「2人育児なんて余裕!」と息巻いていた過去のわたしへ

2人目を妊娠する前、「子が1人いても2人いてもたいして変わらないだろう」と思っていました。
いま、かつての自分には想像もできなかったほど、ドタバタの毎日を過ごしています。
なぜあの頃は強気だったのだろうかと考えてみると、とにかくわたしは新生児の魔力に取り憑かれていたんです。

新生児は、ふわふわしています。
触り心地もそうですし、においもふわふわとしています。
さらに言えば、小さな口でミルクを懸命に飲む姿や、気持ち良さそうに寝息を立てる様子を見ていると、こちらまでふわふわしてきます。

産後すぐは体も心もボロボロです。
わたしは帝王切開なので、お腹の傷がひどく痛みました。
笑ったり咳をしたりすると激痛が走るし、数日は痛み止めの管が背中に入ったままです。
点滴のスタンドを押しながらお手洗いに歩くのですら苦痛に顔が歪みます。
精神状態も悪化して明らかに情緒不安定で、ひとりで泣いてばかりいました。

そんな満身創痍の状態でも、産まれたばかりの我が子は本当にかわいい。
たとえ自分の命と引き換えにしてでもこの子を守るぞ、という今までにない感情が、ふっとわいてくるんです。
我が子はいつでも最高にかわいいのですが、新生児は特別です。
下の子が産まれて半年くらいして、もうすでに新生児の頃が恋しくなっていたのを思い出します。

いま下の子が1歳手前ですが、正直今すぐにでももう一人産みたい気持ちがあります。気持ちだけは。
やはり現実的に、子が3人となると大人が2人では間に合いません。
下の子はまだ全然目を離せないし、上の子も長いことほっておけば大怪我したり命を危険に晒すこともある年齢です。

育児に必要なものは一番に人手です。
仕事をしたくても、家事をしたくても、疲れて休みたくても、人手がなければかなり難しい。
実家に頼るとしたら、まず両親や親族と仲が悪くないこと、そして彼らが近くに住んでいて、仕事をしていなくて、健康で。
なかなかの条件が揃わなくてはいけません。
お金があれば育児の大変さは解消しやすいですが、お金も有限なので、どうしても心配はつきまといますね。

2人育てていて特に大変だと思うのが、どちらかが体調を崩したときです。
下の子は体が弱めなのか、たびたび入院しており、そのたびにまず付き添い不要の病院を探してもらっています。
乳児の入院は基本24時間親が付き添うことになっているようです。
付き添いなしでもほぼ毎日のようにお世話をしに病院に通うことになりますが、その間、上の子のお世話もあるわけです。
これは大人2人だけでは絶対に無理ですね。

ここまで育児の大変さをお伝えしてきましたが、わたしは2人産んだことを全く後悔していません。
もう本当にこれに尽きるのですが、子はかわいいです。
1人でももちろん可愛いのだけれど、2人いるとかわいい存在×2。その二人がじゃれ合う姿の愛おしさといったら、もう数字では表せません。
上の子が下の子に本を読みきかせていたり、下の子が上の子に笑顔で抱きついていたり、2人おんなじ姿で寝息を立てていたり。
「ママー!」と抱っこをせがまれると、かつてこれほど自分が誰かに必要とされたことがあっただろうか、と嬉しくなりますね。
家族4人のご飯を作りながら、洗濯物をたたみながら、部屋を掃除しながら、あれ?わたし意外とちゃんとママやれてる!前よりも手際よくできるようになってる!って自信にも繋がります。

「2人育児なんて余裕だよ!」と息巻いていたあの頃のわたしにいま声をかけるなら、
想像している以上に大変だけど、想像している以上に楽しくて、毎日てんやわんやだけど最高に幸せだよ!って教えてあげたいですね。

そして、わたしはやっぱりもうひとり産みたいです。
今はまだできるかわからないけど、いずれ。
それまでに日々の生活のこと、病気のこと、お金のこと、いろいろ頑張ろう。

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