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気がつけば鼻を擦っている。

鼻の穴の、  鼻先に 向かって三角になるその 先端あたりが いつも痒い。

美容室でシャンプー台に上がるとき

歯医者で大きく口に器具を突っ込まれ

鼻呼吸が唯一の生命線のとき、

鼻先が痒くて痒くて気になって、どうしてもモゾモゾと手を伸ばして鼻先を引っ掻かずにはいられない。

夫は私のその癖がとても気になるようで

そんところが痒いわけがない、カッコ悪いから掻くな!と私の右手を抑えようとするが

抑えられれば抑えられるほど痒みは無意識の弱いものから、絶対に かきむしらねばならぬ存在感のあるものに変わる。

痒い。

かといって何かができているわけでもない。

湿疹もなければ虫 に食われてなどいない。

ひたすらに健やかな肌がそこにある。