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がんばれ藍住さん⑰

 今月は三麻イベント目白押し。早速振り返ってまいりましょう。

 この記事をご覧の方の多くは、「打2sのリャンメン固定より、打3sの雀頭固定が勝る」ことはお分かりいただけるかと思いますが、雀頭固定が有利であると知ったのは麻雀を覚えてどれくらい経ってからでしょうか。あるいは知ったうえでほぼ正解を選べるようになったのは何時頃でしょうか。

 少なくとも私はサイト版現麻を執筆していた2007年(麻雀歴で言えば20年弱)時点では「気を抜くと間違えてしまう」レベル。携帯の麻雀アプリでCPU相手に打っているうちに自然とミスしなくなりました。CPUだから「相手を気にしない分、牌の持つ機能を気にすることが出来るようになった」のが良かったのかもしれません。藍住さんはいつも人のことを気にしていて、それが彼女の人としての魅力でもあるのですが、その分手牌やツモ牌への関心が疎かになっているように見受けます。

 「牌を人で喩える」。手牌がアイドル事務所なら、メンツがアイドルで雀頭はプロデューサー。アイドルグループをデビューさせるためにはプロデューサーが必須なので、プロデュース業が出来る人は1人よりは2人が良いですが、アイドルとしてエースを張れる人には、出来ればプロデュース業よりアイドルとして活躍して欲しい。だから雀頭候補を99pと22sの2つ残しつつ、4pで一通になる12356789pをエースとして活躍できるように打3pが良いのですね。

 9mの対子を落とすと雀頭候補が3sのみ。リャンメンを含む123334sはアイドルとしてエースを張れる存在にプロデュース業を任せるのは何とも効率が悪い。ですから7pをアイドルの卵として残したいなら打3sが良いのですね。

 この記事をご覧の方の多くは、リーチに通っていない6pを切って聴牌を維持すべきだったとお分かりいただけるかと思いますが、私も『科学する麻雀』を読む以前(2004年)であれば2sを切ってしまっていたと思います。当時リャンメンまたはリャンメンで待ちようがない最終形以外の聴牌でリーチに押した記憶がありません。振り込みそのものを恐れていて、少しでも不安要素があると降りてしまっていたのですね。

 データ本こと『データで勝つ三人麻雀』は、まさに『科学する麻雀』の三麻版。「どのような手牌で、どの程度放銃する牌を押した方がよいのか。」数学で言えば公式のようなもの。公式を一々人に聞いていてはキリがないので、こうした一般論こそ本を通じて学ぶべきなのですね。

 しかし今となっては麻雀以外にも気軽に遊べるオンラインゲームが当時より遥かに多いうえに、それらのゲームの多くは麻雀より再現性が高く上達を実感しやすい。私も最近はヘブバンにハマって麻雀の勉強が疎かになりがちです(笑)

 私の検討もしておきましょう。雀頭は必ず1つ必要なので、雀頭候補は1つより2つが良いと申しましたが、3つ目となると途端に受け入れが狭くなる。しかも7sは自分で3枚使って残り1枚。ここまで手狭となると、8sよりかは縦重なりに期待できる南白を残して四暗刻の可能性を上げた方が良いのではないかと思いました。仮に3p9pとツモって三暗刻を逃してもその時は四暗刻単騎聴牌になります。麻雀始めて長いですが、先制非一色手で字牌残してシャンテン戻しをしたのは生まれて始めてです。

 ツルっと3sをツモ切ってしまいましたが、他家の切り順から6sよりは3sの方が使われてなさそうなので打6sだったでしょうか。

 最後のツモで3pを引き四暗刻単騎聴牌になり7sカンするも嶺上牌は発。もし前図で6sの代わりに3sを残していれば、結果的には四暗刻をツモ和了していました。3sをツモ切った時点で3sは山に3枚6sは1枚。3sは他家に流れましたが、流れても他家に切られやすい→山に残っているかどうかを推測しやすく、他家聴牌後も安牌になりやすいので途中で降りずに済むことで結果的に和了に結びつく可能性も上がるということ。急にマニアックな話になって恐縮ですが、麻雀というのはどこまでいっても、牌の機能に着目するゲームなのですね。

 そういう話を、今度の牌譜検討会でもお話できたらいいですね。私もとても楽しみです。それではまた。

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