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たまたまをちょん切った話

こんにちは、ねみです。昨日に続いて連投です!こういうのはやる気があるうちにやったほうがいいですよね。
今回は性別移行に際して最初にやったこと、たま切り(睾丸摘出)についてお話しようと思います。ちなみにヘッダー画像はたま切り記念に買ったピアスです笑。18金ですよ!ゴールデン笑

性別を変えるにあたっていくつか実際に手術を受けたり、これから予定をしているのですが、このたまたま切りが一番ライトでお手軽なやつかなと思います。

男性ホルモンを減らそう

ここで書く内容はあくまで体験談とか自分の話です。ホルモン治療は体に
不可逆的な変化を及ぼすので、医師に従って行うことを推奨します。

私のような性同一性障害、MtF(Male to Femaleの略)の人が実際に適合させたい性別へ移行するにあたって、ホルモン治療をする必要があります。
具体的には、男→女だったら女性ホルモン剤を投与します。

女性ホルモンには卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類があります。
それぞれざっくり説明すると、
卵胞ホルモン:女性らしさをつくるホルモン
黄体ホルモン:妊娠の準備をするためのホルモン
って感じです。
人によって色々なんですが、基本的には卵胞ホルモンを長期的に投与していくのが重要になります。
ホルモン剤の投与には
・錠剤で経口からとる方法
・塗り薬は貼り薬など、経皮から吸収する方法
・デポー剤を注射する方法
の3種類があって、色々と選択するわけです。

そして、このホルモン治療をするのに邪魔なものがあります。
それが睾丸、たまたまです。

諸悪の根源、たまたま。ここからは男性ホルモンが分泌されています。なんとかしてこれを低下させないといけません。
ホルモン治療は体の男性ホルモンを減らして女性ホルモンを増やすという作業です。なので、たまたまから元気に男性ホルモンが出ていると困るんです。

基本的にはホルモン治療の効果としては卵胞ホルモンだけで十分らしいのですが、男性ホルモンを抑え込む効果を上げるために黄体ホルモンもセットで取る必要があります。あとは、男性ホルモン効果を下げることに特化した薬なんかもありますが、発がん性とかがあるので長期的服用はちょっと問題です。(実際飲んでました笑)
健康リスクを下げつつ、ホルモン治療の効果を最大化するにはどうすればいいか?

たまたま 取っちゃおう!

睾丸を取ってしまうと、当たり前ですが精子を作るところが無くなるので生殖機能が消滅します。ただこれはホルモン治療も同じで、女性ホルモン剤を長期服用すると男性機能が死滅します。
どうせ消えるなら早いほうがいいでしょ?
ってことで、さっさとちょん切ることにしました。

予約したのは東京のとあるクリニック。
費用は大体20万円くらいでした。
手術時間自体は1時間弱くらいらしく、日帰りでサクッと帰れちゃうらしい。
とはいっても内臓を取る手術ですし(外に出てるけど一応内臓)、先輩MtFの方から助言を受けていたので、友達に車で送り迎えしてもらうことにしました。片道4時間のドライブです笑

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手術前にお昼に食べたうどん!美味しかった!

クリニックに到着!

クリニックについたところで、急に焦り始めます。
あ、ヤバい今からとっちゃうんだな…たまたま…
名残惜しいとか全くないんですが、単純にこういう手術が初めてだったので緊張してきました。

院内に案内されて、手術説明を受けた後に血液検査をしました。
血液検査ではエストロゲン(卵胞ホルモンE2)とテストステロン(男性ホルモン)の値を測定。1週間後くらいに結果を郵送してくれるとのこと。
あと、このクリニックはホルモン注射を行っているのでルテスデポーという卵胞+黄体のミックスを1アンプル注射することに。


そして、いよいよ手術室へ!

まず最初に下着脱いでくださいと言われました。当たり前ですよね、たまたま取るんですから。
人生初めての手術台だったんですけど、それが下半身丸出しなのは結構恥ずかしい!でもそんなこと言ってられないので緊張しながら寝転がりました。

この手術は基本的に部分麻酔で行います。(クリニックによっては全身麻酔してくれるとこもあるみたい)
そして、笑気麻酔というぼんやりする麻酔も併用します。

執刀医の先生が入ってきて色々と準備が進む中、笑気麻酔の管が当てられて
「はーい深く吸ってくださーい!!」
って言われて深呼吸。
ちょっとぼんやりしてきたかなーってところで、先生が
「部分麻酔打ちますよー ちょっと玉引っ張るから我慢してねー」

思いっきり引っ張られました…!たぶん人生で一番たまたま痛かった!
でもこれが最初で最後の痛み!笑
付け根に麻酔を打つために引っ張るらしいんです。そのための笑気麻酔!

ぼんやりしていてあんまり覚えてないんですが、たぶん左右2回ずつくらい打ちました。針が刺さるときも痛いし気持ち悪い!

そのあと、麻酔が効いたのか痛みは無くなりました。
「思いっきり引っ張ってますけど痛くないですかー?」って確認された笑
寝っ転がってるから何されてるか見えないし、もうあとはよろしくお願いしますって感じ。

たぶん片方終わったんだなーってわかったのは、たまが付いてた管を縛ってるような感覚がしたとき。部分麻酔してるから痛くないはずなんですが、ちょっと涙出るくらいの鈍痛を感じました。
んで、もう片方も気って縛って縫って終わり!ホントに40分くらいだったと思います。

しばらく涙目でベットに転がっていたんですが、手術の助手さんが手に何かを持って近づいてきました。
「ほら!ちゃんと取れたよー!2つね!証明!」

手には取れたてほやほやの新鮮なたまたまが2つ!
見た目は完全に砂肝。焼いたらおいしそう。

というわけで、取った証明も確認して無事手術が終了!
幹部のガーゼ当ての処置を教えてもらってテープで固定され、服を着ました。足が上手く閉じず、がに股歩きになっちゃいます。

あとは家に帰るだけ!

迎えに来た友達と一緒に車でまた4時間かけて家に帰ります。
なんか麻酔効いてて全然痛くないし、一番気になってた男性ホルモンの塊、諸悪の根源を消すことができて嬉しくて、テンションめっちゃ上がってました!ホントにすっきりした気分でした!やってよかったー!

部分麻酔は3時間くらいで切れるので、痛みを感じたらもらったロキソニン飲もうかなーって感じでした。途中お腹がすいたのでパーキングエリアでチーズと肉汁たっぷりのハンバーガーをむしゃむしゃ。普通に元気。
と思ったのもつかの間…
おいしかったー!と思って立ち上がったその瞬間、かつてたまたまが付いてた場所に鋭い痛みが!

下手に動くとまた痛みが襲ってきそうで、超がに股でヘロヘロになりながら車に戻って急いでロキソニン飲みました!
そのあと1時間ちょっとはあんまり記憶がないというか、助手席で痛いーーってずっと言ってた気がします笑

土曜日に切って、日曜日まではロキソニン飲んでないとしんどい感じ。
月火は仕事をお休みしました。(事前に休むって言っておいた)

切ってよかった?

そんな感じでたまたまを切ったんですが、結果的にすごく良かったと思っています。
ホルモン剤の量も減らせるし、より効果的になるし。
なによりもう男性ホルモンの大半が出ないってのが嬉しくて仕方なかったです。

睾丸摘出をすることがきっかけでホルモン剤の投与も
錠剤→デポー剤の注射
に切り替えました。
注射の方が安定して効果を得られるらしく、また錠剤に比べて血栓症などのリスクも低いです。

まずはスタートという感じで手術を受けましたが、20万円の価値はあったと思います。
そして後から知ったんですが、家から40分のとこに睾丸摘出やってくれるクリニックがありました笑。時すでに遅し。
ちょっと小旅行してきたという感じで楽しんだことにします。
次は何を書こうかな?

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