橋

23時の注入と搾乳を終えて、就寝しました。

朝食ビュッフェとチェックアウト

朝食ビュッフェつきのプランにしていたのですが、夫は朝眠かったのと疲れたのとで食欲がないとのことで、娘を見てるから一人でご飯いっておいで、と言われて一人で朝食レストランに・・・笑
夕食と同じレストランだったのですが、種類豊富で一人で満喫しちゃいました。
部屋に戻ってうきうきで報告すると、目が覚めてきた夫も食欲をそそられたのが、一人で結局食べにいっていました。

お互い朝食に行っている間に細々と荷物を片付け、酸素濃縮器や使い終わったボンベを箱に戻して梱包。

娘のお風呂グッズ、ベビーバス含め持っていったのですが、慣れない環境でお風呂に入れるハードルが高く、断念しました・・・笑
気切バンドとYガーゼの交換だけ実施。ベビーベッドをレンタルしていてほんとよかった!

滞在中はタオルスタンドのてっぺんにタオルを敷いて、その上に洗浄済みの注入グッズや搾乳グッズを干していたのですが、それらをお片付け。
荷物もパッキング完了!

最後に明石といえば・・・

明石焼き!

明石に来たらこれを食べずには終われない

明石焼を食べずには終われない・・・ということで、西明石駅の近くにある明石焼きのお店に行ってきました。十三味(とみあじ)さんです。

いつも通っている魚の棚のお店は最寄り駅が異なることと、ベビーカーで入ベビーカーがダメだったらテイクアウトだな、と思いつつ尋ねてみたら、ベビーカー快諾してくださり、れなさそうだったので、今回初挑戦のお店でした。
ちょっと高かったけど、美味しかった〜!

ちなみに、新大阪駅のラチ内でも冷凍明石焼として売っているのですが、いくつか食べ比べた結果、冷凍明石焼はここのを買っています。
冷凍でもちゃんと明石焼らしさが味わえておすすめ。東京でどうしても明石焼が恋しいときに買っています。
今はあるのか確証がないですが、有楽町駅前の東京交通会館の地下1階の兵庫わくわく館でも以前買えました。

おうちに帰ろう

西明石〜東京の新幹線で帰路に。
西明石駅で夫の実家へのお土産のたこせんと、おやつとカフェラテを買って乗車。

行きと同じく、多目的室で注入しました。
このあたりで、我々大人はふらっふらに・・・
やはり弾丸旅行、行って帰っての疲れと、慣れない環境でのケアで精神的な消耗も大きかったようです。新幹線ではうつらうつらしながらの帰路でした。

ちなみにこの記事を書こうとしてスマホのカメラロールを見たら、娘の写真少なすぎ!家にいるほうがたくさんとっている気が・・・笑
特に2日目が少なかったので、たぶん疲れたのだろうと思います。
実家の家族と撮った写真はたくさんあったので、まあよしとしましょう。


帰路は娘が一番元気

帰宅後も娘は特に体調を崩すこともなく、初旅行としては上出来でした。
鉄道やホテル、その他訪れた先の方々にとてもよくしていただき、安心して楽しむことができました。
これからもたまに帰省することにはなると思うのですが、旅程としてはこれをリピートすることにしようと思っています。
ということで備忘録がてらの旅行記でした。

医療的ケアがあってもなくても、子ども連れの旅ってドキドキですよね・・・!
事前準備が物を言う、と改めて学んだ旅でもありました。

次は飛行機乗りたいなー!

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