第十期天鳳名人戦牌譜検討第45回

第三節一回戦卓4

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 チートイツがあるので北を鳴いても鳴かなくても2シャンテン。もちろん鳴いた方がアガリやすいのですが、鳴いた時の打点が1000〜2000点なのに対して、チートイツテンパイならリーチで6400点以上。2シャンテン同士なら鳴かない方が手牌の価値が高いとみます。

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 チートイツに決めるかと思ったところで順子が2つ出来て形のうえでは1シャンテン。26pツモでも赤5sは残してテンパイを外すところなので、先に北を切って1シャンテンに取らない方が、ツモ7mの変化も残るだけ有力と言えます。

 とはいえ打北としても先に赤5sにくっついた場合に、8mを残して変化をみるか、北を安牌として残すかは微妙なところ。南家は3巡目にしてドラ9p切り、西家は三元牌切りからの7s切りなのでアガリに近い可能性も高そうとなると、安牌を残しやすい打8mに分がありそうです。

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 親リーチにアガリにくいテンパイで7s勝負(14m待ちを無いとみるなら残りスジ5本)は厳しいとみてか、6sをチーして1mもほぼ通るマンズのメンツ落とし。7sにくっつけてのホンイツをみた一打です。

 ただしホンイツ狙いとなると2シャンテン。南以外でも満貫になる9s東南ツモもしくは鳴きなら7sを勝負する選択肢もあります。結果的にはそれなら次巡東ツモでリーチ者から6sが出て5200のアガリになっていました。個人的にはチー打3mは7sの危険度がもう少し高い場合の選択とみます。

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 4pは全員に将来無スジになる牌、2mは東家以外に現物。基本は全員に危険牌と全員に安全牌との比較で456牌先切りがやや分がある程度とみますが、今回は4p先切りで36p待ちを読まれにくくする効果もあります。

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 4sツモでタンヤオ手に手変わりし、西家から3mが出て7700のアガリ。西家の立場からすれば、445pから4pを切ってまで2mを残したとなると、カン5mや4mと何かのシャンポンは想定しても36m待ちは想定外。安牌になりやすいという理由で2mを残したとしても、その場合はドラ7pをアンコで抱えているとはなかなか思わないものです。

 一般論として、自分の手牌にドラが無いときほど安牌を残して危険牌先切りとされがちですが、出アガリ狙いの河作りの意図で先切りするのであればメンゼンツモの1翻が無くても高打点の時の方が効果的なので、ドラの有無よりはあくまで局面に応じて選択するのが望ましいかもしれませんね。

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